最近見たもの、見てるもの、これから始まるものをD&Dに当てはめちゃう
TRPGユーザーの気質のひとつに、「最近見た作品、いま見てる作品、これから始まるものを、自分の好きなシステムに当てはめちゃう」というものがあります。御多分に漏れず、てんぐもその気質があります。というか、過去にもそれで記事書いてますし。
そして、最近は妙にBSやCSで面白い作品が多いです。それも、世代を越えて愛される傑作のリピート放送の比率が高い。
そんなわけで、今日はそういった作品と、それをD&Dのプレイへの当てはめ方をお題にしてみます。
特攻野郎Aチーム
はい、というわけで、いきなり今日の本命です。
いやあ、まさかこのご時世に、レギュラー放送でAチームを見れる日が来るとは思いませんでした。
Aチームみたいな、そのシンプルさ故に世代を越えて愛される傑作の世界観って、応用できるジャンルの幅も広いんですな。やろうと思えば、ファンタジーだけでなく、日本の時代劇や武侠ものでもやれるんじゃないかな。
さて、D&Dへの当てはめ方といたしましては、上のネタではドラゴンランス世界を想定しましたが、Discordの方では「エベロン世界でもやれそう」というご意見もいただきました。
どちらにしても、「戦後」というキーワードが生きる世界観なら、Aチームネタとは相性が良いです。
そういえば、今週の回でカルト宗教から脱出したお嬢さんが「あそこはまるで捕虜収容所よ!」と言ったとき、バンのハンドル握ってたコングがビクッと振り向いてるんですよね。ああいう仕草から、彼らがランボーと同じ世界を生きていたってことがにじみ出るんですね。
探偵物語&御家人斬九郎
探偵物語もまた、世代を越えて愛される傑作です。そして、私立探偵濱マイクやカウボーイビバップ、そして仮面ライダーW=風都探偵といった後発作品の系譜の川上に位置している、と言っても良いでしょう。
D&D的にいうと、こちらはシティアドベンチャーシナリオ向きでしょう。舞台としては、フォーゴトンレルムの大都市なんか良いんじゃないかな。それも、映画で出てきたネヴァーウィンターや、ドラゴン金貨の舞台ウォーターディープより、バルダーズゲートみたいなちょっとゴミゴミしてて物騒な人たちも多そうな町の方がしっくりきそう。
ちなみにバルダーズゲートについては、この作品や動画が参考になります。
また、工藤ちゃんひとり主人公の探偵物語をそのままD&Dに翻案すると、DMとPLの1on1セッションという形になります。
そういう楽しみ方もあるんですが、スタンダードにパーティを組んでシティアドベンチャーとして和風ハードボイルドファンタジーを遊びたい。そんな方の参考作品としては、時代劇専門チャンネルで11月から放送開始の御家人斬九郎なんてどうでしょう。
斬九の旦那が不良パラディンで蔦吉姐さんがバード、南無八幡の佐次はローグ:スカウトってところでしょうか。
それにしても、御家人斬九郎ってちょっと間を置くとすぐ帯放送始まるんですよね。時代劇専門チャンネルでなければBSフジでやってるってこともありますし。
西遊記
時代劇専門チャンネルからは、この西遊記も外せないです。
東方からの来訪者ってPC案として、ありがたい経典(合本版ドラゴンランス全巻セットとかかな?)を得るべく修行の旅に出たクレリック、ってのも結構面白そうです。
で、このクレリックにはお供たちだけでなく、お馬さんも付き物です。そのお馬さんが、実は白金の竜神バハムートまたはその命令を受けた善なるドラゴンの化身だったりしても、元ネタ的にもOKでしょう。
舞台としては、ドラゴンランス世界でもフォーゴトンレルムでも問題ないかな?
有翡
最後はBS12で金曜夕方に放送中の武侠ドラマの有翡。
一足先にチャンネル銀河で全話視聴しましたが、気持ち良いくらい直球勝負の正統派武侠で、それでいて武侠初心者へのハードルも低いスタンダードな活劇にもなってます。
さて、そんな有翡の世界観ですが、善なる在野の武人や技芸の持ち主たちが戦乱を避けて別天地としてのコミュニティを形成していたり、天下制覇の野望に燃える悪の武闘派結社や、現王朝に対して旧王朝復権を唱える軍閥が睨み合うという構図は、どの世界観でも応用が利きそうです。
また、主人公の周翡(通称:阿翡。ちなみに、これは中国語で「チンピラ」を意味する「阿飛」と同じ音です)のスキルと精神とその成長はモンク、それも剣聖門の参考になります。
また、至近距離から放たれた弩の一斉射撃を<矢返し>で投げ返すおばちゃん達人もいたし、小休憩による気ポイント回復の演出として達人とのイメトレを始めたりとか、モンク絡みの演出の参考には事欠きません。
もうひとりの主人公の謝允の多芸多才ぶりと愛嬌お化けぶりと口八丁はバードそのもの。また、別の武侠バードの人は、琵琶を文字通りの武器にして戦い<サンダーウェイヴ>相当の音波攻撃も繰り出してました。まあ、定番っちゃ定番ですが。
そういえば、映画のアート&メイキング本によれば、エドガンの楽器候補には琵琶もあったとか。
クライマックスでソフィーナの後頭部をフルスイングでブン殴った戦法は、そのアイデアの名残だったりするのかな。
他にも薬学方面やマップ作成関係の<特技>や習熟を持つことによるキャラの引き立たせ方、魅力的で格の高いヴィランの描き方などなどの実例もあります。
序盤を見逃したって方向けには、毎度おなじみU-NEXTで配信されてますので、そちらで追いつくこともできます。
この秋から放送開始の薬屋のひとりごと、またはWOWOWで放送開始の吹替版クズ悪役や天官賜福 貮などで中華時代劇の世界観にハマった方は、こちらも是非見ていただきたいな思う次第です。