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入門的基礎練習

2019/06/02

 1コーナーが怖い。しかも遅い。ダンロップゲートを過ぎたあたりからブレーキを踏み始めるから当然だ。中学生だが大観選手の上のSSクラスの先輩、大石澄海(←これでスカイって読むんだぜ)選手に聞いてみる。

「1コーナーはどう走ると速くなりますかねぇ」
「そうですね。自分は、まずヒャッホーって入っていって2コーナーでグイっと曲がって、...」

「ヒャ、ヒャッホー...!?」
 天才ほど現象を擬態語、擬音語で表現する。おじさんは何一つ汲み取って理解することができなかった。因みに彼はeスポーツ選手権静岡代表として有名だ。
 ※写真は大石選手ではなく我らがてっさんである。


練習中雨が降ってきた。

「どうでもいいレインタイヤあげますから走って見てくださいよ。」
「木村さん、ドライと同じで全開でいいすよ。思いっきり行っちゃってください。」

 ただでさえ怖いのにレイン走行とは。言われるがままコースに出る。てっさんは何を聞いても大体「思いっきり行っちゃってください」としか言わない。レース走行するときの事を思えば、レインでドライと同じで思いっきりいってはいけないのだが、この時はドライと同じようなフィーリングだった。その後に怖くて仕方がない時期が続くことになるのだが、なぜかこの時はメンタル的にも挙動的にも何とかなっていた。もちろん50秒代後半。そもそもスピードが出ていなかったからかな?臆病が計算に入った上での「思いっきり行っちゃってください」だったんだろうか。

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