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ニンニクラーメン

夕方からニンニクラーメン食べに行ったのよ。
一人で。
だって、女房子供は実家に帰ってるんだからしょうがないじゃない。連れてけないわよ。第一、まだどぎついラーメン食べられる年齢じゃないのよ、うちの子。

それでね、ニンニクラーメンて言うと、スープにニンニクが入っているラーメンだって思うでしょ。
ここのラーメン屋はそうじゃない。
生のニンニクよ。
生のニンニクが、カウンターにごろごろ置いてあるのよ。
それだけで圧巻よ。

そのニンニクをね、すり潰して、好きなだけスープに入れられるのよ。
想像を絶するドギツさよね。

ところがね、食べてみるとそんなにキツくないのよ。
何でなのかしらね、って、食べながら考えてみたわけ。

スープよ。スープに何らかの工夫があるのよ。
背脂の大量に入った豚骨味噌のスープよ、それに生のニンニクを入れるのよ。
ドギツくなりそうじゃない。ところが、スープと絡んだ麺がスルスル入ってくる。
何で? 何でなのって思いながら、箸が止まらないの。
料理研究家でもないアタイには、結局何が決め手なのか分からなかったけどね。

麺も良いのよ。
今一部で流行ってる、硬い麺じゃない。
ヨレヨレの、クタクタ。
だけど、程よくスープが絡み付いて、ほとんど顎を動かさずに飲み込める。
顎の力の弱い現代っ子には相応しい麺だわ。

そして極め付けは、チャーシュー。
こんなチャーシュー、他の店じゃ食べたことないわ。
脂身はほとんどない。柔らかい。餅を食べているみたい。ザラザラした舌触りがたまらない。
あっという間に、食べ尽くしてやったわ。

替え玉も頼みたかったけど、年齢を考えるとちょっとね。血管に脂が溜まっても困るしね。

店を切りもしりしているお爺さんに「ごちそうさま!」と挨拶して店を後にしたわ。
「美味しかったですよ! また来ますね!」とは言えなかったわ。
言いたいんだけど、なんか恥ずかしいじゃない。
媚を売っているみたいでさ。
本当に美味しいのに。

お爺さん、ちょっと疲れた感じだったわ。
コロナ禍で自粛ムードの中、対策をしながらの商売は、本当に大変だと思うわ。
「ありがとうございます」だわ。

帰りにコンビニでアイスを買って帰ったわ。
イケメンの店員が臭そうに接客していて、それが可笑しかったわね。

それじゃ、今日はこんなところで。
またね。

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