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武侠TRPGへの道:「海のオリエンタルD&D」計画

 先日、講談社学術文庫の『僧侶と海商たちの東シナ海』を読了しました。

 以前に読んだ岩波新書の『シリーズ中国の歴史』2巻『江南の発展』と併せて「海の東アジア世界」というものを大変強く意識させられました。

 で。そうなってくると、一度は匙を投げた「自作D&D世界を作ろう」という夢も、再び鎌首をもたげてくるわけです。ちょうど、DMGを買ったし。

 時代背景のモデルは、東シナ海交易が最も盛んだった12世紀、日本史で言えば『平清盛』の最序盤かそのちょっと前の平安末期、中国史で言えば『岳飛伝』の後の時代、南宋紹興の和議を結んでいた時代と定めます。

 物の怪と人が黄昏時に混ざり合う日出ずる東の列島、遊牧民が打ち立てた<黄金の王朝>と農耕民の<火徳の王朝>が対峙する西の大陸、列島と大陸からの海賊と抗争を繰り広げる海商たちの国である北の半島、そして“真なる神”を奉じる遥か西方の砂漠との接点となる南の群島。

 この四つの生存圏が、ひとつの<海>を取り巻く世界。野心や策謀や忠義に燃える権門貴顕、信仰の真理を求めて異郷に旅立つ僧侶、波濤を乗り越え富を求め国法を意に介さぬ海商。見知らぬ地に眠る財宝、人の常識では計り知れぬ怪異。そしてそれらは、<海>を通じて繋がり合う。

 それが、てんぐが考えている「海のオリエンタルD&D世界」のイメージです。

 少し手前味噌になりますが、今年の逆噴射小説大賞に応募した「烏、海都に舞い降りる」も、この世界の物語としても良いかなって考えています。

 というわけで、今後はこのオリエンタルD&D世界を、折に触れて煮詰めていきたいと考えてます。

 さしあたりは、平安後期の日本史や日宋貿易についての勉強のし直し、それにD&Dそのもののルール面の把握や、各地域の社会の設定についても考えていかなければ。

 ただ、例によっててんぐ一人では手に余りますんで、手を貸してくれる人、一緒に考えてくれる人がいたら、遠慮なく声をおかけください。

というか、なによりマジにD&D遊びたいんですよ、こっちはね。

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