前科者になった②違反者講習編
前回、恥ずかしいことだが前科者になったという話をした。
1週間が過ぎ、上の記事で記述した『違反者講習』の日がやってきた。先に2日間やった結果から書くと、最終日のテストで高い評価を得たので免停日数が半分に短縮され、免停は来年早々に明ける予定となった。正直ほとんどの人間がそうなるような講習・テストにどれくらい意味があるのか、とは思うが事実は事実である。
90日も免停になるような人間には今後一切公道を走ってもらいたくない、という方が沢山おられることは理解しているし、それは当然の気持ちだと思う。とはいえ現実的にそれは難しいので、免停が明ければ自分はまた車でまた路上に出るわけだけど、さすがにまたこのような目に遭いたいわけではないので、いつ・どこであっても安全運転第一で臨むつもりである。
今回はこれで終わり、ではなく違反者講習がどんなものだったか、を単に備忘録として残すものである。
違反者講習とは
前回も少し紹介したが、免停になった人間は免停期間を短くする講習を受けることができる。受講は任意なので、別に短縮が不要なら受けなくてもよいが、受講してテストの結果がよければ免停の期間が最大で半分になるため、よほどでなければ受講する人が多いと思う。筆者の場合は90日なので、それが45日になるならやろう、となった。
講習は免停期間によって短期と中・長期があり、筆者のように90日以上の免停期間がある人は2日間の長期コースを受講しなければならない。免停の時に予約ができるが、日程は平日の特定曜日に決まっているので仕事を連チャンで休むこととなった。一応1日目と2日目の間隔を離すことはできるが、テストに不利なので普通は連続にすると思う。
なお費用は講習の種類によって違うが、筆者の場合は23,400円を支払った。支払は1日目の受付時に行なうため、2日目は単に受講するだけである。
1日目の受付時にテキストを2冊渡される。
1日目
9時に受付、参加者16人くらいで、おおむね次のような時間割で進んだ。
[午前]
10:00~ 書類記入・適性検査(1h)
適性検査は反復作業、間違い探し、除外選択、単純計算などをひたすらやる感じ。最後は性格チェックをはい/いいえで選択するタイプだが、講師役がどんどん設問を読み上げていくので即断即決する必要がある。
11:00~ 2限(1h)
言語が不明瞭な講師による座学。中身が思い出せない。
12:00~ 昼休憩(1h)
[午後]
13:00~ 3限(約1.5h)
最初は講師が交通事故の現況を解説する。去年のデータだと愛知県の交通死亡事故死者数は117名、愛知と言えばかつては北海道とトップを争う最悪の都道府県だったが、昨年は一都三県(東京、神奈川、千葉、埼玉)や大阪、北海道よりは少なかったらしい。死者の大半は老人とか、県内で死者が多いのは西尾張・西三河という話が出る。
その後外部から人が来て講義。カウンセラーの人が「わかっちゃいるけどやめられない」というテーマの話と、あと確率の問題。失敗率1%のことを100回やった時の期待値というような話が出てきた。ガチャみたいな話だな……とか思ったけど、要するに捕まらなかったからまあいっかを続けてるといつか痛い目に遭うというニュアンスか。全くその通りであった。
14:30~ 実地運転(1.5h)
4~5人組に分かれて、講師が同乗する中試験場のコースを運転。車は懐かしのコンフォート。講師はそんなに厳しくは言わないが、自分の前で運転してたアンちゃんは片手ステアリング回しを指摘されてた。講師の前でよくそんなスタイル貫けるな……などと言っていた筆者は狭いクランクに入る直前の左折で一カ所後輪を縁石に乗り上げてしまったり、たまにウインカー点灯が遅いなどがあった。車両感覚がつかめていないのが丸わかりである。
16:00~ 適性検査の結果返却と解説など(1h)
午前にやった適性検査の結果が返される。「お前は運転には向いてそうだがこういう所には気をつけよう」的な内容。設問の回答を模範解答寄りにするとこうなるという感じか。
この日はこれで終わり。
2日目
1日目と同じく9:00受付、10:00開始。参加者は12名。
[午前]
10:00~ 1限(1h)
運転シミュレーターでシチュエーション別の運転をする。
機械は三菱プレシジョン製のDS-320というもので、テーマは
・信号のない横断歩道での運転(駐車車両あり、なし)
・信号のある交差点手前で駐車車両がいたときの運転
・自転車側方を通り過ぎる際の運転
というもの。三菱関連らしく自車はランエボだったのが印象的だった。
自転車の動きがトリッキーすぎて困ったが、さすがに衝突はしなかった。
11:00~ 2限(1h)
CRT運転適性検査器というもので検査。
https://fujikougeisha.jp/wp-content/uploads/2020/02/crtcatalog.pdf
内容は上のPDFに譲るが、特定のタイミングで決まった動作をするもの。
かなり難しくて検査後に出てくる評価が低かった。
12:00~ 昼休憩(1h)
近所にあったベトナム料理屋で、牛肉のフォーと揚げ春巻。
[午後]
13:00~ 3限(1h)
ここからはずっと座学。安全運転のための知識、空走距離とか高齢運転者の特徴、カーブの前にスピードを落とそうなどの話。特に空走距離について『ここはテストで毎回10人に2人は間違えるでね、よう覚えてくださいね』と強調された。そして筆者も意味は分かってたのにテストでは文面を勘違いして間違えた。普通は間違えないと思う。
この後は飲酒運転の悲劇的ビデオ。内容が悲惨すぎて空気が重くなる。
14:00~ 4限(1h)
座学の続き。後半は一時停止に特化したビデオ教材。とにかく一時停止が大事という内容。
15:00~ 5限(1h)
やはり座学の続き。今までもそうだが、講師はテストに何が出るかをほぼ明言しており、ここでも特に出る内容を強調される。
後半は高速道路の運転とあおり運転についてのビデオ。
16:00~ テストと結果確認
最後にテスト、内容は40問を20分で解く。最後2問は各小問を3つとも正解しないと得点にならない。はっきり言って普通に講習を受けていれば問題に出るポイントはほぼ教えてもらっているので分かるし、そうでなくても大半は常識的に考えれば正答できる内容ばかりである。
結果、この日にいた12人全員が合格(A・B・Cの中で最良のA)となっていた。
テストが終わると、『あんたの免停期間は45日に短縮されました』という感じに運転免許停止処分書に記載が追記される。筆者の場合は来年の1/5までとなった。まだ先は長い。
まとめ
・法令の確認や運転に対する指摘が有意義だった。
・外部講師の話は参考になった。
・普通にやってればテストは誰でも合格できそう。
一番言いたいこと
安全運転してれば講習を受ける必要も免停になることもないので、
普通はそれが一番。