サスペンス史劇のススメ
チャンネル銀河で2月から放送開始の唐朝詭事録ですが、そろそろトレーラーと、期間限定で第1話が配信されてました。
サスペンスというジャンルの何が良いかって、謎解きはもちろんのこと、アクションやロマンス、宮廷や後宮や江湖や名家の権力闘争などなど、およそ人間がやることなら全部導入して違和感が生じないというジャンルとしてのキャパシティの大きさにあります。あるいは、「普遍の人間ドラマ化」と言っても良いのかな。
なので、そのジャンルの初心者や未経験者にも、実は薦めやすくなります。
実際、ファンタジーの陳情令にしても、ハードSFの三体にしても、話の中核がサスペンスという人間ドラマだと判明していくと俄然入り込めましたしね。
そんなサスペンス史劇として、てんぐが特に薦めているのが、成化十四年です。
上記に挙げた要素は、実は全部このドラマには入ってます。
さらに言うと、料理の描写と、それを作ることと食べることが暮らしの中でいかに大事かも描かれている、まさに人間に対する理解度の高いドラマでした。
サスペンス史劇という観点から武侠ドラマを見渡しますと、古龍作品はその傾向が大変強いです。辺城浪子なんか、まさにそんな展開でした。
復刊ドットコムへの投票、お願いいたします。
では、いま手軽に見られる範囲内ではと言いますと、Netflixで配信してる絶代双驕でしょうね。
また、昨日も紹介いたしました、WOWOWで2月から放送開始の「天地に問う」もそうですし、同じ原作者の長安二十四時はサスペンスとしても大傑作でした。
翻訳小説からなら、この記事のサムネイル画像にもしました「辯髪のシャーロック・ホームズ」もオススメです。
これはシャーロック・ホームズものとしても読めますし、同時に清末武侠でもあり、また香港という街の黎明期の物語でもあります。
次巻が待ち遠しいです。
また、レコードチャイナでも、こんな記事が載っていました。
今の和製中華史劇市場はファンタジーと後宮ものが圧倒的に主流ですが、そのうちサスペンスにも注目されていってもおかしくありません。
予習がてら、本場のサスペンス史劇にも触れておくのも楽しくなりそうです。