週末(5/1,2)の3歳戦回顧
この週末は、ともに東京で、ダービーとオークスのトライアルレースが行われました。
青葉賞のほうは、前日に見どころ解説をアップしていて、その内容を参考に馬券を買った方にとっては、「手に汗握った後に落胆」という結果になってしまったと思いますが、結果は結果として受け止めるしかないので、決して目を背けることなく、しっかりとレースを振り返っておこうと思います。
土曜 東京11R 青葉賞
ここは、外枠から出して行ったタガノカイが思いのほか早く引いたことによって、道中は、ノースブリッジのマイペース。けれども、先行各馬はどうにも道中のリズムが悪くて、最終的には、差し馬が上位を独占する形になりました。
勝ったワンダフルタウンは、馬体面に成長が感じられなかったことに不満は残りますが、休み明けでも馬体に張りがあって、最低限の仕上がりにはあったと思います。
道中は内々でロスなく立ち回り、4コーナーで早めに外に出して進路を確保。あとは、楽に抜け出すだけ、、、に見えたのですけどね……。う~ん、勝つには勝ちましたけど、それにしても追ってからの反応がひと息でしたし、こちらの期待ほどはやっぱり走れていません。勝ち時計も、日曜日に行われた古馬2勝クラス陣馬特別比較で見れば、非常に平凡に映りますし、勝ったという結果だけが、唯一の収穫になってしまいました。
折り合い面に不安がないことはアドバンテージになりますし、キャラ的にも、やはり東京の二四がピッタリではあるのですけれど、ここから相当な上積みがない限り、本番でエフフォーリアとガチンコ勝負するのはちょっと苦しい気がします。デビュー戦から期待している馬なんで、ダノンザキッドの分まで、この馬に頑張ってほしいのですけれど……。
2着のキングストンボーイは、さすがはルメールJというレース運びでした。個人的には、前日にこの馬を軽視するという判断をしたわけですけど、この時計なら、さすがにキングストンボーイでも走れるよな、と。一定の成長があることは認めますが、率直に言って、他馬の凡走に助けられての2着。そう考えていいと思います。
3着レッドヴェロシティは、パドックの気配が非常に目立っていました。こちらも、前走程度のパフォーマンスでは厳しいと軽視したわけですが、ここで大幅にパフォーマンスを上げてきたのには、ちょっと驚きではあります。だからと言って、一気に評価を上げるイメージはないですけど、2着馬よりは、こちらのほうに将来性を感じたのは事実ですね。
そして、4着のテーオーロイヤル。いや~、惜しかったですねー。さすがに3コーナーの手前から仕掛けたら、ゴール前で伸びが止まるのも仕方のないことでしょう。まあそれが、菱田Jであるとも言えるので、このパターンも想像できなかったわけではないのですが……。
まあ、仕掛けどころを間違わなければ、この馬が、おそらく突き抜けていたでしょう。その意味で馬は良く走っていますし、負けて強しだったという評価はしておきたいと思います。ただしテーオーロイヤルが、こんな乱暴な競馬をして僅差の4着にまで突っ込んでこられるのですから、やっぱり上位3頭も、大したことなかったな、ということにはなるのでしょうね。
馬券的には、ここが千載一遇のチャンスだったわけで、そこでの4着は、ある意味、しんがり負け以上に最悪の結果であるとも言え、、、
う~ん、これは仕方のないことなんですけど、やっぱりちょっとせつないですよね……。
9着アオイショーは、好スタートから勝ちに行く競馬をしての失速。パドックの気配は絶好に見えましたから、結果論で言えば、地力勝負では東京の二四は長かったということになります。
たしかに、今までのように後ろからじっくりと行っていれば、違った結果になった可能性も否定はできないですけど、これだけキレイな競馬をして完敗ですから、これはもう、読み違いがあったと反省するほかありません。
日曜 東京11R スイートピーステークス
ここは、1勝馬タガノパッションが、加速ラップで突き抜けて快勝。見事、オークスへの出走権を確保しました。
この馬、2走前のデビュー戦が超ハイレベル戦での3着でしたし、前走は、自ら勝ちに行く厳しい競馬をして勝ち切っていましたから、この勝利自体は、むしろ必然に近いものがあったと思います。
走破時計も悪くないですし、本番でもソコソコ走れそうな雰囲気があるんですよね。ローテーションがきついので、状態面を維持できるかという課題はありますけど、一応、ダークホースの一頭にはなりうると、現時点では見ておこうと思います。
ちなみにこのレース、唯一の重賞勝ち馬エリザベスタワーが6着に沈みました。戦前は、かなりショボいメンバー構成に見えましたけど、なかなかどうして、上位4頭は悪くないレース内容ではあったので、そこはちょっと留意が必要でしょう。
ちょっと余談なんですけど、タガノパッションがデビュー戦で負けた馬って、先週のフローラSで逃げて失速したアンフィニドールなんですよね。当時のレースぶりからすると、確実にアンフィニドールのほうが強かったわけですが、そのアンフィニドールがオークスの出走権を手にすることができず、一方のタガノパッションが、本番でワンチャンスありの位置にいるって、なんとも皮肉な結果だな、と。
これが競馬の面白さであり、難しさでもあるんですよね。ただ、今回のタガノパッションのパフォーマンスを見れば、アンフィニドールの潜在能力の高さも裏付けられたと言えるわけで、是非、秋華賞で再戦してくれることを願っていようと思います。