週末の障害戦回顧（10/10,11）

今週は、新潟で計３鞍の障害戦が行われました。

成績的には、シングルヒット、犠牲フライ、ソロホームランという感じで、かなり確度の高い見どころ解説ができたかなと思います。

それでは早速、レース内容を振り返っていくことにしましょう。

１０月１０日（土） 新潟１Ｒ未勝利

ここは人気の２頭、モザイクとエミーリオの一騎打ちになりましたね。

まず勝ったモザイクは、やはり新潟にコースが替わって大きな上積みがありました。４コーナーで外を確認しつつ、馬群の中に突っ込ませた高田Ｊの判断はなかなか痺れるものがありましたが、ハナ差の勝利であったことを考えると、結果論として大ファインプレーだったということになるでしょう。道中もロスなく運べていましたから、まずは順当勝ちと言える結果だと思います。

２着のエミーリオは、上野Ｊの乗り替わって道中のリズムも良くなり、自分の力はきっちりと出し切ってきました。それでモザイクに差されたわけですから、２着でもよく走っていると思います。この馬は、やはり自分から動いていく競馬は合わないようなので、癖を完全に掴んでいる上野Ｊが騎乗しているうちはまず崩れる心配はないでしょう。

８着に沈んだハーツフェルトは、切れる脚がない弱点を補うという明確な目的を持って森一馬Ｊが積極策を選択しました。結果的に引っ掛かった初障害馬に絡まれて失速したわけですが、勝負に行ってのことですから、この敗戦はやむを得ない結果だったと思います。普通に乗っていれば３着はあったと思いますが、いずれにしても決め手不足は事実なので、今後も掲示板を行ったり来たりすることになりそうです。

１０月１０日（土） 新潟４Ｒオープン

ここは、二番人気のマーニの完勝となりましたね。

個人的に言うと、なぜこの馬が一番人気でないのかが理解できないのですが、まずは順当勝ちという評価でいいと思います。ただ、勝ち時計は１Ｒの未勝利戦よりも遅いですし、この相手ならもっと楽勝してもいいところ。いくら逃げ馬と相性の良くない新潟コースといえども、ちょっと物足りない勝ちっぷりではありました。

原因は、おそらく馬の調子が完調にひと息なのだと思います。調子さえ上がってくれば、重賞でも通用しそうな感触も十分ですので、次走以降も注目していきたい馬ではあります。

２着タイセイアプローズ、３着プレシャスタイムは、事前に低レベルと評価したコウユーホクト組ですが、この時計ならこれくらいは走っても不思議はありません。事前に２番手に抜擢した７着ファイアプルーフ、３番手に置いた５着メイショウゴウリキあたりとはほとんど差がありませんでしたから、馬の力の差というよりはジョッキーの差という評価でいいでしょう。さすがは平沢Ｊ、佐久間Ｊといったところですね。

１０月１１日（日） 新潟４Ｒ未勝利

ここは、一番人気のポルトラーノの楽勝となりましたね。

前半で引っ掛かったり、外を回される形になったりでヒヤヒヤさせられる場面もありましたが、なんとか馬を抑え込むことに成功した草野Ｊは、きっと胸をなでおろしていることでしょう。ここは相手も軽かったので、まずは順当勝ち。まだまだ良くなる余地を残していますから、前日の未勝利戦より勝ち時計は遅くとも、昇級戦ではモザイクよりもこちらをマークしておく必要がありそうです。

２着のショウボートは、上野Ｊが道中をリズムよく運んだことで、ギリギリ２着を確保した印象です。個人的にはもっと楽な２着を想像していたので、ちょっとヒヤリとはしましたが、一歩ずつ着実に階段を上っていることは間違いありません。次走で勝ち切れる印象は薄い反面、大崩れするイメージもない。そんな評価でいいと思います。

３着ディレットーレは、森一馬Ｊが完璧な立ち回りで力を出し切ってきました。まあそれでショウボートを交わせなったのですから、これ以上の結果は望めなかったということになります。この馬は、これからもこんな歯切れの悪いレースを続けていくと思われますから、ディードあたりと同様に、上手に付き合って行かないといけない馬になっていきそうです。

４着ジャストアジゴロはここが初障害でしたが、センスあふれるレースぶりを見せていました。今回は平地時代と同様にパドックでかなりイレ込んでいましたから、一回障害を使って落ち着きが出てくるようなら、次走は勝ち負けまであっておかしくないでしょう。

５着クラウンディバイダは、勝負どころで大きく後退しながら、直線で盛り返してきました。もともと平地時代は逃げていい馬だったわけですから、大庭Ｊにはもっと積極的な競馬をしてもらいたかったところです。３着ディレットーレとの差は、完全にジョッキーの差。とはいえ、ワンパンチ足りないのは事実なので、あまり追っかけるイメージは持てないですね。

今週は、かなり充実感が残る結果となってくれました。来週以降も、この調子で頑張っていきましょう！