シラカワノセキ
シラカワノセキがこのGWに我が家の一員となりました。
この子には特別な思い入れがあります。
このシラカワノセキはトウホクビジンの最後の産駒です。
トウホクビジンについては前の記事で書きましたのでそちらをご覧ください。
トウホクビジンの5頭の産駒のうち、今も居場所がはっきりと分かっているのは亡くなった子を除いて、シラカワノセキとマイネルコロンブスだけです。マイネルコロンブスはまだ中央競馬で活躍していますが、シラカワノセキは昨年の12月に中央競馬でデビューし、3戦しましたが思うような結果が出ていませんでした。
もうそろそろ中央競馬から抹消され、オークションに出されるだろうと予想していましたが、私と夫がその「中央抹消」を知ったのは、彼が我が家の一員になる数日前でした。
偶然が重なり、不思議な導きがあったのか、シラカワノセキは私たちの手の届くところにやって来たのです。
我が家には既に引退馬のメジャーアスリートと、園田で走っているスターリーソングがいます。この2頭の馬生に責任を持つつもりで迎え入れているので、今、もう1頭となると責任が持てるのかと自問自答していました。その最中に「登録抹消」を知ったのです。
スターリーソングをオークションで手に入れたとき、入札にはニックネームで行うので、はっきりとは分かりませんが、最後に競っていたのは出走回数の多い馬主(会社)さんでした。それを知っていながら落札価格が予算を大幅に超えても入札を止めることはできませんでした。
競走馬を引退する時に引き取る苦労は、メジャーアスリートの時に経験しています。
オーナーさんとも厩舎とも面識が無い、ツテなど何もない状態での引き取りは本当に大変でした。手紙を書いたり、いろいろと試行錯誤しましたが、なかなか現実的に引き取れる状況にはなりませんでした。
園田の最後の調教師さんとコンタクトが取れ、そのサポートもありメジャーアスリートは我が家に来ることができました。
引退馬を引き取ることは、経済的な面だけでなく、引き取れる状況を作るまでが本当に大変なのです。
シラカワノセキを引き取るにあたり、バジガクの野口代表には多大なるご協力をいただきました。野口代表の助けがなければ、シラカワノセキは我が家の家族にはなれなかったと思いますし、所有後の一時的な移動先も提供していただきました。
本当に感謝しかありません。
サラブレッドとして生まれて、競走馬として走れる場所があることは幸せなことだと私は思っています。
シラカワノセキは名古屋競馬で競走馬生活を続けます。まだ馬体も小さく、これから成長できると思うので、我が家でできる限りのサポートをしていきたいです。
そして、いつか引退の時期が来たら、シラカワノセキをサードステージへと進ませるつもりです。
メジャーアスリートがスターリーソングを我が家に繋ぎ、この2頭がシラカワノセキを繋いだように、シラカワノセキが、競走馬を取り巻く環境や引退後の生活について一人でも多くの人が考えるきっかけになり、1頭でも多くの競走馬たちのためになってもらいたいと思っています。
それまでは、名古屋競馬で怪我なく元気に頑張ってくれることを願っています。
頑張っておいで、シラカワ君
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