明日の注目3歳戦(3/14)
明日は、東西で桜花賞トライアルが行われます。
どちらのレースにも、本番で勝ち負けに加われそうな馬の名前は正直ありませんが、過去のレースレベルを知るという意味では、非常に重要なレースになってくると考えていいでしょう。
ただし、中山のアネモネSのほうは、馬場がひどいことになってしまっているので、基本は参考外。ということで、今日は阪神で行われるフィリーズレビューに絞って見どころを解説してみたいと思います。
阪神11R 報知杯フィリーズレビュー
このレースの見どころは、初対戦となる組み合わせが多い中で、どの路線を歩んできた馬が、中身の濃いレースをしてくるのかということ。その一点集中で、いいように思います。
幸い阪神の馬場は、内外で極端な有利・不利がないくらいの状況になっていますので、桜花賞本番に向けて、このレースからさまざまな有用な情報を得られると考えておきたいですね。
ただし、ここは先行馬が揃っていて、序盤からかなりの激流になる可能性もあります。このレースをシミュレーションする上でもそうですし、結果を分析する上でもそうだと思いますが、おそらく本番とはまったく異なるラップ構成になるであろうことを頭に叩き込んで、レースを観ないといけない難しさはあるでしょう。
まあ、そのへんのさじ加減はなんとも微妙ですけど、ある程度は決め打ちしないと、シミュレーションの形にならないのも事実ですから、そこは割り切って見どころを解説していくことにします。
何がなんでも逃げたいのが、⑦ポールネイロンと⑰フリードの2頭。そのほか、⑮エイシンヒテン、⑱スティクスの2頭も、悪くとも番手は確保したいと考えているでしょうから、レース序盤の攻防は、かなり見応えがあるものになると考えています。
この4頭の中では、⑮エイシンヒテンが、余裕を持ってハナ、あるいは番手を取れた時に好走の可能性がありそうですが、基本線は、前々の組にとって楽な展開にはならないという想定でいいのかな、と。とは言え、内回りの千四で、終始、外々も厳しいですから、中団の前で流れに乗れそうな馬、道中は内々で脚を溜め直線で馬群を割ってきそうな馬に、よりチャンスが大きくなるイメージでいいでしょう。
次にレースレベルですが、上位人気には、パッと見、ファンタジーS組が押されている感じ。ただこの組は、勝ったメイケイエールを除いて、その後、これと言った活躍をできていないのも事実なんですよね。
当時、大外からすごい伸び脚を見せて2着に突っ込んできた⑯オパールムーンにしても、強気な仕掛けで3着に粘った⑨ラヴケリーにしても、実はそれほど強くないんじゃないか、みたいな。そこで5着に敗れた⑧ヨカヨカも含め、この組で上位独占になるのかというと、そんな簡単じゃないような…
まあ、この組にねじ伏せられるようなら、本番でフィリーズレビュー組は要らないと即決できますから、それはそれで、とっても役に立つ情報にはなるのですけれどね。
そんなあれこれを踏まえつつですが、個人的にもっともレースぶりに注目したいのは⑪ララクリスティーヌです。
まずこの馬、過去2戦ともルチェカリーナと直接対決して、ともに先着。そのルチェカリーナは、すでに1勝クラスを勝ち上がっていて、敗れたレースでも、非常に内容の濃いレースを見せていますから、実は、ルチェカリーナよりもポテンシャルが上のララクリスティーヌは、これくらいのメンバーなら十分互角以上に戦えるのではないか、なんて思ったりもしています。
またもうひとつ、前走でソングラインに完敗していることでちょっと地味な印象もあるわけですが、もしここでこの馬が、ファンタジーS組と互角かそれ以上の内容のレースを見せた場合、桜花賞本番におけるソングラインの評価にも大きく影響してくるというわけ。つまり、その点も意識しつつの注目馬、というふうに考えてもらえればと思います。
もう一頭の注目馬は、やはり⑥クープドクールでしょう。差しに回って突き抜けた前走はシンプルに強かったですし、いかにトラックバイアスや展開面の恩恵があったとは言え、自分の形に持ち込めずに勝ったことには十分な価値があったと考えています。
事前に、一応の注目馬として取り上げていたこちらから見れば、当時14番人気だったのはご愛敬。まあ、人気と実力は、完全に別物ですからね。
萌黄賞勝ちは、決してフロックなんかじゃないですし、激流になって先団の後ろで脚が溜まる形になれば、ここでも好勝負は可能かな、と。希望込みではありますけど、ここでしっかりと権利を取って、胸を張って桜花賞に向かってほしい。そして、そこで激流をつくるのに加担して、レースレベルを上げてほしい。そんな妄想も、今からしています。
そのほかでは、このレースに限って言えば、①ゴールドチャリスも非常に面白い存在だと思います。とにかくレースが上手ですし、ここも好枠を生かしてロスのない競馬に持ち込めば、普通に上位争いでしょう。
③エルカスティージョにも、一発の魅力はあります。初戦のレースぶりから、レースセンスがよく素質も非常に高そう。内々でじっくりと脚を溜め、岩田康J独特のアクションで一気に差し込んでくる画も、シンプルに想像できますね。
もう一頭、まったく人気はないですけど、⑩ヴァーチャリティにもワンチャンスありそうです。この馬、いかにもマクフィっぽい印象もあって、どうやらレースの上がりが速くなると対応できないようですが、上がり時計がかかりそうなここはその弱点が補えそう。そうなれば、オパールムーンと接戦を演じ、ククナの追撃を凌いだ新馬戦の内容から、勝負圏内まであっていいでしょう。オパールムーンより前で戦えるのは強みですし、地味ですが、松田Jとの相性も悪くないですからね。
ちなみに⑧ヨカヨカですが、この馬はいかにもスクワートルスクワートって感じで、差しに回るとちょっと味がないのですよね。能力的に足りないことはないですけど、先行争いを前に見ながらのレースになると、直線の追い比べで他馬に伸び負けするイメージでいいのかな、と。
う~ん、これで荒れなかったら微妙ですけど、もし馬券を買うなら、ここは思い切った馬券戦術で挑んだほうがいいでしょう。人気ほどの実力差がないということだけは、最後に強調しておきたいと思います。
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