誤解していたプロジェクトマネジメント
UIデザイナーとしてのスキルアップを図るために、プロジェクトマネジメントについて学ぶと良いとのアドバイスを受けました。
その中で、PMI(Project Management Institute)と言う団体や実務経験なしでも取得可能なCAPM(Certified Associate in Project Management)という国際資格の存在を知り、取得を2024年の目標として、認定されたe-ラーニングを使って学習中です。
学習過程の中で、業務で使っていながらも、概念や用語を正しく理解できていなかったことに気づきました。この記事では誤解や混同していた概念の一部についてメモ代わりに残しておこうと思います。(今回はそんなに私見たっぷりではないです。)
プロダクトバックログとスプリントバックログ
アジャイル開発のプロセスであるプロダクトバックログとスプリントバックログですが、単なるタスクリスト一覧と詳細を確認するツールではありませんでした。
プロダクトバックログとは、プロダクトオーナーがすべてを受け入れたユーザーの欲しい機能(要求、要望)を包括的に含んでリスト化し、すべてに優先順位を決めるプロセスのことです。
そして、そのプロセスから生まれるのがスプリントバックログであり、2-4週間のスプリント期間内で達成可能な作業項目が含まれます。開発チームがこれに基づいて具体的なタスクをこなしていきます。
スプリントレビュー(POやカスタマーへのデモンストレーションをしてフィードバックを受け取る)、レトロスペクティブ(チームでのうまくいった/いかなかったことの振り返り)を通じてプロダクトバックログに戻り、再びこのサイクルを繰り返します。
WBS (Work Breakdown Structure)
WBSが単にゴールまでのタスクを分解してスケジュールを引く手段だと誤解していました。(なんならメンバーのスケジュール把握ツールくらいに捉えていました。)
WBS (Work Breakdown Structure)はプロジェクトスコープを視覚化したもので、プロジェクトを階層構造で分解します。プロジェクトをより小さな、管理可能なパーツに分割することで、タスクの構造を理解しやすくします。分割されたタスクが、プロジェクト全体の目標にどのように寄与するかを明確に示します。
また、細分化されるタスクの最小単位であるアクティビティでも、80時間以上でも8時間以下でもないとされています。
リスクとイシューと仮説と制約
リスクはプラスにもマイナスにも作用しうる不確実な事象。ピュアリスク(誰かが傷つくリスク)とビジネスリスク(市場への影響、時間、コストなど)がある。
リスクイベントが発生し現実の問題となったらイシューになる。
仮説はプロジェクトにおいて真実性が未確定な前提や予測を指す。
制約はプロジェクトにおける選択肢を制限するもの。(例:予算、締切、MFO/MSO、要件、人…)
チームメンバーが離脱しないことやPCや会議室が利用できることなども真実と証明されていないので仮説であると言うことを「ほーん、確かに。」と思いながら聞いていました。
クオリティ
クオリティとグレードを混同していました。クオリティは製品やサービスの要求事項への適合性です。
例えば、リッツカールトンホテルと安宿ではともにハイクオリティな体験を提供できる可能性があります。両者がユーザーの期待に適合し、高水準のサービスを提供できることがクオリティの示すポイントです。
違うのはグレードであり、グレードは主に製品やサービスのクラス分けやランク付けを示すものです。
高級ホテルがハイグレードである一方、一つ星の宿泊施設でもユーザーの期待に適合していれば、ハイクオリティな体験を提供できる可能性があります。
振り返ってみると、クオリティの本質を理解せず、グレードに焦点を当てて提案や議論をしてしまったことがありました。実際には、製品やサービスがユーザーの期待に応えるかどうかが最重要であり、それをクオリティとして捉えるべきでした。
まとめ
まだ学習の途中ではありますが、すでにこのような誤解を解くことができ、正しい知識を身につけられていると感じます。UIデザイナーとしてのスキルに加え、プロジェクトマネジメントへの理解を深めることで、PJMはもちろん、チーム全体と協力しやすくなると期待しています。
読んでくださる方が同様の誤解に陥っている可能性や、もしPJMの方が読んでくれていれば、メンバーと用語や概念の理解を共有できていない可能性を考慮し、このメモが誰かの役に立てれば幸いです。