夢の話 壱

戦車長

 私は家の近くの桜の街路樹が並ぶ片側一車線の国道の交差点で信号待ちをしていた、すると激しいエンジンの爆音・細かい地響きと共に10式戦車がやってきて信号待ちで止まり、上部のハッチが開いた。ハッチからは親友のRが、頭を出してニコニコし手を挙げながら「よう!げんきだか?」と、一言俺は「元気だ!」と応答し家に戻った。この夢はここで終わった。

StrangeLove 1

 いつも通る通学路には短いが急な坂がある。距離は約10mほどで傾斜は体感30〜35゜くらいの坂だ、
 いつものようにロードバイクを使ってその坂を登っていた、登り終えると後ろから自分の名前を呼ぶ声がした、聞き覚えのあるおっとりとして少し大人っぽい声だ、振り返ると同じ陸上部の先輩のNさんがいた。
 Nさんは好きな先輩だ、顔立ちが良く小松菜奈似で部の成績も良くみんなから慕われるエリートだ。
 そんな先輩になぜか私は45口径のMk23の銃口を向けた、プロトタイプのLAM(LaserAimingModuleもしくはLightAttachmentModule)とU.S.SOCOMのロゴが入ったサプレッサー付きのMk23をだ、どうしたものだろう、先輩の左眼に照準を合わせた。
 N「何してるの?すげー何それー」
 目を輝かせて興味を示している。初めて見る表情だった、しかし、夢は自由が利かない…気付けば先輩の左眼に発砲していた。射撃時に音はしなかった、気づいたら先輩の左眼から血が流れていたような感じだ、N「えー、見えない…見え…ない…」「私の目、返して…ねぇ、かえしてね、ねぇ」と言っていた、先輩も自分も混乱していた、その先輩の言葉一つ一つには狂気さえ感じるほどの迫力だった。坂の下には小学校の見守りの方がいる、気付かれるわけにはいかない「静かにしてくれ」と先輩に言ったが静かにしてはくれない、焦りからもう一発先輩に向かって撃ったが先輩を狙ったわけではないので、先輩には当たらなかった。今度はしっかりと射撃時に音が出た。
 スライドが動く「ガシャッ」という金属音とサプレッサーを通した「パシュッ」というような音そして排莢された薬莢がエジェクションポート(排莢口)から出るときと薬莢が地面に落ちた時の鋭い金属音が響く。この夢はここで終わった。

対抗戦

 全校生徒がグラウンドに集結した、まるで体育祭のような雰囲気だった、グラウンドは一周400mで幅跳びと棒高跳びのピットがある、助走路はタータンだ、いつもなら棒高跳びのマットがあるが夢の中だと無い、代わりにF4Uコルセア3機と零戦の二一型と雷電、十七試局戦闘機 震電、十八試局戦闘機 閃電、の計7機が駐機していた。
 しばらくすると、そのうちのコルセア2機が離陸し空中格闘戦を始めた、1年T組対3年B組(以後のクラス表記は〇〇)戦らしいお互い真正面からのドッグファイトを始めた1T機は3B機からの機銃掃射を避けそのまま3B機に背を向ける形となり、あっという間に撃墜され校舎に墜落した。
 どうやらトーナメント制らしく早くも準決勝らしい、自分のクラスはシードで準決勝スタートのようだ
 準決勝は2E対教員、2Eからは私が出るので教員は誰が出るのだろうと気になっていると、なんと出るのは70過ぎの用務員だ、使用する機体は零戦かと思いきや、コルセアだ、
用務員「昔私は、零戦乗りだった、コルセアに2度撃墜された、コルセアと接敵したのは3回、撃墜させたのは1回だけだ」だからコルセアに乗るらしい、
 私は試製雷電に乗り込んだ、独特な丸みを帯びた機体のフォルム、零戦と違い3枚ではなく4枚のブレード、かっこいい。この大会ではまだ誰一人として使っていない、そもそもコルセア以外を使うのでさえ私が最初だ、皆コルセアを使う頑丈だからだろう、
 準決勝が始まった離陸して戦闘開始高度に行くまで用務員のおじさんは自分が戦闘機乗りだった頃の話を無線越しにしてくれた、内容は覚えていない。1T対3B戦と違い上空には厚い雲がかかり校舎等は見えない、見えるのは対戦する教員機と戦況を映像で伝える3機の偵察機(天山十二型と彗星のキメラ)だけ、
 初めに相手が動きを見せた、それまで巡航していた機が急上昇し始めた、あっという間に上を取られてしまい呆気にとられてる間に、機は反転しキャノピー(風防)を下にして急降下を始めた、一撃離脱を仕掛けてくる。
そう思った…多分。機体を右に傾け操縦桿を引き上げる、機銃弾が機体の下をかすめる、機体を立て直し、操縦桿引き上げ上昇する。同時にスロットルを下げ急激に失速させる、しかし、ここで想定外のことが起こった、偵察機の搭乗員がパラシュート降下しているどうやら先程回避した機銃弾が被弾したらしい偵察機は燃えながら落下していた。この夢はここで終わった。
 
 





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