イリヤ クーリック - Op.23-5 -
プロになって、メキメキと魅せる術を体得し、垂直に突き刺さるバタフライ(?)なるものを開発して相変わらず沸かせるイリヤクーリックこの時39歳。
イリヤクーリックの現役時代の儚さが大好きで、プロになった彼に言及する気はあまりなかったのですが、これはちょっとスルーできなくて。。
何がって、曲が。
手が小さくて、ラフマニノフの曲はわたしには鬼門ですが、これはとてもかっこよくて何とか弾きたかったんですね。一番弾きたいのはコンツェルトの2番ですけど。。。しかし四重和音は届かない。アルペジオにするわけにもいかない(何ならそれすらできない)捨て音にするか…それじゃあこの曲のキモである重厚さが…、まぁにっちもさっちも的思い出があって、思い入れがありました。
そして何より23-5。
そもそもラフマニノフの10の前奏曲の中でも最もと言っていいほど有名な5番ト短調なので、そんなところ全然気にしてないと思うのだけど、この曲が好きなのも、イリヤクーリックが好きなのも、5.23が無関係ではないので、この2つが合わさった時、何だかすごく感動してしまいました。
だから何?って感じなんですけどね。
生演奏で踊るんですよ!まぁ、タラソワさんのお誕生日お祝いショーなんですけれども。
この時の男性のピアニストの弾き方好きですわー。
すごいよなぁー、すらすらと弾けて。
力強く、でも端正に奏でてイリヤに合ってる。
この曲、確か「時計」って副題がついていたと思ったのですが、調べても引っかかってこないんです。わたしの勘違いかなー?Op.23-5 時計って覚えてたんだけどなー。
肝心のイリヤは、もうそろそろ40だというのに、フツーに3ルッツと3サルコウ飛んでおります。
相変わらず軽い感じで。体自体は少し重そうだけれど、すごいよ、イリヤ。
映し出された中には長野オリンピックの表彰式もあって、確かストイコとロロも長くスケートしてると思ったら、じーんときました。現役で体痛めて引退と共に滑れなくなる人もいるからね。
イリヤもスターズオンアイスの今度のツアーに出るっぽいし。来年45歳ですよね。すごいです。
プロに行ってちょっとやって、スケートからすぐ離れると思ってたんです、何となく。いい意味で意外だった。
色々あっただろうけど、やっぱりただのカッコいい王子様ごときに収まるわけがなかったね。今は王様みたいな貫禄だしね。自ら戦場に出向くタイプの鍛えてる王様。
ずっとアメリカにいるからか、ロシアンっぽさが薄れてきてるよなー…と思ったら、雪の中での写真なんかはやっぱりロシアン感。時々あの頃のイリヤが見え隠れします。(同一人物なんだから、あたりまえ)