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第24回 アイビスサマーⅮ/第72回 クイーンSのみどころ


新潟7R アイビスサマーダッシュ


今年のこのレースは、例年どおりこのレース条件に良績が集中している馬が揃いましたが、昨年と同様に「抜けて強い」という存在が見当たらない分、レースレベル自体はさほど高くならないだろうと考えます。

そうすると54秒台後半で走れるだけの走力があれば、立ち回り次第で勝ち負けになってしまうとみることもできますので、大枠として有力馬が五指に余る大乱戦となる可能性が高い。そんな言い方ができるのかもしれません。


また、今年は展開面も非常に読みづらいな、と。

テンのダッシュ力で上回るマウンテンムスメが、なんとも微妙な枠に入ったことにより、この馬が内と外、どちらのラチ沿いを目指すのかによって、影響を受ける馬とそうでない馬が出てくるわけですからね。

当研究所的には、マウンテンムスメは外ラチを目指し、すぐ内の枠に入ったジャスパークローネが内ラチを目指す公算が高いと踏んでいますが、ここの読みを外しただけでもかなりの痛手にはなりますので、ぶっちゃけこのレースは20回に1回当たれば御の字。それくらい割り切りを持って気楽に臨むのがベストではないかな、と。


中心には、②ショウナンマッハを推します。

この馬は、過去に千直で1,3着と良績を残していますが、3着時はスタートで挟まれてコース取りも厳しくなってしまいましたし、勝ったレースもスタート躓いてそれなりのロスがあったのですよね。
その点、五分のスタートを切れば54秒台半ばで走れるだけの走力はあるとみていますので、あとはこの内枠をどう捌くかにかかっているのかな、と。
まあ、鞍上の判断として内に行くか外に行くか迷うところはあるのでしょうが、仮に内に行ってジャスパークローネの直後で脚を溜めるのも悪くないと考えるのであれば、この馬に白羽の矢を立てるという判断があってもいい気がしています。


2番手は、⑯ディヴィナシオン

この馬は韋駄天ステークスが脚を余す惜しい競馬で、千直に対する適性の高さをすでに見せている点については強調できるでしょう。
まあ、いずれにしてもハマり待ちの馬ではありますので、コース取りを含め運を味方につけないと厳しい馬ではありますけど、今年のメンバー構成であれば上位評価したい一頭であることに違いはありません。


3番手は、⑧マイヨアポア

この馬は、明らかに千直がベストというキャラクターですし、前2走の敗因がはっきりしている点からも、ここは好走のチャンスがある馬のうちの一頭とみていいように思います。
馬体重に関しては10kg程度絞れると理想ですが、それ以上にパドックで活気のある周回ができているかどうか。その点は特に注視しておきたいポイントになるのかな、と。


4番手は、④ジャスパークローネ

今のこの馬にとって、課題はスタート。ここ最近は出遅れ癖がついてしまった感もあり、やや狙いづらい馬になってしまった感は否めません。
ただし、千直ならハナに行かなくてもレースはできそうですし、仮にスタートが決まって内ラチ沿いをマイペースで運べるようなら、もともとの力から勝ち負けのチャンスは十分とみて最後のひと枠に拾うこととしました。


その他、チェイスザドリームは、マウンテンムスメとテイエムスパーダに挟まれる格好になるといやだな、と。ただでさえテンの先行争いが激しくなりそうなのに、3番手の位置から前を追いかける形はさすがにちょっと厳しいのではないかと考えます。マウンテンムスメが内に行ってくれればチャンス到来ですが、こちらとしては外に来るほうにヤマを張っていますので。

ウイングレイテストに関しては、軽量馬が活躍するレース条件だけに、やはり斤量面がどうしても気になってしまい……。この馬にとって、千直という舞台設定自体が合わないとは思いませんが、、、


札幌11R クイーンステークス


明日の札幌は湿った馬場になりそうですので、どこまで馬場が悪化しどのようなトラックバイアスの下でレースが行われるのか。この点に比重を置いて、予想を組み立てるべき状況となった気がします。

展開的にはコンクシェルの単騎逃げが濃厚な組合せではありますが、レース時のトラックバイアスによっては差し馬の台頭も予測される状況ではありますので、この点をどう読むかが成否を分ける重要な分岐点となることは間違いなさそうですね。


また、もうひとつのみどころは、3歳馬がこのメンバー構成でどこまで戦えるのかでしょう。

昨年のこのレースを勝ったドゥーラに比べると、今年参戦の3頭はやや力が落ちる印象もありますが、世代間のレベル差を考えたときにどんな結論に至るのかは、また別の視点から精査してみる必要もあるのでしょうし、、、


ということで、中心には⑥コンクシェルを推します。

この馬は馬場が重くなっても対応できる馬ですし、キャラクター的にタメ逃げしていいタイプでもありませんので、後続を離して逃げる形を作って馬場のいいところを選びながら走れれば、トラックバイアス不問で好走できるのではないか。そんなふうに考えています。
ただ、もともとピンかパーというキャラクターの持ち主ではありますので、自分の形に持ち込めず惨敗するシーンも頭をよぎるわけですが、だからと言ってほかに白羽の矢を立てたい馬もいませんので、ここは割り切ってこの馬と心中する以外に方法はないのかな、と。


2番手は、③イフェイオン

この馬にはインを上手に立ち回れる器用さがありますし、そのフットワークから道悪も上手そうですので、今回は枠の利を生かしての好走を期待してみたくなります。
確かに相手関係がどうかとか、距離延長に耐えうるのかという課題はありますけど、その点を差し引いても、このメンバー構成なら上位評価に値するだけ価値はある。そう判断しました。


3番手は、⑤モズゴールドバレル

この馬はいい脚が長続きしないだけに、外枠を引いた前3走がすべて苦しい競馬になったのも致し方のないところでしょう。
その点、今回は枠の並びが理想的ですし、道悪になって時計がかかる点もプラスに出そうですので、差しが利きづらいバイアスの中でレースを迎えられるようであれば、この馬の一発を是非マークしておきたいな、と。


4番手は、⑬ドゥアイズ

この馬は、ここに入れば地力上位と言える存在ですし、札幌コースに良績があって道悪をこなせそうな点も強調材料になるでしょう。
あとは、最悪に近いこの枠の並びで鞍上がどんなエスコートを見せるのか。そこ次第で、この馬の着順は大きく変わってくるのかな、と。


なお今年のこのレースは、ノーチャンスの馬が一頭もいない実力伯仲の大混戦ですので、バラバラと手を広げたところで当たらないものは当たらない。そう割り切ったほうが、特にこのレースとの向き合い方としては正解である気がします。


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