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アンダー

 石野サーキットで練習をしていると、最近面倒を見てくれる人が増えた。FIA-F4を賑わす鶴田哲平選手だ。別け隔てなくチームメイトの面倒を見てくれる。息子と同い年だが「メイト」だ。もとい、先輩...。
「木村さんは理屈っぽすぎるから、もうちょっと感覚で走って見られたらどうですか??」本人は思ったことをそのま口にしただけかもしれないが、丁度伸び悩んでいたところにこの言葉が結構効いて転機につながっている。もう少し自分を信じてパワーオンで1コーナーに飛び込んでいくきっかけに。


 ある日てっぺー選手は何やらチームメイトにF4の戦果について報告している。
「それでな、コーナーでアンダー出まくって何ともならんかったんや。」「それってひょっとしてただ曲がりきれなかっただけjy 」

「木村さん、俺は小さい頃からどんな事でもカッコよく話さんといかんと教育されとるんや。」

「あ、あぁそうだね。そうだよね。レーサーはカッコよくなきゃいけないからね。」
 そうだった。いや、そうなのだ。フォーミュラーパイロットはいつ何時も皆の憧れ。皆のヒーローでなければならない。大観選手はカッコいいかな?

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