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週末(8/29,30)の2歳戦回顧


今週も、事前に書いた記事を検証するとともに、そのほかで目立った馬について、メモを書いておこうと思います。


まず、昨日、注目馬とした小倉1Rのテンバガーは、軽く肩ムチを入れただけで楽勝。最後、一番人気のトーセンインパルスに迫られたとはいえ、まったく交わされそうな気配すらありませんでした。

どうしてテンバガーよりもトーセンインパルスの方が人気なのか、本当に理解に苦しむところではありますが、それはさておき、これでテンバガーの未来は明るくなったと言えるでしょう。加えて、ダノンザキッド組の強さをまざまざと見せつける結果にもなりましたから、個人的にはものすごく爽快な気分です。

一応、テンバガーの弱点についても触れておくと、やっぱり一瞬の切れる脚がないことでしょう。なので、現状は今回のような番手からの抜け出しとか、いっそのことハナに行ってしまうレースの方が合いそうな気もしています。タイプ的には、この馬の叔父さんにあたるアドマイヤメインのような競馬ができると理想のように思えますので、来年のダービーでけれんみのないレースメイクを見せられるような存在へと成長してくれることを期待したいですね。


続いては、新潟2歳S。ここは昨日注目の2頭に挙げたブルーシンフォニーとショックアクションが、順番が逆になってワンツー。さらに、3着以下も、だいたい当初の想定どおりの馬が突っ込んできていましたから、難解なレースの見どころ解説としては、我ながらかなりイイ線を行っていたように思います。

まずは、勝ったショックアクション。この馬は、パドックの気配からして絶好で、一戦ごとに良化している様子が画面越しにもはっきりと伝わってきました。直線で馬群の間から伸びる形になってもまったく怯むことがありませんでしたし、着差も含め完勝と言える内容だったと思います。

ただ、相手関係的にはずいぶんと恵まれたところはあったので、この内容だけで過大評価するのは危険ですが、それでも一戦ごとの成長には目を瞠るものがありますので、大きなところでも互角に戦える可能性は十分にあると言えるでしょう。


続いて2着のブルーシンフォニー。こちらは、外伸び馬場で、道中、インがガラ空きになった時に田辺Jがしばしば見せる、早め早めの競馬で好走しました。果たしてこの作戦がプラスだったのかどうかは、現時点ではペンディングにせざるを得ないわけですが、ギリギリとは言え2着を確保してきた以上、失敗でなかったとは言えると思います。

どちらかと言えば重たい血統のこの馬ですが、立ち回りの上手さは今回も十分に見せつけました。正直なところ、スケールという意味では今ひとつの感があるものの、レースセンスの良さを活かして、今後も相手なりには走ってくるのだろうと想像しています。


3着フラーズダルムは、中間、稽古を緩めた分だけ馬体に緩さが残っていましたし、前半、馬群の中で気持ちよく走れていないシーンもあった中、最後は地力で伸びてきた印象です。とは言え、そこまでのスケール感がないのも事実。この先、ある程度のところまでは出世してくるとは思いますが、今日のところは、一線級に到達するところまではどうかなという評価でいいと思います。

4着ファルヴォーレは、現状の力は出し切ったと思います。上位3頭が崩れずに走った中の4着ですから、この馬としての最高の走りは見せられたと言えるでしょう。ただ、ここはいかにも条件が揃っていましたから、自己条件に戻って即勝ち負けとは言えない部分もあるので、その点には十分注意しておきたいですね。

5着シュヴァリエローズは、ゲート内での姿勢が悪く出遅れ。道中のリズム感も今ひとつという中で、終いはそれなりに脚を使っていましたから、悲観するほど悪い内容ではありませんでした。ただ、3週前の新馬戦を勝ったインフィナイトあたりと比べると、ポテンシャルは1枚落ちる印象もあります。ディープインパクト産駒でもあり、基本は人気先行タイプですから、追っかけまわしてどうこうという馬ではないと思います。


その他のレースで注目すべき馬は、土曜日札幌1Rの未勝利戦を勝ったモリノカンナチャンでしょう。4コーナーまで包まれ通しで完全に仕掛けが遅れたのにもかかわらず、コスモス賞の2着馬であり、新馬戦でブルーシンフォニーの2着だったカランドゥーラを並ぶ間もなく差し切ってしまいました。

モリノカンナチャンのここ3走を見る限り、初戦や今回のように馬群の中で脚を溜めるだけ溜めた方が持ち味が生きるタイプのようです。マイナー牧場の生産馬で、厩舎も地味ですから、狙いどころを絞れば、好配当を持ってきてくれそうなタイプの馬ではありますね。

また、この馬がここでカランドゥーラに先着したことによって、バスラットレオンやシティレインボーの評価も必然的に上がってきますし、さらにシティレインボーを負かしたオーソクレースの評価を上げることにもつながるでしょう。そういう意味でモリノカンナチャンは、このレースで見事な勝ちっぷりを見せてくれただけでなく、有効なものさしとしての役割もしっかりと果たしてくれたと言えそうですね。


障害戦の結果も含め、今週ほど、事前に描いた未来予想図どおりの結果になるのもめずらしいですが、この結果に満足することなく、飽くなき探求はずっと続けていくつもりです。来週以降も、精度の高い見どころ解説をnoteに掲載していけたらと思っていますので、是非、皆さんのレースシミュレーションの参考にしてもらえればと思います。

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