時間は薬
とある特番を見ていた。パニック症について体験談を語る内容で、聞き流しながら作業をしていた。
「時間が薬だ」と言う言葉を聞いた時、なんの前触れも無く涙がドワッと出てきた。
全くもってその通りだと今まさに実感している。
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あの時、誰かから言われた言葉や取られた態度に自分が傷ついたと気づくまでに時間がかかるタイプなので、当時はびっくりしたっていう表現になるんだろな。
びっくりして、段々ともやもやしてきて、鍋底に焦げ付いたカレーみたいにずっともやもやしてて、
そのうち水が入って焦げが浮くことで、やっと「あの時の言葉・態度に自分は傷ついた」って気づく。
この時の水っていうのは友人たちだったりSNSだったりする。
いつもお世話になってる友人たちにはよく、
・なんでこんなに不安なんだろ
・毎日がめっちゃ怖い
・ウワーーーーーーッ!!!!アーーーーーーーーッ!!!!(どうにもならない感情を叫んで解消させようとする)
etc
みたいなことを話してる。そしたら大体、
「新人だからね」
「そういう日もある」
「ミス?恥ずかしいだろうけど損害出てないからヨシ👉」
的なことをいろいろ教えてくれる。
ベショベショになると視野が狭くなりがちなので、視点の転換というか「でも仕事行って定時まで頑張れたんでしょ?えらい」と言ってくれるのでマジでありがたいです。これからもお世話になるね。
SNSはよくRTで流れてくる精神疾患系の体験談、実録マンガを読んで、「そう感じるのは自分だけじゃない」ってわかると同時に傷の自覚をさせてくれる。
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閑話休題。
心の底、自分が普段意識しないような奥底で焦げ付いてたものが外部から流れ込んできた水で浮かび上がってきて、初めてそこで焦げ付いてたものは傷だったんだって知るわけですね。
あの時、自分は傷ついた。悲しかった。嫌だった。
そんで初めて泣く。もやもやしてた感情にきちんとした名前が付いて、やっと泣ける。
そこからゆっくり治していく段階にはいる。
嫌だったね。悲しかったね。そんな風に言われたくなかったね。
子どもだった頃や学生だった頃の自分へ教えたかったと思いつつ、自分に言い聞かせる。
やっぱ気づくのが遅かった分、なかな切り替えられなくて未だに治している最中なんだけど、昔よりはちょっとだけ息がしやすいと思う。ほんのちょっとだけ。
時間が経って、自分の世界が広がって価値観も変わって、それが薬となっているのか少しづつ息がしやすい気がしてきて。
ちょっとづつ人生ってものが楽しくなり始めてきた最近です。
「時間は薬」
そうだなぁって思った。
今、自覚している傷が治るまでにどれだけ時間がかかるかわからないし、まだ底で焦げ付いたままのものもあるかもしれない。
それでも自分はちょっと息がしやすい生活を知ってしまったので、ちょっとずつ人生ってものが楽しいと思えるようになったので。
自覚あるなしに関わらず、時間をかけて焦げ付いたやつらと付き合っていきますかね。
汝は傷!罪ありき!(宝具演出)
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