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野良ちゃんだったアポポ 虹の橋へ

アポポは、長い間頑張ってきましたが、ついに虹の橋を渡りました。
何度もこうした別れを経験してきましたが、慣れることはありません。

アポポが我が家にやってきたのは、1年半ほど前のことでした。そのとき、アポポは推定10歳以上で、口の中には潰瘍ができ、歯もボロボロでした。体調が悪そうで、保護したときにはすでに腎臓の数値も悪く、貧血もひどい状態でした。

動物病院の先生も「長い間、外で頑張ってきたね」とアポポを褒めてくださいました。

その後、薬でなんとか約1年半もの間、頑張って生き延びてくれました。年始には体調が急激に悪化し、救急病院にかかるほどでした。
この時は、最悪の事態を覚悟しましたが、何とか退院することができ、その後一時期はご飯をねだりに来たり、家の中のいろいろな場所で居場所を見つけて寝ていたりと、少しは穏やかな時間を過ごしていたようです。

貧血の改善が見られたことで、歯を抜歯し、腎臓は薬でフォローすれば、もう少し大丈夫だろうと思っていた矢先、再び貧血が悪化し、アポポの体調は急変しました。頼みの綱だった造血ホルモンも効果がなく、最後は主人に抱かれながら息を引き取りました。

長い間、野良猫として生きてきたアポポの毛はバサバサで、手足はどんなに拭いても汚れたままでした。その小さな手を見ると、外での壮絶な暮らしが簡単に想像できました。
寒い冬も、暑い夏も、きっと一匹でご飯を探しながら生き延びてきたのでしょう。

最近では、私がアポポに顔を近づけると、普段はゴロゴロと喉を鳴らさないアポポが、かすかに聞こえるほどの音で喉を鳴らしてくれるようになりました。それは、アポポの小さな感謝や安心の表現だったのかもしれません。
他の猫たちと一緒になってご飯をねだりに来るようになり、アポポは我が家の一員となっていました。

もう少し長く生きさせてあげたかった。
アポポ、ごめんね。あなたの猫生は本当に壮絶だった。
でも、最後まで生きようと頑張ったあなたは本当に偉かったよ。

うちに来てくれて、ありがとね。
私がそっちに行くまで、他の子たちと一緒に待っててね。

また会える時まで、しばらくの間サヨナラね。


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