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土曜日の障害戦(2/15)


小倉4R 未勝利


ここは、近走成績が安定している馬が集まった印象で、レースの全体レベルは先週の未勝利戦と比べ格段に上がったように思われます。

ただしその一方で、「崩れないけど勝ち切れない」という馬の集まりという見方もできますので、競馬ファンの側には、その中から好走馬を見つけ出す眼力が求められているとも言えそう。

その意味では、未勝利戦でありながらそこそこやる気を掻き立てられるレースになりそうですけど、展開次第でさまざまな馬券の組合せが考えられるのは確かで、やはり難しいレースなのは間違いありません。


中心には、⑧スズカキングを推します。

この馬の前走は、逃げて2着馬に早めに交わされる苦しい展開となりましたが、前半に楽をできていたこともあってか、馬券圏内は楽々と確保。キャリアの面でも、ここが入障3戦目でまだまだ上積みが見込めそうですので、なかなか未勝利を勝ち切れないメンバーが相手なら、シンプルにこの馬が勝ち切る可能性は高いとみています。
ただし問題は、トラファルガーと干渉するのかしないのか。相手の特性を考えると、前半は無理せず番手に控えるほうが賢明と考えられますが、あとはこちらの思いとジョッキーの頭の中がうまくシンクロしてくれるかどうかに尽きるでしょう。


2番手は、③トラファルガー

この馬の前走は勝ち馬との主導権争いに敗れ、人気を裏切る格好となりましたが、単騎逃げが好走条件だったこの馬としては、離された4着でもよく踏ん張っているほうと言えるでしょう。
よってここも、スズカキングに主導権を奪われる競馬になると苦しくなりそうですけど、モントライゼに比べれば組み易い相手ですし、相手の鞍上もそこまで前半から強気に入ってくるタイプでもありませんから、2頭でうまく手を握っての行った行った決着は一つのシナリオとしてありなのかな、と。
ただし、この2頭がチキンレースをやって共倒れするパターンも想像はできますので、そこは考え方次第だと思います。


3番手は、②ザスリーサーティ

常に最後の詰めを欠くこの馬には、まったくもって勝ち切るイメージが湧いてきませんが、反面いつも自分の力だけは出し切るタイプですので、いつもどおりのレースをすれば自然と馬券圏内争いには絡んでくる公算が高いとみています。
この馬の場合、前記2頭と違ってどんな展開になっても大崩れしない点が有利に作用しそうでもありますし、、、


4番手は、①サニーオーシャン

この馬の場合、常に鞍上のエスコート次第となってしまいますので過度な期待はできませんけど、控えるレースで一応の結果を出した前走を見ると、展開が向けば運を味方に馬券圏内突入があるかもしれません。


その他、ヴラディアは、良績が暖かい時季の新潟に偏っている点がどうなのか。小倉コースが合わないのか、冬が良くないのかは未だによくわかりませんが、いずれにしても今回のレース条件がこの馬向きでないことは確かなように思います。特にパドックでイレ込んでいるようなら、割引幅を大きくしていいのではないか、と。


小倉8R 小倉ジャンプステークス


ここは、小倉サマージャンプからの名称変更扱いとなりますが、施行時期が夏から冬へと変更されることを考えると、実質的には新設重賞レースと捉えるほうがしっくりくる印象があります。

実際、小倉サマージャンプ時代と比べ近走成績が良好な馬が集まった印象ですし、重賞好走実績がある馬も複数出走してきましたので、非常に楽しみな一戦となりました。

たとえこのレースで好成績を残せなかったとしても、上位馬に決定的な差をつけられない限り、次走以降も無視はできない。それくらいのメンバーレベルにあるとみていいでしょう。


実績的には、重賞勝ち実績があるアサクサゲンキ、サペラヴィ、スマイルスルーの3頭がややリード。

ただしその直後には、サイードやブラックボイスなど特別戦勝ちのある実績馬が控えていますので、「重賞勝ちの実績があるからただちに好勝負」とはならないくらい、かなり実力が拮抗した組合せとなった感覚もあります。

あとは、小倉コースへの適性と状態面。また、頭数が揃ったことで立ち回りのうまさも一定のアドバンテージとなりそうですので、現時点におけるこの舞台での総合力をいかに正確に推し測ることができるか。ここが成否を分ける分水嶺となりそうです。


中心には、⑧スマイルスルーを推します。

飛越面に未だ不安が残るこの馬としては、飛越ミスのリスクが低い小倉コースに舞台が替わることは歓迎と言えるでしょう。
前2走が逃げる競馬だっただけに、控える形になって隣の馬と同時に障害飛越することになった時の不安はありますが、そこまで心配の幅を広げてしまうと際限がなくなってしまうので、なんとなくの引っ掛かりを心に残しながらも、最終的にはこの馬を中心視することとしました。


2番手は、②ブラックボイス

この馬の前2走は、枠順に恵まれず苦しい競馬を強いられたのもありましたし、コース的にも、大きな固定障害を飛ぶ東京があまり合っていなかった印象もありました。
その点、舞台が小倉に替わるのは大歓迎ですし、オープン勝ちの際に負かした相手がジューンベロシティとヴェイルネビュラなら、重賞のメンバーに混じっても位負けをすることはないと考えています。


3番手は、①アサクサゲンキ

この馬が小倉巧者であることは今さら言うに及ばすですし、前走のレースぶりなら年齢による衰えを過度に心配する必要もなさそうですので、相手関係的にドンと来いとまでは言えませんが、なんだかんだいいところまでは走ってくるのではないか、と。
ここ最近で大きく崩れたのは、昨年の小倉でハナに行ってしまった時と、苦手な東京コースを使った時だけですし、、、


4番手は、⑪エンデュミオン

この馬は、これまで小倉で馬券圏内を外していないように、隠れた小倉巧者であるのはほぼ間違いありません。
また昨年の冬開催では、ブラックボイスにガチンコ勝負を仕掛けて敗れはしましたけど、当時の着差は大きくありませんでしたから、少なくとも人気以上の走りはしてくれるはず。そんな期待は持っています。


その他、サイードに関しては、乗り替わりは大丈夫でも理想は左回りですからね。小倉コースがまったくダメというわけではないですけど、相手が強化する中でのコース替わりは、決してポジティブな材料にはならない気が……

アランデルは、前半から出して行くと行きたがって自滅するタイプで、どうしてもレース序盤をソロっと入らずを得ないですからね。ポテンシャル自体はここでも十分に通用しそうですし、前がガチャガチャとやり合って展開がハマればワンチャンスありそうですけど、その確率に賭けるにはちょっとコスパが悪いのかな、と。

サペラヴィは、レース途中からでも先頭に立つ競馬が理想で、その点、この強力メンバーに入ると、そんなこの馬にとっての理想形に持ち込める可能性は高くないとみています。加えて、この馬もサイード同様に良績が左回りに集中していますから、ここでこの馬が勝ち負けを演じる画を描くのはなかなか難しいな、と。

さすがにドゥラモンド、ナリノモンターニュ、パーリーブラック、ピーターサイトあたりには手が回りませんが、これらの馬たちとて箸にも棒にもかからぬ存在ではありませんので、次走に向けてという意味を含め、レースぶりは要注目だと思っています。


JRA騎手評価シート(障害編)はこちらから

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