ルーキージョッキー考察 2024
ルーキージョッキーがデビューして、およそ1ヵ月半。
今日は、現時点での彼らの評価について、備忘録としての意味合い込みで簡単に投稿をしておこうと思います。
今年の新人ジョッキーは全体に粒ぞろいの印象ですが、その中でも特にみどころがあるジョッキーは次の2名。
・高杉 吏麒
・吉村 誠之助
名前を挙げた両ジョッキーについて、現時点での印象を書き添えておくことにします。
高杉 吏麒
彼にとっては、デビュー早々に近しい先輩ジョッキーが落馬事故で亡くなるという衝撃的な事態に見舞われてしまったわけですが、ここまでの騎乗を見ていると、藤岡康太イズムが確実に継承されているように見える点にひどく心を揺さぶられます。
何より強調したいのは、新人ジョッキーにありがちな車間距離を詰めて加減速を繰り返す燃費の悪い運転を絶対にしない彼の騎乗スタイル。そのことにより、勝負どころでの加速をスムーズに行えているところなんかは、まったくもって新人離れしていると高く評価してもいいでしょう。
また、初勝利を挙げたコムルヴァンは中京ダート1,900mでのイン差し、先週は福島ダート1,700m戦でアベベに騎乗し不利な外枠を克服しての勝利と、エスコートが難しい舞台で確実に結果を出してきている点も見逃せません。
さらに言えば、ワイドエンペラーに騎乗したデビュー7戦目のGⅡ金鯱賞では、道中でムダ脚を一切使わずにドゥレッツァとコンマ4秒差の6着と大健闘。あの感じだと、主戦の内田博幸Jが乗るよりも彼が乗った時のほうがこの馬の個性をしっかりと引き出せている印象すらありましたので、おそらくかなり早い段階で重賞に手が届くくらいの成績を残してくれるのではないか。当研究所的には、それくらい大きな期待を寄せています。
吉村 誠之助
なんの予備知識もなく彼の騎乗を見ていたら、彼がデビューしたての新人ジョッキーであると気づく人はおそらくひと握りなのではないでしょうか。
それくらい何をやらせてもソツなくこなしてしまう印象で、この先順調に場数を踏んで行けば、近い将来、リーディング上位を目指せるくらいのジョッキーに成長するのはほば間違いありません。
しかもここまでの中央2勝が、折り合いに難があって乗り難しいボルザコフスキーと、藤岡康太Jをして脚の使いどころに苦心していたライフセービングだというのですから、これはもう「ついに出ちゃった感」がハンパないのですよね。
高杉Jと比べ現状は人気馬に騎乗する頻度がまだ少ないので、もしかするとブレイクが2,3年後にずれ込む可能性はあるのでしょう。ただいずれにしても、彼の騎乗技術が新人離れしていることに違いはありませんから、近い将来、父親譲りの勝負強さを秘めたトップジョッキーに成長するところまで今からついつい期待してしまいます。
なお、JRA 所属の全ジョッキーに関する評価は、次のアドレスから最新版をダウンロードできます。
※新人ジョッキーの評価は、もう少し標本数が揃ってから追記予定
https://note.com/race_cercatore/m/m0df684102a7a
有料にはなりますが、費用対効果には絶対の自信を持っていますので、皆さんの競馬力向上のため、上手に活用していただけるとうれしいですね。