【絶対に合格する放射化学Part1】出題された核種の半減期と語呂合わせ20選
半減期とは?
①放射性物質は放射線を出しますが、その量は時間と共に少なくなります.
②放射性物質が、半分になるまでの時間を「半減期」といいます.
③「物理学的半減期」は、放射性物質の種類によって違います.
④「生物学的半減期」は、体内又は特定の組織や器官に取り込まれた放射性物質が、代謝により排出されることによって、半分になるまでの時間のことです.
⑤「実効半減期」は、体内に取り込まれた放射性物質が、物理的な減衰と生物学的な排泄の両方により、実際に半分になるまでの時間のことです.
半減期の公式
実効半減期Teは、物理的半減期Tpと体内からの生理的排泄又は臓器・組織からの排除の半減期(生物学的半減期)Tbで決まり、
1/Te=1/Tp+1/Tb
の関係が成り立ちます.
この計算式も国試頻出であるため、必ず覚えてください.
壊変とは?
①放射性物質では、原子核がエネルギー的に不安定な状態にあります.そこで、余分なエネルギーを出して、安定な状態に変わろうとします.このエネルギーを放射線として放出します.
②放射能の強さを定量的に表すときに、ベクレルという単位を使います.1ベクレルは「1秒間に1個原子核が変化(壊変)する」量です.原子核が変化する際に放射線を出すことが多いので、ベクレルが放射線を出す能力の単位となっています.
③質量数が同じ原子核の質量について、原子番号が20程度までは陽子数と中性子数の等しい原子核が安定です.陽子あるいは中性子が多くなると不安定となり、陽子が中性子に壊変、あるいは中性子が陽子に壊変します.
④原子番号の大きな核では陽子によるクーロン力のために陽子数より中性子数が少し大きい原子核が安定となります.
壊変の種類
β−壊変 n → p + β− + 反ニュートリノ
β+壊変 p → n + β + + ニュートリノ
EC壊変(電子捕獲)p + e → n + ニュートリノ
この3種類と壊変の仕方は必ず覚えましょう.国試頻出です.
どちらがニュートリノでどちらがが反ニュートリノ?となりがちであるため注意してください.
第一種主任者試験で実際に出題された核種 20種類 解説
核種、半減期だけでなく過去問を解く上で必要となる知識もまとめていきます.
約過去10年分の過去問で実際に出題されている内容のみまとめていますので、ここから下は丸暗記する気持ちで読み進めていただくことをお勧めします.
語呂合わせは下の項目で紹介していきますので、まずは必要知識を列挙していきます.
参考書やネット記事により数値が異なることがありますので、その点はご了承下さい.
1.238U
・半減期は約45億年
・天然に存在するウラン系列最初の放射性核種
・速中性子で核分裂を起こし、熱中性子では核分裂を起こさない
・地球誕生から数がほぼ1/2になっている
・ごく僅かに自発核分裂を起こす
・同位体存在度は99.275%
2.235U
・半減期は7億年
・234U 0.0055%,235U 0.72%,238U 99.27%
・235Uのα壊変のエネルギーは約4.596MeV、γ線放射のエネルギーは
約0.205MeVと低い
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