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第44回 ジャパンカップ/第69回 京阪杯のみどころ


東京12R ジャパンカップ


今年は、日本馬のレベルが昨年ほどではないという中で、質の高い外国馬が3頭エントリーしてきましたので、日本馬が上位を独占する近年の傾向どおりの結果になるとは限らない。そんな予感が漂う非常に楽しみなメンバー構成となりました。

日本馬の中では、チェルヴィニアをどの位置に置くかが成否を分けるポイントになりそうで、それ以外の馬たちでは、秋天組にスターズオンアース、ドゥレッツァ、ブローザホーン、シンエンペラーを加えた中からどの馬を上位としてピックアップするのか。その判断を問われることになりそうです。


ただし、今年は特に問題となりそうなのが展開面。

逃げ馬不在でどの馬がハナに行くのかさえ読みづらく、仮に奇策を仕掛けてくる馬がいたとしても、淀みのない流れになるようなことはほぼない。そう考えていいでしょう。

そうすると、道中の折り合い次第で終いに使える脚が違ってきますので、なんでもかんでも前受けすればいいとものではありませんが、ある程度の位置を取ってその場で息を入れられる馬に有利な展開となることは、ほぼ間違いないのかな、と。

あとは、そうなった時にどの馬に展開が味方すると考えるのか、そこの判断も成否に直結してきそうな気がしています。


中心には、⑭スターズオンアースを推します。

イメージ的には、この馬がハナを切る展開まであると考えていて、行く馬がいればスッと控えて好位の外をスンナリ取れるのではないか、と。
だとすると、昨年の1,2着馬がいないここでは大威張りできるポテンシャルの持ち主であるこの馬が、相対的に浮上するのは必然であるとも言え、あとは休み明けがどうかだけなのではないでしょうか。
臨戦過程を考えると強気に推すところまでは行きませんけど、まともに走ればこの馬が勝利に最も近い位置にいる。そんなふうに考えています。


2番手は、①ゴリアット

仮の話ですが、この馬がキングジョージで負かしたレベルスロマンスがここに出走してきていれば、不動の中心馬とすることに迷いはなかったくらいですので、その比較から言うと、まともならこの馬が圧勝してもおかしくないのではないか……くらいに当研究所では考えています。
ただし、日本の馬場への適性がどうかという課題は残りますし、折り合いの難しい馬がスローペースで引っ掛かると嫌だなというイメージもあったので、評価としては一列下げてのこの位置。そんな判断となりました。


3番手は、④ジャスティンパレス

この馬は、レース条件的に秋天組の中で最上位に評価したい馬ですし、ゲートが決まればという条件は付くものの、神戸新聞杯で見せたような前受けしてスコーンと抜けるレースができる点も魅力に映ります。
また、ホープフルSのレースを振り返ってみれば、今回の鞍上と手が合うのは間違いなく、その点も明確な強調材料になりますので、つまるところ、出遅れてスローペースにドハマりする最悪の形にならない限り、悪くとも上位争いのラインには絡んでくる。そう考えています。


4番手は、⑩ドゥレッツァ

この馬は、今年に入ってからパッとしないレースが続いていますが、もともと東京コースは得意ですし、この距離でスローが見込める中では展開のアドバンテージがありそうですから、あながち軽視はできない存在なのではないか、と。
力的にも、弱いこの世代の中では頭一つ抜けた存在であるのは間違いなく、タスティエーラが2着と好走できた相手との戦いなら、この馬で足りないということはないでしょう。
積極的なビュイックJが前受けを決め込み、最後は腕っぷしの強さを前面に押し出して追い倒すだけ。そんな見立てをしています。


ドウデュースは、この条件がベストでないことだけは確かですので、あまり積極的に狙いたくはないな、と。もちろん、走破圏内の一頭ではありますけど、この人気で拾うという判断にはなりませんでした。

チェルヴィニアは、これが2,000mのレースなら通用してしまいそうですが、この距離でのガチンコ勝負になると、やはり最後のところで苦しくなるのではないか、と。確かに3歳牝馬が好成績を挙げているレースではありますけど、アーモンドアイ、リバティアイランド、デアリングタクト、ファビラスラフィン級には届かないイメージもありますし、、、

オーギュストロダンに関しては、昨年のブリダーズカップターフでのシャフリヤールとの差が一つの物差しになると考えていて、当時のレース内容はほぼ互角。その点、もしもシャフリヤールがこのレースに出走してきていたらと想像した時に、当研究所的には「おそらく掲示板の下のほうまで」と考えていたはずですので、その比較からこの馬も消しと判断しました。

その他、ブローザホーンは体調面で不安しかありませんし、シンエンペラーはこの相手にどこまで善戦できるかというくらいの位置にいると考えていますので、どちらもシンプルに消しとします。


京都12R 京阪杯


ここは、GⅢの別定戦という微妙な設定となっていて、メンバー的にはハンデ戦並に力差のない組合せとなりました。

こうなると、最後の直線で馬場のいいところにロスなく持ち出せた馬に有利な競馬となりそうですので、基本的にはポテンシャル×展開×枠順=着順とシンプルに考えることが好結果につながりそう。そんな気がしています。


ということで、中心には⑫エイシンスポッターを推します。

この馬は、終い一手のタイプで常に展開次第の面はありますが、ここは前に行きたい馬が揃ってペースが流れそうですので、終い確実に脚を使える条件が整っているとは言えるでしょう。
突き抜けるところまで行くかどうかは勝負どころの捌き次第ですが、鞍上が小細工せずに大外から追い込む形に持ち込めば、馬券圏内には届いてもいいのかな、と。


2番手は、③ビッグシーザー

この馬にとって内枠をどう捌くかが課題となりそうですが、勝負どころでうまくスペースを拾えそうなメンバー構成ではありますので、一定のロスはあっても上位争いの一角には喰い込めるのではないか。そう考えました。


3番手は、⑥アグリ

この馬は、ここ最近の成績がパッとしませんが、千二のレースでこの相手関係、さらに57kgで出走できるのであれば、ここは一変した走りを期待できるのではないでしょうか。


4番手は、⑧サブライムアンセム

この馬は、ドン詰まり覚悟で馬群に突っ込んで行っていい馬ですので、ピンかパーかを承知で最後のひと枠に拾うことにします。
斤量が55kgになって、中団の後ろあたりで脚が溜まる展開になれば、終いは必ずひと脚使えるはずですので。


次点はモズメイメイ。この相手関係なら力は足りるでしょうし、展開的にも恵まれそうなイメージはありますけど、長く脚を使えない馬が外を回してズドンとはたしてなるのかどうか。

その他では、ウインカーネリアンは展開が厳しく、ドロップオブライトはこの斤量で相手関係的にどうか、グランテストは前に行くと味がなくて、カンチェンジュンガはこの斤量でハマる確率は低いとみて、それぞれ消しとしました。力的には、足りていい馬たちではあるのですけれどね。


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