土曜日の障害戦(3/9)
阪神8R 阪神スプリングジャンプ
ここは、昨年末に行われた中山大障害の1,2,3着馬が参戦してきましたので、GⅠの前哨戦で斤量や仕上がり状態に差があるとは言え、現障害界のトップオブトップによるハイレベルな戦いが繰り広げられるのではないでしょうか。
この3頭以外にも、コース適性が高く、ポテンシャル面でもGⅠ級と言える馬が何頭か出走してきましたので、来月の中山グランドジャンプを見据える上でも、決して見逃すことのできない一戦となることは間違いありません。
次にこのレースの全体像と力関係ですが、中山大障害の上位3頭がレースの中心になるのはほぼ間違いなく、この3頭に現在3連勝中で勢いに乗るロックユーや、この条件に高い適性を見せているジェミニキングとエイシンクリックがどこまで絡んでこられるか。大まかには、そんな構図になっていると見ていいでしょう。
その中で、状態面、展開、斤量、鞍上等々を考慮し、必要に応じ微調整を加えながらうまいこと正しい結論を導き出せるかどうか。最後はそこが勝負となりそうです。
中心には、素直に④マイネルグロンを推します。
この馬に関しては、斤量差が大きな問題になるとは思えないくらいの充実度を示していますので、問題はコース適性の部分だけでしょう。
実際、勝ちっぱなしの前4走の中でもっとも辛勝だったのが、4走前の阪神戦であったのは気になると言えば気になる材料ではありますが、当時は休み明けで仕上がり途上。しかも上がり時計が速いこの馬にとってもっとも苦手な展開だったこともありましたので、その点にはあまり神経質にならなくてもいいのかな、と。
あとはこのレースに向けての本気度がどうか……ですけど、本番が約一ヶ月後に迫る中でさすがに無様なレースなどできませんので、最後は鞍上と陣営を信頼するしかありません。
2番手は、②エイシンクリック。
こちらは2年前のこのレースの勝ち馬ですので、適性面に問題がないことは言うまでもありません。
当研究所的な見立てでは、この馬、すでにGⅠを勝っていておかしくないくらいの素質馬だと思っているのですけれど、体質面の弱さだったり、鞍上のエスコートが雑だったりと、ポテンシャルの高さに見合うだけの成績をこれまで残せていないのではないか、と。
今回も休み明けでの臨戦となりますし、初騎乗となる黒岩Jがどんなエスコートを見せるのかぶっちゃけ不安もありますが、もう10歳で一戦一戦が勝負になることを踏まえれば、なんだかんだこれくらいの評価をしてしかるべきではないかと最後は考えたところです。
3番手は、①ジェミニキング。
こちらは昨年のこのレースの勝ち馬で、走破時計も一昨年のエイシンクリックと遜色がありませんので、まともならこちらも有力馬の一頭に数えていいのでしょう。
あとは、イルミネーションJSにおける期待外れの走りをどう捉えるかですけれど、前走の平場戦の内容を見る限り状態面に不安はないように見えましたので、もともと気ムラなところがある馬ですし、一定のリスクを許容してでもこの位置には置いておくべき。そう判断しました。
上位は、この3頭とします。
その他、ニシノデイジーは、前走のレース内容に完全復調を見て取れたわけですけど、関西への輸送がある今回、まだまだ信頼しきるところまではいかないのかな、と。まあ、まともに走られてしまったら馬券圏内はほぼ堅いわけで、パドックで落ち着いているようなら最後のひと枠で拾うという選択があっていいとは思いますが、、、
エコロデュエルは、入障後デビュー戦を除く唯一の惨敗が阪神コースというところがなんとも気がかりなわけで……。とにかく気ムラで、障害をなぎ倒すように飛ぶ破天荒な飛越も相変わらず。しかも鞍上は草野Jですから、ここは人気に見合うだけの走りを期待するのは難しいと判断しました。もちろん、ポテンシャル面の比較では上位であることをよくわかっているのですけれど。
前走のロックユーは、「人間万事塞翁が馬」とばかりに最内枠を味方につけてうまいこと勝ち切りましたが、さすがにここで同じようなレースはできないのではないでしょうか。このメンバー相手に前半でロスをつくれば、それはただちに致命傷となりますので、今回はさすがに上位争いを期待するのも難しいのかな、と。