10 パドックでの馬の評価法


かつて、競馬のプロを自認する知人に誘われ、半ば強引に競馬場に連行された時、こんな話を聞かされたものだ。

やれ、後肢の踏み込みが浅いとか、やれ肩の出が硬いとか…
長いこと競馬をやってるけど、パドックの見方だけは俺にはわからない。
それ以外のことなら、何でも教えてやるぞ!


そんな時、僕は心の中で彼にこう問うていた。

そもそもあなたは、何のためにパドックを見ているの?


もし、この質問を言葉にして彼に投げかけたとしたら、「そりゃあ~、状態のいい馬を見つけるためだろ!」と即答するに違いなかった。だから、僕は、あえて言葉にすることはなかったのである。


JRAのCMでも、たびたびパドックをテーマにしたものがあるくらいだから、一般の競馬ファンの中にも、パドックの重要性はそれなりに認知されているのだろう。

ただし、前述の彼のように、パドックが何たるかをきちんと理解できていない競馬ファンの割合は、決して少なくないはず。不意を突いて「そもそもあなたは、何のためにパドックを見ているの?」なんて質問を投げかけられたりすると、思わず黙り込んでしまう「自称プロ」だっているかもしれない。それが、リアルな現状だ。


そこで本項では、こうした現状もしっかりと踏まえつつ、パドックでの馬の評価法についてゼロベースから話を進めていくことにしたい。

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