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週末の障害戦回顧(3/13,14)


今週は、阪神、中山でそれぞれ1鞍ずつの障害戦が行われましたが、やっぱり本場のレースは迫力があっていいなと思います。

その分、落馬のリスクも高いのですけれど、ジョッキーたちもギリギリのところを攻めているので、単純に「落馬=ボーンヘッド」ではありません。むしろ、覚悟を持って乗っているからこその落馬であるとも言えるので、結果は結果として、僕ら競馬ファンの側も、その心意気はしっかりと受け止めるべきでしょう。障害戦はそれくらいジョッキーへの依存度が高いわけで、むしろそこがジャンプレースの魅力でもあるわけですからね。

ちょっと思うところがあって前置きが長くなってしまいましたが、早速レースを振り返っていくことにしましょう。

土曜 阪神8R 阪神スプリングジャンプ


ここは、人気のメイショウダッサイが、他馬を力でねじ伏せての圧勝。来たる本番に向け、順調なスタートを切りました。

この馬、昨年の秋は重賞を2連勝したものの、どうにも本調子になかった中で勝ち切った印象が強く、個人的には、このレースにどんな状態で出走してくるのか非常に注目していました。ところがこちらの心配をよそに、パドックを歩く姿は活気に満ちていて、昨春の絶好調時に戻っている印象もありましたね。そうなれば、62kgだろうが何だろうが関係なし。正々堂々と真っ向勝負を挑んできたスマートアペックスをひとひねりで退けたのも、納得の結果だったと思います。

ここまで状態面が良くなってくれば、たとえオジュウチョウサンが現状のフルMAXの走りと見せたとしても、おそらく互角かそれ以上の走りができるはず。それくらい、今回のメイショウダッサイは強かったと評価していいんじゃないでしょうか。


スマートアペックスも、自ら勝ちに行く強気な競馬をしての2着ですから、ここのところの充実ぶりは十分に示せたのかなと思います。後続は離していますし、力は出し切った結果と見ていいでしょう。

ただ、やっぱり距離には課題があるようですし、さらに距離が延びる本番は、簡単なレースにはならないような気もします。最近好調の中村将Jも、勝負がかりのレースになると、ちょっと前のめりな騎乗になりがちなので、その点もちょっと心配。じっくりと脚を溜めるレースをすれば、距離はギリギリこなせる範疇だとは思いますが、今回と同じような強気なレースをしたら、どうしても終いは失速してしまいそうですね。


3着シンキングダンサーは、精神的に落ち着いていたのはよかったですが、馬体が減っていて、良かった頃にはひと息の状態にも映りました。石神Jが後ろからじっくり行くという判断をしたのも、もしかすると状態面を気にしてのことだったかもしれません。最後は地力で伸びてきましたけど、正直、中身の濃いレースだったとは言えず、本番に向けて課題を残す結果になったのかな、と。

4着サトノエメラルドは、高田Jが思いのほか消極的でしたね。リズムを重視したかったのかもしれないですけど、もともと差す脚はないタイプなので、伸びずバテずになったのは必然の結果。ただ、もっと積極的に運んでいたとしても、上位2頭には及ばなかったでしょうから、この玉虫色の結果がもしかすると妥当なのかもしれないですね。

ビッグスモーキーは、流れ込んだだけの5着。6着キャプテンペリーの積極的なレース運びは見どころ十分でしたが、さすがにこの相手に真っ向勝負は厳しかったようで…。

馬券的には、かなり堅い決着となりましたが、レースとしては、非常に中身の濃い素晴らしいものであったと評価していいのではないでしょうか。

日曜 中山4R 未勝利


ここは、入障2戦目のスズカメジャーが、ハナを切る競馬で圧勝。後続が空馬に絡まれた影響もありましたけど、それがなくとも、この馬が勝ち切っていたのは間違いないでしょう。

この馬、他馬のペースに合わせるよりも、自らラップを刻んでいったほうが明らかにいいタイプですね。昇級してすぐに通用とはいかないかもしれませんが、少なくとも展開に影響を与えるタイプの馬にはなっていきそうなので、この馬のキャラは、しっかりと頭に入れておきたいと思います。


クラウンディバイダは後ろからじっくりと行って、漁夫の利的な感じで2着まで差し込んできました。今回は悪くない結果でしたけど、基本は自分から勝ちに行けるタイプではないので、今後も煮え切らない結果が続きそうな予感もあります。

3着には、期待したオウケンブラックがなんとか粘り通しました。前半からダイワスキャンプにずっと内から張られていましたし、空馬が邪魔になってかなり外を回らされる不利もあったので、上野Jとしては納得のいかないレースになってしまったとは思いますけど、そんなこんなあっても、乗り替わりの効果はてきめんだったということでしょう。まともなら2着だったと思われるだけに惜しかったですが、これがこの馬の真の実力というところは、しっかりと示せたのではないでしょうか。

4着キーパンチは、どうにも不器用ですね。パワーのある熊沢Jでも動かし切れないのですから、例えば、東京コースで前崩れのレースになるとか、何か条件に恵まれないと、勝ち切るところまではちょっとつらいのかもしれないですね。

5着ダイワスキャンプ、6着トーアコルレオーネは、このあたりが本来の定位置でしょうか。それから落馬したゲインスプレマシー、体調は良さそうに見えましたけど、やっぱり道悪の影響もあったのでしょうかね。まあそれにしても、石神Jの状態がなんとも心配です。。

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