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てんぐのD&D日記:グランドフィナーレ「黒き竜の復活」さらば愛しきドラゴン金貨キャンペーン!
足掛け2年越え、本編とEXシナリオ合わせてざっと10話になったドラゴン金貨キャンペーンも、昨夜ついにグランドフィナーレを迎えました。
最後に立ちはだかる陰謀、それは前回のシナリオでも語られた通り、古の黒き古竜グラムーガ復活計画でした。
その計画に加担する勢力のうち、特に危険な存在が、蜥蜴人の部隊、サーイのレッドウィザードのひとり死霊魔術士アルダミラ、黒蛇会マンシェーン派からサーイに雇い主を変えたカラ・トゥアの傭兵忍軍シラヌイ衆という悪の連合軍。
この計画の真の目的は、執政官制ウォーターディープ開祖である大魔術師アゲアロンが敷いた対竜障壁を「障壁の内側からの竜による攻撃への脆弱性」を突いて崩壊させ、暗黒の女王竜ティアマトの勢力を呼び込みこの街を拠点とするというものでした。(ちなみに、ショウ・ルンではティアマトは“女媧”、他の地域では“オロチ”または“ナーガ”などと呼ばれている、という設定を勝手に生やしました。この線で行くと、バハムートは“伏羲”かな)
なお、アルダミラもシラヌイ衆もこのシナリオで既に姿を現していました。
相当前からサーイは、この計画を練っていたんでしょうねえ。
一方、ウォーターディープ公開執政官レイラル閣下は、最悪の事態に備えて街を取り巻く巨大石像「石兵八陣」の封印を解く準備を進めていますが、これが解き放たれれば街そのものが更地になりかねない。なので、その前に上記の部隊すべてを制圧し、グラムーガ復活を阻止しなくてはならない。
それができるのは、目下ウォーターディープで最大の機動力と戦闘力を持った我がドラゴン金貨パーティしかいない。
相手にとっても状況にとっても不足はありません。
というわけで、本日はその模様をプレイレポとしてまとめます。
最終章 第1ラウンド:ジュラシックワールドvsデスラー戦法
三つに分かれた敵部隊のうち、どこから制圧するか。
協議の結果、まずは郊外の森に野営するハ虫人類もといリザードフォーク部隊に標的を定めました。
なお、このリザードフォーク部隊は、恐竜まで引き連れていました。そう、いるんですよD&Dには、恐竜が。
\\\D&D探検隊///
— ダンジョンズ&ドラゴンズ (@wizardsdndjp) April 17, 2024
_人人人人人人人人人人人人人人人人_
> フォーゴトン・レルムの奥地に <
> 恐竜は実在した! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
🦖きょうは #恐竜の日🦕
皆さん知っていますか?
D&Dの世界には恐竜が生き残っていることを……… pic.twitter.com/eLV3E7VDHL
今回の恐竜はチャルトという南国からの密輸品の模様です。密輸ダメ、絶対。
我々の手元には残念ながらゲッターロボはありません。ではどうやってこのハ虫人類を破るか。
そこで考案されたのが、黒杖卿ヴァジュラのテレポート呪文により敵陣ど真ん中に転移して奇襲するという、魔法によるデスラー戦法でした。
まあ、最初にやったのはデスラーじゃなくてドメル将軍なんですけどね。
ま、それはさておき。
我がパーティのウィザードのリョウと、その能力で作った魔法のビーズによるファイアボール先制二連発の効果は絶大で、1ラウンド目で敵部隊の半数を制圧しました。やはり範囲攻撃は偉大です。
また恐竜に対しては、ウォーロック:ヘクスブレードとのマルチクラスになっていたパラディン娘のジェシカがダガーに封じていたダークネス呪文によって暗闇状態にしました。これと併せて、牽制できる位置に布陣したリャンの、あまり使う機会のなかった<護身>の効果もありファンブルを誘発させ、ファイアボールから逃れたリザードフォークへ誤爆させました。
その恐竜もジェシカ嬢の圧倒的な打撃力で制圧、リザードフォークや亜竜も、猫人ハスタルの刃に掛かり敗走しました。
やはり少人数での戦闘は、電光石火の先制攻撃こそが肝要ですな。
最終章 幕間劇その1:ヒーロー飯、ああ、ヒーロー飯
少人数による奇襲後には航空戦力による回収が欠かせません。
リザードフォーク部隊を撃退したドラゴン金貨パーティのもとに来てくれたのは、ウォーターディープご自慢のグリフォン騎兵隊、そしてこの街の知られざる瑞獣キリンの子リンでした。
この航空隊が用意してくれたのが、キリンと馬虎記のリー・マーフー親方、そして拳聖フローム師が合作した、食べるとヒーローズフィーストと同じ効果が得られるという英雄オニギリでした。
ちなみにサイズは小玉スイカほど。割とこのキャンペーンは飯と食材の話が出てきましたが、最後におでましの料理は、ある意味で夢のごはんでした。
このヒーロー飯の効果で、リザードフォーク部隊に全力投球したパーティの消耗がほぼ全快できたのは、その後の戦いでも大きかったです。
ヒーローズフィーストって決してネタ呪文じゃなく、極めて有力な支援呪文です。というわけで、皆さんもやってみましょう。
最終章 第2ラウンド:アンデッド包囲網を食い破れ!
