akippa株式会社に転職しました
あけましておめでとうございます。
2025年が皆さまにとって幸せで楽しい一年となりますように。
久しぶりの投稿となりますが、昨年11月にakippa株式会社(以下akippa社)へPdMとして入社いたしましたことをご報告いたします。私のことをご存知の方はもちろん、デザイナーからPdMへの転職に興味をお持ちの方や、akippa社に関心をお持ちの方も、ぜひお正月のひとときにお読みいただけると嬉しいです。
これまでのキャリア
私は専門学校を卒業後、紙媒体の広告デザイン会社に入社しました。その後、サイバーエージェントやクックパッドといったIT企業で、主にWEBやアプリのデザインを経験してきました。約15年間、デザイナーとしてさまざまなプロジェクトに取り組んできました。
特にクックパッドでのデザイン経験や複数の事業部を兼務した経験を通じて、UI/UXデザインにとどまらず、サービス全体を見渡す視点を養いました。また、ユーザーインタビューを通じて生の声に触れる楽しさを実感し、定量的・定性的なデータを基にしたサービス開発に日々情熱を注いできました。
転職に至る背景
2023年、クックパッド社の大量退職が起こった際、私も同社を退職しました。当時は、大好きなサービスを離れることへのショックと悔しさ、そして残るメンバーの今後の苦労を思うと心配で涙を流しました。
その後、数週間はかなり落ち込みましたが、徐々に回復し、趣味の畑仕事をしたり、大好きなロイヤルホストでパートをしてみたりと、ゆるやかに転職活動を続けました。また、クックパッド社からいただいた退職金を「泡銭だから使ってしまおう」と思い立ち、娘とともに1月に韓国、3月には14日間シンガポール、ベトナムを巡る女子2人旅に出かけました。最高の経験でした。
デザイナーを始めて以来、産休や育休を除けば常に仕事のことを考えていた人生だったため、この期間は素晴らしいリフレッシュになりました。
その後は、業務委託としてUbieさんをはじめ、いくつかの企業に関わりました。その中でも特に心を動かされたのが、akippa株式会社でした。
akippaってなに?
akippa株式会社は、駐車場シェアリングサービス「アキッパ」を運営しています。このサービスは、自宅の駐車場や未利用地を時間貸しできるプラットフォームで、駐車場不足の解消と土地の有効活用を目指しています。以前は営業主導のメディア型サービスでしたが、現在はスケール化のため駐車場のCtoCサービスとしてマーケットプレイス型の強化を進めています。
私がアキッパと出会ったのは数年前のことです。当時、まだ幼かった娘を連れて祖母の家に車で行った際、周辺に駐車場がなく、子ども連れで遠くのコインパーキングから歩くのが大変だったため、「近くに駐車できる場所はないかな」とGoogleで検索したのがきっかけでした。一軒の民家が時間単位で駐車場を貸し出しており、非常に便利なサービスだと感じました。その後も学校訪問など、駐車場を見つけるのが難しい場面で何度か利用しました。
akippa社との出会い
そんなakippa社から偶然お声がけをいただき、「便利なサービスですよね!いつも助かっています」と感謝の気持ちを込めてカジュアル面談を受けました。お話を伺う中で知ったのは、アキッパが目指すのは単なる駐車場掲載サービスではなく、ドライバーと駐車場オーナーをつなぐCtoCサービスだということです。Airbnbの駐車場版のような、人と人とをつなぐワクワクするビジョンを聞き、まずは業務委託として関わることを決めました。
ユーザーさんも、チームもあたたかい
業務委託として半年ほど関わる中で、東京のWeWorkオフィスや大阪の難波にある本社を何度か訪れる機会がありました。直接akippa社の方々と接して感じたのは、「この会社には親切で温かい人が多い」ということです。初めて会う方でも笑顔で声をかけてくださいますし、特に印象的だったのはWeWorkの執務スペースで、ゴミの回収に来た清掃スタッフの方に「ありがとうございます!よろしくお願いします!」とゴミ箱を足元から渡していた場面です。(当たり前のように思えますが、これができない人も意外と多いものです。)このような思いやりを持った人々と働けるのは、とても心地よいだろうと感じたことが、入社を決めた理由の一つでした。
