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週末(11/21,22,23)の2歳戦回顧


この週末は、見どころのある2歳戦が多く、しかも時計の評価がかなり難しかったので、記事をアップするタイミングが遅れてしまいました。申し訳ありません。

いくつか評価をペンディングにしないといけないこともあるのですが、ひとまずは、注目すべきレースをすべて拾っておくことにしようと思います。

土曜 東京1R 2歳未勝利 ダ1,300m


ここは、断然人気のサトノムスタングが、好内容で圧勝。初戦で敗れた相手、レモンポップの評価をさらに高める快走を見せましたね。

レモンポップ組の3着馬ヤマニンビオローネは、土曜の阪神1レースで力を出し切れず2着に敗れたものの、この組がかなりハイレベルなメンバー構成であったことは、是非頭に入れておきたいところです。

土曜 東京3R 2歳未勝利 芝1,800m


ここは、メンバー構成を見ても、勝ったカナリキケンのレースぶりを見ても、決してハイレベルのレースだったようには見えません。

ただし、単純な比較こそできないものの、全体時計は月曜日に行われた東スポ杯2歳Sの勝ち時計を上回っているだけでなく、古馬1勝クラスと2勝クラスのレースよりも速いのですよね。

もちろん、ペースが流れたことが大きな理由とはいえ、メンバー構成の評価と勝ち時計の評価に大きなひずみが生じているのも事実。2着馬コンソレーションの次走のレースぶりを見るまでは、レースレベルについて、断定的な評価を下すのは危険かなと思います。

土曜 東京5R 2歳新馬 芝1,600m


それにしても、ここを勝ったレフトゥバーズのレースぶりは、実に鮮やかでした。ラップ的にも、終い2ハロンが11.1 - 11.5のところで楽々と突き抜けてしまいましたから、瞬発力は優に重賞レベルでしょう。

また、勝ち時計の1:34.5も優秀と言えるレベル。なのですが、この後に紹介する芝のマイル戦でも、次々と1分34秒台が計時されたこともあって、この時計自体の価値は、少しだけくすんでしまった印象もあります。

それでも、レフトゥバーズのパフォーマンスは、重賞で十分に通用するレベルだったとは思いますし、かなりの強風が吹く中でのレースだったことを加味すれば、より一層、価値があるとも言えますね。

問題は、410kg台の小柄な馬なので、阪神への輸送がどうかということ。まあ、まだ少し気が早いと言えばそうなのですが、順調に行けば、桜花賞に出走してきてもおかしくない馬であることは、どうやら間違いなさそうです。

土曜 東京6R 2歳1勝クラス 芝1,400m


ここは、ゴールまでしぶとい脚を長く使ったニシノアジャストが、ブルメンダールを差し切って勝ち切りました。

勝ち時計は、古馬2勝クラスや3勝クラスと遜色ありませんし、3着に敗れたショウナンラスボス比較で考えても、2着のブルメンダールともども、高い評価ができるレース内容だったと思います。


実はこのニシノアジャスト、未勝利勝ち後にnoteの記事で取り上げていた注目馬なのですよね。

まずは、上記のリンクから記事の内容を確認してもらいのですが、ここは4番人気で単勝が1,530円。こういう馬券をしっかりと取って行けば、回収率は否が応でも上昇していきますので、ひとつのヒントにしてもらえればと思います。

なお、この馬、前走のカンナSがまったく走れていないので、もしかすると左回り巧者の可能性もあります。オープンでも相手次第ではと思いますが、次に右回りのレースを使ってきた時に、パフォーマンスを落とすことがないのかどうかについて、しっかりと見ておきたいところではあるでしょう。

日曜 東京2R 2歳未勝利 芝1,600m


ここを勝ったソングラインの勝ち時計、1:34.1は掛け値なしに優秀。ペースがある程度流れたとはいえ、自身は終い加速ラップで差し切っていますから、内容も含め、ケチをつけるところはないでしょう。

確かにこの馬、初戦は2着に敗れていますが、 当時の勝ち馬クールキャットは、アルテミスSで5着と健闘していますので、対戦比較上からも、これくらいの時計で走れる下地は十分にあったと言えます。

つまり、昇級してもまったく壁はないということなのですが、この馬の出脚の鈍さは、もしかすると今後、いろいろな場面で影響が出てくるかもしれません。特にインベタ有利なバイアスがかかった条件のレースに出てきたら、断然人気でも取りこぼすシーンは頭に入れておきたいと思います。

日曜 東京9R 2歳1勝クラス 赤松賞 芝1,600m


ここは、アパパネの仔、アカイトリノムスメが鋭い切れ味を発揮して差し切りました。未勝利勝ちの前走よりも明らかにパフォーマンスを上げているので、確実に成長していることは間違いないでしょう。