英雄オニギリによる回復を済ませたドラゴン金貨パーティが降下したのは、井戸から湧いてきたゾンビ部隊と、それを吐き出すコープスフラワー3体に襲われる貧民街でした。
この地域の住民を単身で守っていたのは、キャンペーン最初のシナリオでは敵として登場し、その後に和解したドウェルガルの老剣士ゼンゾウ爺さん。
爺さんを支援するために降下した結果、我がパーティは三方向から包囲されてしまいました。しかも、「この後にはドラゴンとニンジャ部隊との戦闘が控えてます」というまるでWizだなってDMの通告もあり、ジェシカもリャンもリザードフォーク部隊相手のように全力投球はできません。
しかし、ゾンビ程度の攻撃ではジェシカ嬢の高ACを突破することはできません。さらにリャンが持つ宝剣「竜の髭」はアンデッド殺しのサンブレード、リンの神通力やグリフォン騎兵隊による上空からの援護射撃、そして先の幕間で英雄オニギリを温存したことでかえって呪文を遠慮なく使えるリョウのファイアボールが効果を発揮し、ゾンビ部隊は壊滅しました。
この戦闘の布陣図って銀英伝で言ったらアスターテ会戦みたいだったんですが、各個撃破というよりは、本伝後半のどこかの戦い(確か回廊の戦いだったかな)で地の文で言及された「包囲した側よりされた側の方が圧倒的に強かった」という黒色槍騎兵みたいな状況でしたね。
また、この戦闘の最中にゼンゾウ爺さんからハスタルへ託されたのが、持ち主の命を食らう+2ロングソードの妖刀シエン。こういうマジックウェポンも華ですよねえ。
最終章 幕間劇その2:戦火の影に潜むもの
近隣住民の退避を進めるなか、貧民街では不自然な火災が発生していました。
これに不審を抱いたパーティは、その影に潜んでいると思われる敵の所在地を探るべく<看破><捜査><歴史>で判定を行いました。
この判定でクリティカルを出しちゃったのがリャン。どうやら常山蛇勢の故事を思い出したようです。
こういう形で冒険者ギルド(ちなみに「木蘭幇」って名前だけはつけています)の幇主としての面目が保てたのは嬉しかったですね。
まあ、他のPCも判定にはバッチリ成功してるんですが。
この判定に成功したことで判明した敵の本営では、まさにアルダミラ率いるサーイ死霊術士団が、街に持ち込んだグラムーガの遺体を対象に復活の儀式を行っているところでした。
時間をかければグラムーガが完全復活してしまう。従って、儀式を行っている死霊術士団を無力化して儀式を妨害しなくてはならない。具体的には、儀式を行う4人の術士のうち2名をタイムリミットまでに倒しきれば、儀式は不完全に終わりエンシェントドラゴンではなく力の劣るドラゴリッチとして再臨する。
かくしてリョウとハスタルも温存していた英雄オニギリを食べて回復、状況は第3ラウンドに入りました。
最終章:第3ラウンド:黒き竜、復活!
シラヌイ衆が起こした火災や煙という障害を前にしたパーティの後方に、突然予想もしていなかった新手の敵が背後に出現。
それは、髑髏港の覇権争いにおいて離間計にハマって姉たちを失った魔女団残党のバル・ハグでした。
このハグの出現は完全に予想外でしたし、挟撃される形にもなり、正直かなり冷や汗が出ました。
しかし、パーティは正面突破を決断し、以心伝心でそれぞれの行動を開始しました。
リョウはファイアボールを出し惜しみせず儀式中の死霊術士へ発射し2人を倒して儀式不完全化を確定。その瞬間、眼差しと影が転生前のゴールドドラゴンのそれになったのが迫力でした。
ジェシカもフライングブーツで空中から儀式の場に突入して残る2人を瞬殺。やってくれると信じてましたよ。
ハスタルは妖刀の力をさっそく発揮してアルタミラの首を刎ねる。レッドウィザード相手にこれは大殊勲でしたね。
そしてリャンはというと、シラヌイ衆に<説得>で撤退を促し、ギリギリながら成功し、戦わずしてこの難敵を退けました。個人的に、こういう活躍の仕方が一番好みなんですよ。
一方、復讐の鬼婆と化したバル・ハグはコーン・オブ・コールド呪文で攻撃してきました。標的は、あの事件には関わっていなかったはずのリャン。
……なんか、映画ブレットトレインで、ホワイトデスの奥さん殺した同僚と勘違いされて命を狙われてたってわかったときのレディバグの気持ちがわかりました。ただ、アズールもリャンも、中の人は同じ(つまりてんぐ)だからなあ。少し複雑です。
電光石火の1ラウンドの末に、古代黒竜グラムーガは、かつての美しき姿とは程遠い、生きながら腐り果てた姿となって再臨しました。
「なんだ、この死臭の漂う肉体は!俺の黒い鱗はどこにやった!」
かくして、黒竜グラムーガと復讐の鬼婆と化したバル・ハグ、ドラゴン金貨パーティの最終決戦の幕が切って落とされました。
最終章:ラストラウンド:梁家剣法奥義、スクリュードライバー!
