2023_ダービー卿チャレンジトロフィー／大阪杯の回顧

今週も、週末に行われた各重賞レースについて、簡単に振り返っていくことにしましょう。

土曜　中山11Ｒ　ダービー卿ＣＴ

ここは、トーラスジェミニとレッドモンレーヴが大きく出遅れる波乱のスタートとなりましたが、結果的に今年は、上位人気馬による無難な決着に落ち着きました。

勝ったインダストリアは、やはり中山では３割増しの走りができましたし、戸崎Ｊのエスコートも完璧。折り合い、通ったコースなど、一点の曇りもない騎乗は賞賛に値するものだったと思います。

よって、裏を返せば「さすがにこれ以上の結果は望めない」ということになりますけど、なにはともあれ、得意の中山で一発回答を出せたことは純粋に評価すべきでしょう。

２着ジャスティンカフェは、道中でやや行きたがる場面がありましたし、コース形態もベストとは言えない中、５８ｋｇを背負って最低限の結果は残せたんじゃないかな、と。

この感じだと、位置を取って馬群を割る競馬よりも、最後方ポツンからの大外一気を企てたほうが一発の期待は持てそうですので、賞金的に出られるのかは微妙ですが、仮に安田記念に出走してきたらそんな極端な競馬を期待したいですね。

３着ゾンニッヒは、前２走ほど楽な競馬にはならなかった中でよく健闘していると思います。例年のレースレベルなら勝っていたとも言えますので、この結果は大いに評価すべきでしょう。

４着マテンロウオリオンは、血統背景どおり成長力を欠きつつも、一方で極端に落ちてもいないという感じの走りでした。よって、今後もずっと取捨に悩まされる存在にはなりそうですけど、「相手関係次第ではまだ活躍の場が残されている」と考えるべきなのかな、と。

７着レッドモンレーヴは、スタートがすべてでしたね。最後は、加速ラップの中、後方からよく追い上げていますので、まともなら勝ち負けだったと考えていいのではないでしょうか。川田Ｊは、最近この手の大出遅れがなくなっていたのですけれど、ドバイ帰りでやや集中力を欠いていた面があるのかもしれません。あくまでも邪推ではありますが、、、

11着ルプリュフォールは、レースレベルが思った以上に高くなってしまったことで、マイルの距離が余計に重くのしかかる結果となりました。やはりこの馬は、千四でこその馬。そこを読み違ったことは、大いに反省しないといけませんね。

◎レッドモンレーヴ　→　1番人気7着
○ジャスティンカフェ　→　2番人気2着
▲インダストリア　→　3番人気1着
△ルプリュフォール　→　8番人気11着

自己評価　５０／１００点

日曜　阪神11Ｒ　大阪杯

ここは、スタートを決めたジャックドールが、淀みのない流れに持ち込んで後続の脚を削ぎ、しぶとく粘り込んで見事ＧⅠ初勝利を挙げました。

勝因は、心配されたスタートがビシッと決まったことに尽きるのではないでしょうか。最後は、鞍上のパワー不足もあってギリギリの勝利となりましたが、レース内容としては完勝。しっかりと自分の力を出し切れたことで、まずは順当に勝ち切れたという評価でいい気がしています。

２着スターズオンアースは、やっぱり強いですね。馬体が増えてさらに成長している感じでしたし、スタートがひと息だった中、唯一頭、後ろからしっかりと脚を使って差してきたのですから、まさに負けて強しの内容だったと思います。

今回は勝てませんでしたけど、この先、前途洋々と言っていい素晴らしい走りができたのかな、と。

３着ダノンザキッドは、阪神だと安定して結果を出せるようですね。距離が微妙に長かったことと、道中で外を回された分、最後は脚色が鈍ってしまいましたが、自分から勝ちに行って僅差の３着なら、十分に胸を張っていい結果を出せたのではないかと考えています。

４着マテンロウレオは、インのポケットの位置を取り切った鞍上の好騎乗がすべてでしょう。それでも馬券圏内に届かなかったのは、今のこの馬の力からするとやむを得ないことですので、ひとまず現状の１００％の走りができたと評価していいように思います。

５着マリアエレーナは、内をうまく立ち回って伸びてはきましたけど、ここまでタイトな流れを追走する形になると、どうしても最後に使える脚に影響が出てしまうということなのでしょう。よく走ってはいますが、今回は純粋に力負けと考えていいのではないでしょうか。

８着ノースブリッジは、狙った位置よりも一列後ろになってしまいましたし、結果的にその位置でも脚が溜まらなかったですね。岩田康Ｊとしては、できる限りのことをすべてやれてのこの結果ですので、ここは完全な力負けという理解でいいように思います。

◎ジャックドール　→　2番人気1着
○ノースブリッジ　→　7番人気8着
▲マリアエレーナ　→　6番人気5着
△スターズオンアース　→　1番人気2着

自己評価　８０／１００点

今週も、先週に引き続き中身の濃いみどころ解説ができたので、ひとまずは安堵しています。

昨年はとにかくＧⅠが当たらず、なんと11月のジャパンカップまで連敗を続けてしまったわけですが、今年は逆にここまで３戦３勝。流れというのは恐ろしいもので、うまく行く時というのはやっぱりあれこれと連鎖するものなんですよね。

とは言え、細かいことを言えば、土曜日はタテ目、日曜日は３着馬を拾えていないなど反省すべき点も残っていますので、謙虚な気持ちを忘れることなく、来週の桜花賞に向かえたらいいな、と。

それでは引き続き、「本気の競馬力向上研究所」をどうぞよろしくお願いいたします！