勝ち時計の1:34.5は、2歳1勝クラスの勝ち時計としては悪くないと思うわけですが、前述のレフトゥバーズとは同タイムですし、さらにソングラインには0秒4劣っているので、ちょっと評価が難しいのも事実ですね。

幸い、このレースで2着だったメイサウザンアワーは、レースセンスが非常に良く、今後も現級で安定したレースを続けてくると思いますので、この馬をものさしにすることで、他馬との力の比較ができるようになるかもしれません。

月曜 東京2R 2歳未勝利 芝1,600m


ここは、前走、ひどい道悪で見どころのないレースに終わっていたセラフィナイトが、まさに一変した走りを披露して勝ち切りました。2着の一番人気馬アップストリームが完全な勝ちパターンに持ち込んだ中で、内から加速ラップで一気に出し抜いたのはお見事というほかありません。

ちなみに、この馬の勝ち時計も1:34.5。これだけ好時計が揃うと、どの馬も、実は大して強くないんじゃないかと疑いたくもなるわけですが、いやいやどうして、この馬も軽く扱ってはいけない馬だと思います。内容的な比較では、アカイトリノムスメよりもこちらが上かな、なんて感覚すらあるくらいですから。

しかもこの馬、レースが上手ですね。枠の有利不利をともかくとすれば、この内容なら、おそらく中山でも大丈夫でしょう。反面、スケール感では、前述の各馬に一歩譲る印象もありますが、そこは器用さを存分に生かして、同世代の一線級と互角に戦ってくれたらと期待しています。

月曜 東京4R 2歳未勝利 芝2,000m


ここは、サトノフォーチュンが休養前とは一変した走りを見せ快勝。時計も優秀で、この先が楽しみになるレースぶりを披露しました。

もちろん、今回のパフォーマンスでは、一線級相手にドンと来いとは言えませんが、ここからさらに成長していくようだと、クラシック戦線に乗ってくるくらいのところまで行く可能性はありそうですね。

月曜 東京11R 東京スポーツ杯2歳S 芝1,800m


ここは、大注目馬のダノンザキッドが、期待どおりノーステッキで快勝!?
いやいや、この馬のポテンシャルはこんなもんじゃないですよ。

僕がこの馬にどれだけ期待しているかは、6月の新馬戦振り返りの記事をご覧いただきたいのですが、重賞のひとつを取ったくらいで、ああだこうだ騒ぐような馬ではありません。


24kg増の馬体は、背が伸びて確かな成長を感じさせてくれましたが、歩様がクタクタしている印象もあって、まだまだ成長途上。精神面では、今回はいかにもテンションが高く、ほとんど暴発寸前の状態だったと思います。

現にレースでも、スタート直後、外からレインフロムヘヴンに来られた時に、一瞬、ハミを噛んで行きたがる仕草を見せていましたし、鞍上の川田ジョッキーも、慎重には慎重を期して騎乗していたところもあったので、レース内容としては、かなり物足りない部分もあったのかなと。


ただ、そんな状態でも、気合をつけただけで楽勝でしたし、速い上がりに楽々と対応していたところは収穫でした。

どちらかと言えば力勝負向きで、スローからの瞬発力勝負では、この先キレ負けする懸念もあったことを考えれば、ギリギリとはいえ10秒台のラップを踏めたことは大きな安心材料になるでしょう。

残る課題は、馬群の中でもリラックスして走れるのかどうか。今回のレースを観ている限りは、ちょっと危うさを感じるところもありましたから、このあたりのところは、調教の中できっちりと教え込んでいってほしいと思います。

土曜 阪神3R 2歳未勝利 芝1,400m


ここは、一番人気に推されたロードリスペクトが好時計で快勝。前走で完敗を喫した相手、グレナディアガーズの評価をより一層高める見事なパフォーマンスを示してくれました。

このレース3着のマリーナは、レッドベルオーブ組の3着馬で、当時、グレナディアガーズには先着していましたから、間接的にではあるものの、グレナディアガーズのスプリント適性が色濃く示された一戦になったという言い方もできるでしょう。

もちろん、このレースの勝ち馬ロードリスペクトも、千二でさらに良さが出る可能性もありそう。圧倒的な強さを見せたわけではないですが、おそらく、1勝クラスに長期間とどまるような馬でもないでしょう。

土曜 阪神9R 
2歳1勝クラス もちの木賞 ダ1,800m


このレース、結果的に人気馬総崩れとなりましたが、人気薄で好走した上位陣は、なかなか内容の濃いレースをしているので、当然、フロック視はできません。

ただし、ダートの一線級に昇りつめる馬がいたかといえば、さすがにそれは微妙かなとも思いますが、一方で負けた馬の中には、すぐに現級を勝ち上がれそうな馬も数頭いました。

ちょっとさじ加減に工夫が要りそうですけど、今後、もちの木賞組を軽視するのは、とっても危険かなとは思いますね。


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