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【成人式の思い出】振れなかった手

あ、ウシじゃん!

そう言って手を振ってくれた彼女。(これは人称が彼女なだけでガールフレンドの意味ではない。念のため。)

成人式の日。二次会会場での話。中学時代に大好きだった人と再開した。

手を振ってくれたシーンは今でも鮮明に覚えている。よくドラマで人混みで意中の人を見つける際、そこだけ光ってる演出があるが、まさにそれだった。パーティールームがある薄暗い居酒屋の中で、彼女は輝いていた。(これは人称が彼女なだけでガールフレンドの意味ではない。シーハーハーハーズ。)

手を振ってくれたにも関わらず、自分は一瞬手を挙げ、聞こえるか聞こえないかの声で「おぅ」とつぶやき、すぐに手を引っ込めてしまった。なぜあの時、話にいかなかったのだろう。愚か。

あの日なんて、「写真撮ろ」でコミュニケーション成立したのに。それができなかった自分。なぜ積極的に行けなかったのだろう?

たぶん、その少し前、二次会会場で、中学時代の自分は、一軍ではなかったって思い知らされていたからだと思う。圧倒的一軍の彼女。(これは人称が彼女なだけでガールフレンドの意味ではない。カノ嘘。)場を席捲するバスケ部・サッカー部を見て、当時の自分は二軍だったということを思い知らされていた。

パーティールームの隅っこで、同じようにあぶれた友達と当時の思い出を話す。結局、こっちが楽しいんだよなぁと、本心か建前か分からないことを思う。

結局、三次会、四次会とも当時仲良かった男子のみで朝まで飲んだ。楽しいけどちょっとだけ寂しい。自分の中学生活のようだ。

ちなみに、成人式後、彼女のツイッターにDMを送るという一番ださいことをしているが、またそれは別の話。

今日いろんな成人式の思い出が投稿されると思うが、自分もその中の一つとして。

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