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第25回 チャンピオンズカップのみどころ


中京11R チャンピオンズカップ


今年は、有力馬が五指に余る大混戦。レースのキャスティングボートを握るのが伏兵のミトノオーという部分においても、ここは近年まれに見る激戦となる可能性を秘めている。そんな気がしてなりません。

力的には、GⅠで連対経験のある馬すべてに勝つチャンスがある印象で、馬券圏内というところまで枠を広げると、展開がドハマりした時にアーテルアストレアの差し込みまでありそう。こういった観点から見ても、狙い澄まして的中に持ち込むのは相当難しいレースであると言えるでしょう。


そんな中、唯一の幸いは、中京ダートのトラックバイアスがほぼフラットで、内外どの位置からでも伸びてこられるところでしょうか。

ただしその分、展開の読みをはずした瞬間に大ハズレが確定するとも言えますので、いずれにしても、ある程度展開にヤマを張ってシミュレーションを組む以外に良い方法が見つからないとも言えるのですけれど、、、

そうすると、やはりレースのカギを握るのは、1コーナー時点における前の並びと、前半のラップ構成ということになるのではないでしょうか。


ハナ候補は、内からクラウンプライド、レモンポップ、ミトノオーの3頭と見ています。

ただし、この3頭に騎乗するジョッキーそれぞれに思惑が入り乱れる状況にはありますので、昨年のように1コーナーまでに隊列が落ち着くのかと言えば、はたしてどうなのか、と。

当研究所的には、昨年よりもタイトなラップで前半から刻むことになって、最後は底力勝負になるのではないか。そう考えています。


ということで、中心には⑧ウィルソンテソーロを推します。

この馬には、どの位置から競馬ができる器用さがありますし、距離も千八がベストで中京コースにも好走実績ありと、とにかく穴が少ない馬ではあると思うのですよね。
さらに言えば、本質的には1ハロン長いと思われる2,000m戦でも安定した成績を残せるようになったところを見ると、経験を積んで着実に力をつけてきていることがよくわかりますので、少なくとも馬券の対象という意味においてはこの馬に対する信頼度が最も高い。そうは言える気がします。


2番手は、⑫サンライズジパング

この馬に関しては、2歳時から常に高い評価をしていますので、今さら付け加えることも少ないのですけれど、とにかく長くいい脚を使えて、バテ合いになっても最後までしっかりと踏ん張れるところが何よりの魅力と言っていいでしょう。
ただし、正直なところ非力な武Jへの乗り替わりは大きなマイナス材料となりますし、中京コースに対する適性の面でも決してドンと来いとはならないと考えられますので、これらの点がどの程度パフォーマンスに影響するのかは、間違いなくこの馬にとっての課題になるとみていいように思います。


3番手は、⑯ガイアフォース

この馬にとっては、おそらく千八の距離がベストだと思うのですよね。
その点、フェブラリーステークスで後塵を拝したペプチドナイルを逆転する可能性は高いでしょうし、脚を溜める競馬も自分から動いて行く競馬もできる器用さを含めて評価するならば、長岡JのGⅠ初制覇がここで達成されてもおかしくないのではないか、と。
ただし、この大外枠は間違いなくマイナス材料になるでしょうから、あとは道中で馬群がバラけてくれることを祈るしかなく……。よって大外枠の不利を考慮に入れるならば、評価はここまでという判断に至りました。


4番手は、⑩アーテルアストレア

この馬は、誰もが認める中京巧者。仕掛けの速い消耗戦になるようだと、最後の最後にこの馬の出番がやってきてもおかしくはないのかな、と。
もちろん、地力勝負でなんとかなるとは思いませんが、最後の1ハロンが13秒台に突入するくらいの削り合いになれば、あながち無理筋な狙いでもないような気がするのですけれどね。さて、どうなりますか。


その他、レモンポップは、今年に入ってから昨年ほどの勢いが感じられないことと、展開面でも昨年のように楽な単騎逃げに持ち込めるイメージがあまり湧いてこないという部分で、あえて評価を下げた格好となります。
もちろん楽なペースで逃げられた時は、もう「ゴメンナサイ」しかないのですけれど。

ペプチドナイルに関しては、枠の並びがどうにも嫌なんですよね。
レース条件は悪くありませんし、力的に勝ってもおかしくない馬ではあるのですけれど、馬群の中に入るとガツンとハミを噛むところがありますので、どうにもその点が気がかりで……
好位がバラけてスムーズに外に出せれば話は別ですが、はたしてそんな形のレースになるのかどうか、ですね。

クラウンプライドは、ベストと思える千八の距離でスムーズなレースができれば、中央のGⅠを勝つだけの資格がある馬だとは思います。
ただし、ここはやはり展開面が問題に。強引にハナを叩けばレモンポップの執拗なマークに遭うことは目に見えていますし、最初から行く気を見せなければ、レモンポップにプレッシャーをかけることができませんので、今回は立ち回りが非常に難しいのではないか、と。
考えられる好走パターンは、ミトノオーとレモンポップが後続を離す形になって、3番手で実質的にハナを切っているような状況になることですが、さすがにその形になるとヤマを張るのはやりすぎな気もして……


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