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週末の障害戦回顧(1/8,9)

2022年も、いよいよ障害戦がスタートしました。

しょっぱなで危険なアクシデントが起きてしまって、かなりヒヤリとさせられましたが、ジョッキーに大きな怪我がなかったのは不幸中の幸い。個人的には、もらい事故からのスタートと残念な年始めのレースになってしまったものの、障害戦にアクシデントはつきものですから、これはこれとして、割り切って考えるしかありません。

それでは早速、中山で行われた2つのレースについて、振り返っていくことにしましょう。

土曜 中山8R 中山新春ジャンプステークス


ここは、最終障害で大きな落馬事故が発生し、力を出し切れずにレースを終えた馬が続出。この点は非常に残念ではありましたが、勝ち馬の強さは際立っていましたから、決してその価値が下がることはない。そう考えていいと思います。

勝ったそのフリーフリッカーですが、確かに落馬事故のあおりを受けずに済んだことが大差勝ちにつながったのは事実ですけど、おそらくアクシデントがなくとも、完勝と言える内容で勝ち切っていたことでしょう。

この馬は、森一馬Jが騎乗したここ2戦、明らかにパフォーマンスが安定してきましたから、勝因をコース適性の高さだけに求めるのはちょっと違うような気がしてきました。絶対的なスピード比べになるとまだ不安が残りますけど、本場のゆったりした流れであれば、多少相手が強くなっても、今のこの馬ならすぐに対応できそうな予感すらしますね。


2着のマイネルヴァッサーは、落馬事故に巻き込まれずに済んだ分の2着ではありますが、それでも大外を進出してきての好走ですから、一定の評価はしないといけません。ただ、ここはいかにも相手関係に恵まれた印象ではありましたから、これ以上相手が上がると、ちょっと苦しいのかなという気がしないでもありません。

3着フィードバックは、草野Jがいつもの安全運転に徹した分、アクシデントに巻き込まれずに済んだ形ですから、これはもう、人間万事塞翁が馬的な好走と評するしかないのではないでしょうか。

5着ビルジキールは、人気以上には走りましたけど、事前に期待した内容からは程遠く、特に見どころのあるレースにはなりませんでした。この内容では、この先もしばらく苦戦が続きそうな気がします。

落馬したノーリミッツは、転倒したタマノジュメイラのすぐ後ろにいましたから、今回は完全なもらい事故。もしアクシデントを回避できていたら、普通に2着だったと思われるだけに、今回は不運という以外に言葉もありません。


少しだけ突っ込んで言えば、ジョッキーによっては落ちない程度の不利だったと思うのですけれど、だからと言って北沢Jを責めるのは、さすがにちょっと筋が違う気もします。なので、今回はアンラッキーだったと割り切るしかないのでしょうね。

日曜 中山4R 未勝利


ここは、前走アウトリウス組2着のヤマノグリッターズが、番手追走から最後はしぶとく粘り通して見事に勝ち切りました。

この馬、前走から時計を一気に5秒も詰めて勝ち切ったのですから、これはもう馬を褒めるしかありません。ここまで一変されたら、予想が完璧に外れたこちらとしても、仕方がないと割り切れるというもの。大庭Jのエスコートも安定していましたから、人馬ともども、素晴らしいパフォーマンスだったと評価していいでしょう。いや~、これは完全に参りました!


2着のマイネルグロンも、前走から時計を4秒3も詰めているのですよね。これで勝てなかったのなら、ここは相手を褒めるしかありませんし、乗り替わった熊沢Jの追いっぷりも見ごたえがあって、素晴らしいレースができていたと思います。

3着マイネルツァイトに至っては、前走から時計を5秒3も詰めているのですよ。こちらは入障3戦目でしたけど、間に長い休養があった分、まだまだ上積みがあったということでしょう。最後の直線での小野寺Jのアクションは実に力強かったですし、こちらも素晴らしいレースができた。それでも3着だったというのが、今回のレースだったんじゃないでしょうか。

4着ゼノヴァースでも、前走から時計を3秒5も詰めています。確かに、まだ飛越が危なっかしい感じもあるのですけれど、自身はしっかりと2戦目の変わり身を見せられた中で、他馬はそれ以上に大きな変わり身を見せてきたというのが、今回の結果なのでしょう。総合的に見れば、この馬もよく走っていると思います。

5着オノーレペスカは、またしても最終障害の着地で失敗してしまいましたが、それがなくても馬券圏内までは難しかったと思います。この馬としては、これでも時計的には十分走っていますし、今回は他馬が走り過ぎたという評価でいいような気がします。

6着プリンスオブペスカも、この馬のベストタイムは更新していますからね。よって、この馬が凡走したわけではなく、他馬が一気に上に行っちゃったという評価が正しいのではないでしょうか。ただ、ブリンカー効果はほとんどなかった印象ですから、この馬が未勝利を勝ち上がるためには、よっぽど相手に恵まれないと難しいのかもしれません。


いや~、このレースは、複数の出走馬が、前走から一気にパフォーマンスを引き上げてくるという非常に珍しい結果となりました。

テトラルキア組の各馬も、事前の想定どおりキッチリとパフォーマンスを上げてくれたのですけれど、それ以上に大化けした馬がいたとなれば、予想が的中しないのも仕方がありません。なので、こっちのハズレのほうは、悔しくもなんともなく、もはや気分爽快ですらありますね(笑)


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