土産話とモノクロ写真
帰省前に、親戚の家に行ってきた。先週は埼玉、今週は横浜の方を訪ねた。
今回でお邪魔するのは2回目である。前回は私が引越ししたての頃で、上京一人暮らしをすることになったので会おうということになった。
もう何年も会っていなかった。メールや電話で近況は知っていたが、やり取りしていたのは専ら母と祖母であった。なので、どこか他人事のようで(実際、血の繋がった他人なのだが)何を聞いても「へぇ」くらいしか言葉が出てこなかった。
どちらの親戚も私とは何十歳も上なので正直言って、会話どうしようって思ってた。話すことないし、上京の理由聞かれたらまあまあ困るし。
実際、会ったらそんなことなかったね。
実習や接客業で培った当たり障りのない会話スキルがここで輝くとは……あと適度に相槌を打つだけで勝手に向こうがベラベラ喋ってくれるので変な間とかは少なかったかな。助かる〜
今回は帰省前に土産話でも回収すっか〜と自分なりにテーマ決めて会う約束をした。あわよくばご飯ご馳走になりたい。
埼玉へ行く時はまぁまぁ近いので迎えに来てもらう。家系図的には祖母の妹さん夫婦で、微妙に噛み合ってない会話がちょっと面白い。
私が知らない家族の話をいろいろ聞いた。もう亡くなってしまったが、あの人とはどこに旅行へ行ったとかよくあそこに連れて行ってもらったとか。
自分が産まれる前の話ばかりだけど初耳な情報ばかりだったし、自分が産まれる前の話がこんなにも聞いてて面白いものだったのかと少し衝撃でもあった。
アルバムもいろいろと見せてもらった。チェキサイズのモノクロ写真とか、母が学生時代の写真とか(なんであるの?)見たことない写真の方が多かった。その時、見せてもらった写真をスマホで撮って母に送ったりしてた。
自分の家は典型的な核家族で、親族同士の繋がりが薄い一族なんだろうなと子どもの頃からずっとずっと思っていた。だけど数年前に家系図を知る機会があって、まさかの曾祖父に嫁が3人いたって話から始まる複雑な家系図を教えてもらった時には「サマー〇ォーズじゃん!」と思わず叫んだ。
余談。
ちょろっとくつろいだ後、お昼になったので回転寿司に連れてってもらった🍣魚うめぇ〜〜〜〜〜〜〜〜
一人暮らししてると鶏肉・キノコ・キャベツで固定メンバーになってしまうので魚が食えるのマジでありがたいしめっちゃ美味い……ありがとうはま寿司……。
その後はユニクロ行って祖母の妹さんの服選んだり、スーパー行ったりして帰ってきた。
りんご食べて、買ってきた服試着してもらうなどゆったりしてるうちに夕方になった。そろそろおいとましないと、月曜日から食うもの作り置きしないとヤバい。
帰りの車内でも親戚同士の思い出話を聞いて、ほんのちょびっと仕事つらいわって弱音こぼして、とうとう自宅に着いてしまった。
ちょっと寂しい。
手を振って車を見送って、家に入った。ぎゅっと目を固く閉じて鼻がツーンとしてきたのをこらえる。若干、多めの水分でぼやけた視界のままとりあえず米炊くか、と私は手を洗ったのだった。