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有権者を投票所へ連れていきたいなら

 選挙の投票率が低いとセットのように「投票を義務化しよう」という主張が出て、さらには「白票でも良いから投票しよう」という声も上がります。
 でも、この「白票による抗議の意思表示」って、専門家に言わせると「無駄かつ無意味」って答えは出てるんですよね。

 そもそも、投票率70%越えが当たり前だった高度経済成長期の選挙って、有権者の自由意志だけでなく地縁血縁または職場などでの人間関係で投票日を知り投票先も決まるって例も多かったんじゃないかな。

 となると、選挙に基づく民主社会を維持していくために考えるべきことは、「義務化してでも白票入れるのでも良いから投票率を上げよう!」ではなく、「有権者を投票所へ連れて行き、立候補者の中の誰かの名前を書く動機を増やそう」であるべきで、それを生み出すものは「しがらみ」という名前で呼ばれることもある、実世間の中で生じる人間関係の強い繋がりなんじゃないか。

 人々が孤独な個人に分解された状態から、思想信条だけでなく生活の中で生じる繋がりを強めて増やしていくことこそ、有権者を投票所へ連れていきまっとうな形で投票率を上げる道なんじゃないでしょうか。

余談

 選挙というと、少し前にNHKで見たこの番組を思い出します。

 選挙ってものについて考えるとき、この番組が示すような視点も必要なんじゃないでしょうか。
 第二弾も放送してほしいものです。

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