ドラゴリッチになってしまったグラムーガですが、伝説アクションも持っていれば、飛行能力もあります。そのため、グラムーガは40ft上空に布陣しております。
フライングブーツを持ってるジェシカはグラムーガの真下に斬りこみ、リャンとハスタルはリンに騎乗して接敵し、さらに戦闘時には<軽業>技能でリンからグラムーガの背中に飛び移るという多彩なアクションが飛び交う空中戦の様相を呈しました。
この決戦序盤での最大の功労者はリョウでした。何しろ、背後にいた厄介者のバル・ハグを<バニッシュメント>で、1分間(10ラウンド)限定とはいえ異次元空間に放逐して非戦力化に成功したんですから。
おかげでパーティの全戦力をグラムーガに集中できましたし、この時点で半ば勝利は確定したと言って良いでしょう。
その後も、主砲ジェシカ嬢の<滅殺の誓言>からの<神聖なる一撃>は、続いてリャンやハスタルの攻撃もリョウの攻撃呪文も、グラムーガのHPを着実に削っていきます。
グラムーガが「小うるさいハエのような攻撃を!」と唸れば、リャンも「腐りかけの肉にはコバエが付き物だからな!」と返す、という具合に舌戦も負けてはいません。
この戦いぶりは、まるでこれまでのキャンペーンで見せてきた各キャラの魅力の総決算といった風情があり、見ていて安心と高揚と、そして幾ばくかの寂しさも感じてました。
そして最終局面に入り、グラムーガの最後のアシッドブレス攻撃もジェシカ嬢の盾には通じず、HPが残り1まで追いつめられた状態で、リャンに手番が回ってきました。
そこでリャンが繰り出した、宝剣「竜の髭」と無敵の鉄甲を伝承する梁家の秘剣、それは!
いつもの二倍の光刃、二倍の回転を加え、三倍の高さまで跳躍して突き込む!
これぞ梁家剣法奥義白虹貫日!
香港カンフー映画ノリと同じく、ゆで理論は大抵通じるのでありがたいです。
DM「素苦竜 怒雷破とかだと闘将拉麺男ぽい」
ですねー。そっちの方が面白かったかも。
ともあれ、この一撃でグラムーガは呪詛の言葉と共に滅び去り、その畏怖に硬直していた警備隊やグリフォン騎兵隊や灰色戦闘団も士気を取り戻して、バニッシュメントの効果切れと共に帰ってきちゃったバル・ハグともども残敵を掃討していきました。
ただし、放火と隠形の専門家である忍軍シラヌイ衆だけは、その追跡を免れたようです。
最終章:エピローグ:さらばウォーターディープ、さらばドラゴン金貨キャンペーン!
再臨したグラムーガを倒し、それに付随してウォーターディープに蠢いていた悪党たちにも大打撃を与えたことで、この街には治安の良い時代が続くことになる、とDMから語られました。
まあ、ジェシカ嬢からは相変わらず、カナリア1号の語尾なみに物騒な発言が出ておりましたが。
ウォーターディープ公開執政官の座を狙うレディ・ジェシカ・ネヴァレンバー、そろそろカタギとして伴侶を得て落ち着こうかなと考えているハスタル、竜の姿ではなく人の身として生きていくことに決めたリョウ、それぞれの道がエピローグでは示唆されました。
では、リャン・カイシンはどうするのか。
当面は宿屋と冒険者ギルドの老大をやっていくのでしょう。では、その後はどうなのか。
宝剣の導きを得て竜宝郷を目指すのか。故郷ショウ・ルンへ帰るのか。あるいはどこまでも一介の剣客にして遊侠として生きるのか。
彼とその仲間たちの人生はこれからも続いていきます。
今はただ、このキャンペーンを完走できた感謝を、DMはじめ同卓の皆様に捧げるのみです。
皆さん、本当にありがとうございました!