週末の障害戦回顧(3/6,7)
この週末も、小倉で3鞍の障害戦が行われました。
先週来、懸念していたとおり、落馬事故が2件発生。幸い、ジョッキーに怪我がなかったのは救いですが、リボンナイトの予後不良にはちょっとやるせない気持ちになりましたね。
さすがにここまで馬場を使い込めば、こうしたアクシデントを誘発することくらい、誰にだって想像できます。中山にも阪神にも障害コースが設置されているのですから、正直、もう少し柔軟に番組編成をしてもいいのになと思わせる状況ではありました。まあ、これで小倉開催も一段落なので、来週からは、気持ちを新たにチャレンジしていきたいなと思っています。
土曜 小倉4R オープン
ここは、西谷誠Jが強気のレースメイクで力を引き出してきたエイシンクリックが圧勝。やっぱりこの馬、普通に走れば相当に強いですね。まだまだロスの多い競馬ではありますけど、心配した中途半端な競馬になることはなく、オヤジとしての威厳を示すのに十分な騎乗だったと思います。
エイシンクリックがマクリ切る形になって、先行馬は完全に掃除される格好に。そうなると、マイネルヴァッサーのような死んだフリ作戦がハマるんですよね。道悪で時計が掛かり、さらに展開に恵まれたのがすべてではあるのですけれど、小野寺Jも大きなロスなくしっかりと乗っていましたから、この点は評価しないといけないでしょう。
3着グローブシアターは、前々で勝負に行った馬の中では最後まで抵抗していました。どうにも掴みどころがない感じもありますけど、やっぱり地力は確か。この馬との付き合い方には、しばらく頭を悩ませることになりそうな予感がします。
4着セデックカズマは自分の競馬に徹して、及第点の走り。5着ホッコーメヴィウスは、控える競馬になった割には頑張っていると言えるでしょう。
8着マーニは、展開が厳しかったのと、馬場が合わなかったこともあったでしょう。10着インザムードは、完全に馬場に持ち味を殺されてしまった印象ですね。
土曜 小倉5R 未勝利
ここは、レ-ス中盤からハナを奪う競馬で、テイエムグッドマンが見事に勝ち切りました。ここまで、差しに回って詰めを欠く内容のレースが続いていましたから、今回は、高田Jの適切な判断が実を結んだ格好になりました。この馬が力を出し切れば、普通にこれくらいは走れるので、ひとまずこの勝利は、ジョッキーの好騎乗によってもたらされたものと考えていいのではないでしょうか。
ムーンレイカーは、勝ち切れなかったものの2着は死守。レースぶりは安定していますから、森一馬Jが騎乗する限り、今後も大崩れはしないと思います。ただ、詰めの甘さは平地時代と同様なので、馬券の買い方にちょっとした工夫が必要な馬、という評価になってきそうですね。
ちょっと期待していたミラビリアが3着。人気以上の好走で馬はよく走っているとは思いますが、安全運転のレースになってしまった分、最後に詰めを欠いた印象もありました。レース内容的には、勝ちに等しいくらいのものはあったので、次走も引き続き上位候補という評価でいいでしょう。ただし、もう馬券的妙味はありませんけど…。
4着タイセイソニックのレースぶりには、非常に見どころがありました。レース条件にもよりますけど、次走は大いに期待できそうな感じもします。
5着タガノジェロディは完全に伸び悩み気味、6着ホウオウアクセルは地力で見劣るところに加えて展開も向かず惨敗でしたね。
9着オレンジオレンジは、、、もうそろそろ騎手を変えてあげてもいいんじゃないでしょうか。必死にがんばっている馬が、ちょっとかわいそうに思えてきました。
日曜 小倉4R 未勝利
ここは、前日の落馬をものともしなかった平沢Jの見事なエスコートで、ナムラミラクルがしっかりと勝ち切ってきました。揉まれ弱いこの馬のキャラに最大限配慮した、見事な騎乗だったと思います。
2着には、初障害のニホンピロタイド。かなり相手に恵まれたのは事実ですけど、レースぶりに障害馬としての高いセンスが伺えましたね。負けはしましたが、シェーンクラートを抑え込んでの2着なら、それなりに高い評価はしておかないといけません。
3着は、そのシェーンクラート。レースぶりは安定してきましたけど、地力的にはこんなものじゃないか、と。今回は、ちょっと人気しすぎだったと思います。
4着ミンナノシャチョウは、ここ2走レースぶりが安定して、確実に地力を強化していることが伺われます。今回も、ジョッキーがもう少しうまく立ち回っていれば、馬券圏内に十分喰い込めた印象もありました。いつでも勝ち負けを演じていいところまではきているので、あとはもうジョッキー次第。黒岩Jには、なんとかあと一押しを期待したいですね。