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奥信濃への道 第7走:めぐりあい宇宙

スリーダイアモンドを誇らしく掲げる財閥の名残の重機メーカー製。宇宙へむけて一直線に飛んでいく潔い機体。その安全管制を司りISAS/NAL/NASDA3社統合し発足したのが宇宙航空研究開発機構、通称JAXA(ジャクサ)。

JAXAの中枢、その名も”筑波宇宙センター”

宇宙センター!そのネーミングの率直さと語感に無限の宇宙を感じる、まさに宇宙センター!と自身で筆を走らせて意味が分からないが、それぐらいワクワクする言葉”宇宙”が国内で最も真面目に記載されているであろう場所だ。

そんな国内の航空宇宙HQ的研究所があるのがつくば市であり学術・研究都市としても有名である。80年代よりつくば駅周辺から都市計画として開発が行われ、網の目状に規則正しく引かれた道路は、各開発機構の拠点が並び近年ではつくばエクスプレスの開通により秋葉原までの移動も格段に向上。さらには都市圏におけるベットタウン的な役割も果たしている。

余談だがつくばエクスプレスの開発・開通により日本自動車研究所の高速周回路、所謂谷田部テストコースは取り壊される事となり80~90年代のチューニングカー最高速チャレンジの舞台は現在その面影を見ることは出来ない。旧来の自動車ファンのため息が聞こえてきそうである。

さて、そんな地に出張で来た小生。初めて訪れる地ではないが折角であればランニングをしようという事で、久々の出張ランニングである。
目的地は憧れのJAXAである。
JAXAに憧れているというよりは”宇宙ものが好きだ”という事の方が正確かと思う。決して観光名所でもないJAXAではあるが、予約さえすれば見学も可能だったり特別開放日もあるらしいので一度は訪れてみたい場所である。

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チェックイン後、そそくさと着替え宿泊場所であるTX研究学園駅からJAXAまで5㎞程度と目星をつけて走り出す。
しかし周辺の街は開発区画と旧区画が混在し、JAXAまでまっすぐ行ける道の目星がつけにくい。それでいて2000年以前の開発地域に多い、ニュータウン的町並み風景と、ロードサイド店が並ぶ目抜き通りは、目につくランドマークも少ないため、私の悪い癖であるのだが自身のローカライズもままならないまま、感覚で適当に走ってしまう。

その結果、道を一本間違え走れど走れどJAXAは現れず、気づいたころには通り過ぎてしまっていた。
この時点で既に走り始めて9㎞、いい加減気づけよと自分自身に嫌悪感を抱きながらも、来た道を戻るのは癪に障るため、ぐるっと回ってJAXAを目指し、念願のJAXAを確認し岐路につく。着いてみれば写真を撮っただけと、あっけないモノである。そりゃそうだ観光名所ではないのだから。

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結果16kmと少々走りすぎた感もあるが、知らぬ街を走るのは楽しいもので、その町の雰囲気をつかむには最適解かもしれない。
自転車ほど行動範囲が広いわけではないが、歩くのより早く自転車よりゆっくり、この速度感は悪くない。

走り終えたその足で晩御飯を買いに近くの大型ショッピングモールのスーパーによるが、QR決済が対応しておらず支払いはカードと現金のみ。
私の手元には携帯1台。

なんでなのよ……。

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