「自分が嫌い」を変えるための方法
「自分を好きになりたい。自己肯定感を上げるためにやってみたこと」は、わたなべぽんさんの著書で、2021年4月に発売されました。
はじめに
自己否定感の強かった著者が、自己肯定感を高めるために試行錯誤した実体験をもとに、読者が自分自身を受け入れるためのヒントを提供する内容です。以下に要約をまとめます。
本のポイント
1 子どもの頃やりたかったことをする
自分が子どもの頃にやりたかったことをする、してほしかったことを周囲にしてあげることで、心が少しずつほぐれていきます。
2 小さな目標を達成する
自己肯定感を育むために、日々の中で達成感を得られるような簡単なタスクを設定します。それをクリアすることで自信を積み重ねていくことができます。
3 自分を観察し受け入れる
感情や行動を否定せず、まず「こう感じているんだな」「こうしてしまうんだな」とありのままを受け入れる練習をします。
4 自分を励ます
自分自身を励ます言葉を使うことが重要です。自分だけは味方でいることを心がけます。
5 人と比べるのをやめる
他人と比較することをやめ、自分の価値を見つけることに集中します。SNSの見方を工夫するなど、情報との付き合い方も調整します。
6 心と体を整える
バランスの取れた食事や適度な運動、睡眠などを心がけ、体調を整えることで心の安定につながります。
7 完璧をやめてみる
完璧でなくてもいいと自分に言い聞かせ、不必要な習慣を捨てることで、自分らしい生活ができるようになります。
考察
著者は、自己肯定感を高める方法を個人的な経験を通じて紹介しています。しかし、この本の内容には以下のような課題点が考えられます。
個人的経験の一般化
著者の経験は貴重ですが、全ての人に同じように適用できるとは限りません。読者の中には、異なる背景や環境を持つ人もいるため、効果が異なる可能性があります。外部要因の影響
自己肯定感は内的要因だけでなく、社会的、経済的な要因にも影響されます。本書ではこれらの要因への対処が十分に扱われていません。過度の自己責任論
「自分自身で変えることができる」という考え方を過度に強調すると、環境や社会の問題を個人の責任に帰結させてしまう危険性があります。例えば、幼少期のトラウマに起因する深刻な自己肯定感の問題は、専門家や周囲のサポートが必要な場合もあります。
結論
この本は、具体的なエピソードやイラストを交えて、親しみやすく自己肯定感向上のプロセスを伝えています。自分に優しくなるための第一歩として役立つ内容が詰まっています。
一部の読者にとって最適ではない可能性はありますが、本書の内容を参考にしながら、自己肯定感を高める方法を個々の状況に合わせて検討してみてください。