印刷に関連したサイズについて
こんにちは。Atiranです。SVFの開発に携わっています。
SVFの印刷に関連した内容を記載していきたいと考えています。
今回はサイズについてのお話になります。
SVFをご存知ない方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にお伝えしますと、企業における様々なドキュメントを帳票として簡単にデザインでき、印刷、電子ファイルとして出力できる帳票基盤です。今回の内容はSVF固有のお話ではなく、一般的な内容となりますので、SVFの詳細説明は割愛させていただきますが、ご興味のある方は過去のTECH BLOGなどもご参考にしていただければ幸いです。
印刷関連のサイズ
みなさん、使うものによって様々なサイズ、単位を使い分けているかと思います。
印刷に関連したサイズにも次のようなものがあります。
・用紙サイズ
・文字サイズ
・配置座標
・プリンター解像度
すべてが同じ単位ならばわかりやすいのですが、ものによっていろいろな単位があって分かりにくいですよね。
Wordで文書を作る場合にも、まず「用紙サイズ」を決定しますよね。さらに、そこに描く「文字サイズ」があります。
これを印刷する場合、内部の処理になりますが、用紙上に文字などのアイテムを配置する場所は「dot」が使われます。
また、サイズの関係を知るために重要な要素として「解像度」があります。
用紙サイズについて
用紙サイズは、A3、A4など規格名で指定することが多いと思いますが、サイズは国際規格(ISO 216)およびJISで定められています。A判は国際規格、JIS規格ともに同じサイズですが、B判は異なるサイズとなっており、通常国内で使っている用紙はJIS規格のサイズになります。A0が1㎡、JISのB0が1.5㎡であり、縦横の比率はどちらも1:√2になっています。
大きさはA0を基準に、A1、A2となるにしたがって、A0の半分のサイズになります。B判も同様です。
アメリカやカナダではレターサイズが一般的に使用されています。
レター : 216×279 (8.5×11 inch)
解像度
「解像度」とは、画像や印刷物などを表現する際の「細かさ」を表す単位になり、dpiやppiで表されます。
dpi : dots par inch 1インチあたりのドット数
ppi : pixels par inch 1インチあたりのピクセル数
プリンターの解像度
ドットマトリクスプリンターだと160dpiくらいですが、インクジェットプリンターだと300dpiから720dpi、レーザープリンターであれば400dpiから1200dpiなどになり、値が大きいほど高精細な表現が可能になります。
印刷できるドット数を計算してみる
では、A4サイズをプリンターに印刷する場合、どのくらいのドット数で印刷できるのか計算してみます。dpiは1インチ当たりのドット数ですので、まずは用紙サイズをインチに変換します。
A4サイズの用紙は210×297 mm となりますが、これをインチに変換すると、1inchは25.4mmですので、
横 : 210.0 / 25.4 = 8.2677 inch
縦 : 297.0 / 25.4 = 11.6929 inch
となります。
インチに変換できれば、あとは解像度を掛けることで表現できるドット数が計算できます。
たとえば400dpiで印刷できるプリンターであれば、
横 : 8.2677 inch × 400dpi = 3307 dot
縦 : 11.6929 inch × 400dpi = 4677 dot
となります。
解像度別にA4サイズで表現できるドット数は次のとおりになります。
1200dpi : 9921×14031 dot
600dpi : 4960×7015 dot
400dpi : 3307×4677 dot
160dpi : 1322×1870 dot
同じ用紙サイズでも高解像度になれば表現できるドット数が多くなり、高精細な表現ができることになります。
文字サイズ
では、用紙に文字を印刷する場合、文字サイズがドット数で表現されていれば、どのくらいの大きさになるのか判断がつきますが、文字サイズはpt(ポイント)で表されます。
文字サイズで使われるptは72dpiで計算されます。
12ptの文字を400dpiの解像度で表現する場合、12pt / 72dpi × 400dpiとなりますので、66dotとなります。
解像度別に12ptの文字のドット数は、次のとおりになります。
1200dpi : 200 dot
600dpi : 100 dot
400dpi : 66 dot
160dpi : 26 dot
同じ文字サイズでも高解像度になれば1文字を表現するドット数が増えますので、より精細な文字が印刷できることになります。
まとめ
サイズにはいろいろな単位があり、解像度が絡むと変換が複雑になりますが、要点としては、1inchは25.4mmであることと、ptは72dpiであることさえ押さえておけば、あとは計算するだけになります。
各サイズの関係は以下のようになります。