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第31回 マーチステークス/第54回 高松宮記念のみどころ


中山11R マーチステークス


明日の中山は、競馬開催中にまとまった雨が降る確率は低いようですので、乾きかけの砂質でレースが行われる公算が高いと考えています。

このレースのポイントは、師走ステークスとポルックスステークスの結果をどう捉えるかが勝負のカギを握る。そんな気がしてなりません。

どちらのレースもペースが流れて差しが利く展開になったわけですけれど、はたして今回も似たようなレースになるのか、それともミトノオーがペースをうまくコントロールして前が残る展開になるのか……

この点に関し、「私たち競馬ファンがどっちつかずの立ち位置で構えているうちは、決して良い結果を得ることはない」というのが当研究所の基本スタンスですので、展開読みを外して大ハズレになるリスクは覚悟の上、しっかりとメリハリの利いたシミュレーションを組んでいくべき。そのように考えているところです。


中心には、⑯ペイシャエスを推します。

この馬は、今回58kgの斤量で出走できますし、ゲートから積極的に出して行くであろうミトノオーについて行って、無理せず好ポジションを確保できそうな点がはっきり強調材料と言えるでしょう。

レース条件も、もともと中山千八がベストという感じがあった馬ですので、前走の敗因が斤量と道中の位置取りにあったと割り切れば、ここは積極的に狙って行ける条件が揃っているのかな、と。


2番手は、⑮ミトノオー

この馬は、この鞍上でこそ力を出し切れる馬。そんな評価でいいように思います。武Jのタメ逃げで持ち味が生きるタイプではなく、終いにパッタリと止まっても、そこまでのセーフティーリードを生かすようなアメリカ的競馬が理想ですからね。

まあ逃げ馬でもありますし、正直ピンかパーかという感じもありますけど、ここは久々にこの馬向きの条件が揃っている気がしますので、評価もこれくらいの位置でいいのかな、と。


3番手は、⑫ブライアンセンス

この馬は、関東圏のレースなら信頼度が増しますからね。

しかも鞍上はこの馬のクセをよく知る横山武Jに戻りますので、この厩舎にありがちな大ポカがなければ、最低でも上位争いには絡んでこられるはず。そんな気がしています。


4番手は、④ウェルカムニュース

この馬はとにかく脚の使いどころが難しく、鞍上が手応えに騙されて早仕掛けになると、終いパッタリというケースが散見される馬。その点、戸崎Jの騎乗で内枠を引けたのは好材料と言っていいのでしょう。

ぶっちゃけ人気先行タイプでもあって、積極的に狙いたい存在ではありませんが、それでもこのメンバー構成だと、無視するところまではちょっとやり過ぎ。それくらいの取り回しがちょうどいい気がしています。


ここは、その他多くの馬に好走のチャンスがある大混戦と見ていますので、仮に読みが外れて差し・差し決着になったとしても、特に後悔とかはありませんね。


中京11R 高松宮記念


このレースは、今年も例年どおりの大混戦。半分以上の馬に勝つチャンスが、全馬に馬券圏内の可能性がある実力伯仲の組み合わせとなりました。

加えて今年も、雨の影響をどこまで織り込むかが勝負を分けそうなイメージがありますし、能力比較の精度は当然のこととして、展開や前の並び、道悪適性やレース時点でのトラックバイアスなど、ありとあらゆる要素をズバッと読み切れない限り、狙って正解に辿り着くのは相当に難しい。そんな理解でいいのかな、と。


展開的には、テンのダッシュ力で上回るビクターザウィナーがハナを取り切る公算が高いのではないでしょうか。

そうすると2,3番手にテイエムスパーダやウインカーネリアンが続くイメージとなりますが、前を追うのがこの2頭あたりだと、4角でビクターザウィナーが後続をスッと突き放しそうな絵面が思い浮かぶのですよね。

そうすると、その後ろから外を回して追い上げる馬には苦しい形になりますので、差し馬も勝負どころでのコースロスを最小限にとどめないと、勝負圏内に喰い込むのは結構難しいのではないか。そんな見立てをしています。


ということで、ここは⑩ビクターザウィナーを中心視することにしました。

この馬は、ハナを切れなかったり、ハナに行けても道中のリズムが悪かったりすると、終いはパッタリ。その一方でマイペースで逃げられた時は、現役世界最強スプリンターと呼んでもいいラッキースワイネスとほぼ同等の力を持っている。これが当研究所なりの見解となります。

ジャスパークローネにハナを譲った昨年末の香港スプリントでは、案の定リズムを崩して終いが甘くなっていましたけど、それでもゴール直前まで粘りに粘っていたくらいですから、仮にこの馬がマイペースの逃げを打てるだろうと推理するのであれば、他の馬を中心視する理由が見当たらない。そう考えているところです。


2番手は、⑥ルガル

この馬に関しては、誰が見ても充実一途の現状であることがよくわかりますし、時計のかかる馬場をこなせる担保があって、しかも枠の並びもいいとなれば、この位置に置いておくのが妥当という判断に自然と落ち着きます。

もしも力を出し切ったビクターザウィナーを負かす馬がいるとすれば、この馬を置いてほかにいないと思っていますし、仮にゲートでやらかしがあったとしても、それなりにリカバリーはしてきそうですので、この馬を2番手評価とすることにもあまり迷いはありませんでした。


3番手は、③ナムラクレア

この馬は、道悪適性にしっかりとした担保がありますし、コース実績も充実していますからね。

まあ、またしても最後のひと押しを欠くイメージは強いですけど、この枠からならコースロスなく立ち回ることができそうですので、なんだかんだ今年も上位争いの一角には絡んでくるのかな、と。


4番手は、⑯ウインマーベル

この馬に関しては、ぶっちゃけ枠の並びがあまり良くありませんし、ゲートにまだ課題が残る中での松山Jの騎乗と、不安点を言い出したら枚挙にいとまがないのですがね。

ただ、目下の充実ぶりには目を瞠るものがありますので、立ち回り上、ゲートの不安定さが逆に味方になってくれるようなことがあれば、上位争いに絡んできてもおかしくない。そう判断して最後のひと枠にはこの馬を拾うこととしました。


ママコチャは枠の並びが最悪に近いことと、中京コースに対する適性面を考慮して、ここは少し評価を下げました。昨年のスプリンターズステークスは着差以上の強さだったわけですが、当時は枠の並びにかなり恵まれていた部分もありましたので、、、

マッドクールは、左回りの内枠という最高の条件をゲットすることができましたので、怖い一頭であることには違いありません。ただ、ほぼ完璧な競馬ができた昨年のスプリンターズステークスでも、最後に甘くなるシーンがありましたので、すべてが完璧に噛み合った時以外は馬券圏内に届かない。そう決め打ちすることにします。

トウシンマカオは、中京コースだと一気にパフォーマンスが落ちますので、今年はいい枠を引けましたけど、それでも期待値はマッドクールと同等程度まで。そう判断しました。

その他、ソーダズリング、メイケイエールあたりが好走してきてもまったく驚けない組み合わせではありますので、いずれにしても一定の割り切りをもって臨むべきレースではあるのでしょう。



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