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第41回 新潟2歳ステークス

明日は、新潟で2歳重賞が行われますね。

結果的に昨年は、まったくクラシックとリンクしない形になってしまいましたが、さて、今年はどうなりますか。

それでは早速、見どころを解説していくことにしましょう。

新潟11R 新潟2歳ステークス


毎度のこととは言え、各馬の能力比較が難しいこのレース。さまざまなところから手掛かりを得ながら、最後は自らの直感を頼りに未来予想図を描くしかないので、今年も見どころ解説のハードルは決して低くありません。

それでも、昨年以上の好メンバーが揃った印象が強いので、今後のことも考えると、なんとか的を射たレースシミュレーションができるといいなと思っています。


今年の場合、まず展開の読みが特に難しいですね。

シンプルに考えれば、④タガノフィナーレの逃げということになるのですが、松若Jから田辺Jへの乗り替わる分、いろいろと余計なことまで考えないといけなくなってしまったのかな、と。

田辺Jのことですから、平均的なラップを刻んでレースの流れを安定させて、とはならないでしょうから、超スローに落として馬群が異常なまでに凝縮するパターン、途中から動く馬がいてロングスパート戦になるパターン、淀みのないラップを刻んで力勝負になるパターンなど、複数のシミュレーションが必要になってきます。

道中の並びを読み切るのが難しいとなると、展開面を完全に決め打ちするか、展開がどのパターンになったとしても好走できそうな馬を狙うかの二択になりますが、思考回路に宇宙人的なところがある田辺Jの出方をあれこれと悩んだところで、簡単に結論は出ません。だとすれば、今回は、後者を選択する方が賢明なのかな、と。


加えて、馬のポテンシャル評価ももちろん大事になりますが、キャリアの浅い馬たちの戦いになるここは、いかにスムーズなレースをさせられるかも、予想の上での重要な要素になってくるでしょう。

そうすると、この観点からピックアップすべきは、⑧アライバル⑤スタニングローズの2頭という結論になりました。


まず、筆頭は⑧アライバル。この馬は、ひとつ上のお姉さんであるククナ同様に、折り合い面での不安はなさそうですし、どんなペースになっても、自分の脚はしっかりと繰り出せるタイプだと見ます。

さらに、昨日の記事で触れたように、この馬が新馬戦で負かした馬たちがその後見事な活躍を見せているんですよね。当時3着で、土曜1Rに出走したホウオウパレードなんか、出遅れて引っ掛かるという大きなロスがあっても、完璧にレースの流れに乗っていたルメールJのラズベリームースと、福永Jのサトノストロングを力でねじ伏せてしまったのですから、やはりこの組はハイレベル。そこを楽勝したアライバルは、走破時計以上のポテンシャルを秘めていると評価して差支えないでしょう。


対する⑤スタニングローズは、初戦は相手が軽かった中で勝ち切れず、前走は快勝も時計は平凡と、どちらかというと地味な戦績に映りますが、レース内容をよ~く観察してみると、数字には表れない強さを秘めていることがよくわかります。

初戦は、3番手の外目で掛かり気味と、典型的な負けパターンにハマりながら、最後までしっかりと脚を使えていましたし、勝った前走も、狭いところに入っても怯まず、抜け出す時の脚も速かったですからね。どんな展開になっても、自分の脚をしっかりと使えた点はとても心強く、ゴチャつく場面がありそうなこのレースでは、こうした精神的なタフさが大きな武器になると考えています。さすがにアライバルとの比較ではやや不利にも映るので、ここは2番手という評価にしましたけど、フットワークの良さも含め、注目したい一頭にはなってきますね。


この2頭に加えて注目したいのは、やはり⑥オタルエバーになります。

この馬の前走は、単騎で楽に逃げられたとは言え、勝負どころでジョッキーが軽く気合をつけると、フットワークの回転数が上がる感じもありましたから、手応えほど追って伸びないという可能性は少ないと考えます。

問題は、前に馬を置く形になったり、馬群の中に入った時に、前走同様、冷静に走れるかというところ。気性的におっとりとしているので、慣れれば問題なさそうですが、やっぱり2戦目というのはいろいろとリスクを伴いますからね。その点に若干の不安を抱えている分、取り上げる順番としては3番手になりますが、スムーズなレースさえできれば、勝ち切ってもまったく驚くことはないというのが、この馬に対する評価になります。


馬券的には、ここまででしょうか。

その他、上位人気になっている馬や、ワンチャンスありそうな馬にも、簡単に触れておくことにします。

①セリフォスは、ダイワメジャー産駒らしく完成度が高いイメージですし、番手から抜け出す形になれば、簡単にはバテないしぶとさを秘めているように思います。ただし、この馬の初戦を見る限り、出脚に鋭さを感じませんでしたから、序盤はインで包まれて、直線に入ってタガノフィナーレに内から並びかける形になるのかな、と。そうすると、切れ味のある馬に、馬場のいい外目から一気に出し抜かれてしまう可能性が高いのではないか、そう考えて、今回は少し評価を落とす形になりました。川田Jが騎乗する分、過剰人気のきらいもなきにしもあらずですしね。

②クレイドルは、初戦のメンバーがそれなりに揃っていましたし、鞍上に対する信頼度の高さを加味すれば、ここもノーチャンスとは言えないように思います。ただし、初戦の内容を見る限り、クロフネ産駒らしく一瞬の脚に欠ける印象がありましたし、かと言って、枠の並び的にレースを自ら支配できるイメージも湧かないので、中団から伸びずバテずになるイメージで今回は消しとしました。

③ウインピクシスは、初戦の勝ちっぷりが良く、ピッチ走法で、ゴールドシップ産駒にしては速い脚が使えそうなのも魅力ですね。ただし、福島から新潟というローテーションは、ラップ構成がまったく違うレースになる分、明らかに不利なので、正直、ちょっと怖さはあるんですけど、今回は黙って静観することにしようと思っています。

⑦クラウンドマジックは、初戦の勝ちっぷりが鮮やかでしたし、いかにも直線の長いコースが合う印象もあります。人気薄での勝利でしたが、メンバーが極端に軽かったわけでもないので、ここも直線でしっかりと自分の脚を使ってくるイメージは十分に湧きますね。ただし、一瞬の切れ味には乏しく、ジリジリと長く脚を使う馬、という印象もあるので、瞬発力を要求されそうなここは、差して届かずのイメージで消しとしました。鞍上のモチベーションの高さも含め、少し怖さはありますけどね。

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