プロダクトチームのメンバーだけでなく、営業や広報を含め、組織全体にホスピタリティが根付いている文化は、toC向けプロダクトを作る企業として理想的な環境だと思います。また、サービスに関わる中で「リアルの“あいたい”を世界中でつなぐ」というVisionや、「最適なモビリティを提供し、世界中の『人と人』『人と体験』をつなぐ」という未来像に真剣に取り組んでいる姿勢に触れ、いつの間にか自分自身もその挑戦に夢中になっていました。
また、私が担当しているオーナーモードは、アプリ上で駐車場の登録・貸出・運営を可能にするサービスです。このサービスを利用しているオーナーさんへのアンケートで「なぜ駐車場を貸し出そうと思ったのですか?」と尋ねると、「この使ってないスペースが、誰かの役に立つならと思って」という回答が多く寄せられたことが非常に印象的でした。収益だけでなく、人と人とのつながりや助け合いによって世の中をより良くしていこうとする価値観が、自分自身の信念と一致し、このサービスなら全力で取り組めると確信し、入社を決意しました。
PdMへのキャリアチェンジ
現在、デザイナーとしての経験を活かしながら、新たにプロダクトマネージャー(PdM)という役割に挑戦しています。クックパッド時代にはデザイナー兼PMとして企画運営を担当していましたが、プロダクト全体を俯瞰する立場に立つことはありませんでした。
PdMの業務では企画立案や戦略策定、予算管理、関係者間の調整、チームのマネジメント、そして現在はオーナーモードという機能全体の方向性を決定する責任を負います。
この役割においても、これまでに培ったスキルが大いに活かされています。例えば、キャンペーンを数多く担当していたデザイナー時代に身につけた「視点」は、オーナーさんにどうアキッパを使ってみたいと思ってもらえるかという工夫につながりますし、これまでの機能のABテストやPDCAを回してきた経験は、プロダクトの意思決定に欠かせないヒントになっています。また、ユーザーインタビューを通じて直接ユーザーの声を集め、そのインサイトをもとにしたプロダクト改善もサービスをより良くしていくためにとても重要です。こちらも定期的に実施して、デザイナー時代にも意識していた、データと直感を両立した意思決定を行うスキルを磨いていけたらと思っています。
現在、毎日が新たな学びの連続です。未経験の課題に直面して「どうしたらいいのか?」と悩むことも多々ありますが、そんなときにはSlackで率直に「この件で困っています、アドバイスをください!」と声を上げることで、CPOやCOOを含め皆さんが迅速にサポートしてくれます。とてもありがたいです。
転職してみて
私の思うakippa社の最大の魅力は、社長をはじめとする「明確なビジョンを持った組織そのもの」です。それは前職のクックパッドにも通じるところがあります。ビジョンが明確なので、そこからの目標数値や実行手段に納得感を持ちながら日々取り組める点が特長です。社会インフラを変革するという挑戦は決して簡単ではありませんが、大きなやりがいがあります。
一方で、現在のakippa社には課題もあります。特に人材不足が顕著で、エンジニアが圧倒的に足りていない状況です。また、カスタマーサポート部門も今後の成長に向けて強化が急務です。この記事をご覧になり、興味をお持ちいただけた方がいらっしゃいましたら、ぜひakippa社の採用ページをご確認ください。
私自身、akippa社での仕事を通じて多くの学びを得るとともに、新たな挑戦に取り組んでいます。この環境に身を置くことで、自身の可能性を広げられると実感しています。正直なところ、日々成長痛を感じる瞬間もありますが、すでにできることを繰り返していくだけでなく、このような挑戦を続けることが将来の自分にとって重要だと感じています。
2025年の挑戦
akippa社はこれまで、地道な営業活動を通じて全国に常時45,000件以上の駐車場を確保してきました。この営業力によって、後発で参入した大手テックカンパニーにも見事に競り勝ってきました。
これからは、さらに非線形な成長を目指し、「アキッパならどこにでも駐車場がある」「アキッパならだれでも簡単に駐車場運営ができる」という安心感をお届けできるよう、オーナーモードのPdMとして着実な改善と大胆なジャンプの両方に取り組み、チーム一丸となって挑戦を続けていきたいと思います。
まとめ
転職は時に大きな決断を伴いますが、心から共感できるミッションや、熱意を持ったチームとの出会いがあれば、きっと新しい道を切り拓き、素晴らしい未来へと進んでいけると思います。私は、このチャレンジをして良かったです。
それでは、2025年も皆様どうぞよろしくお願いします!
最後に
これを読めば、アキッパのすべてが分かる(といっても過言ではない)代表の書籍です。