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【中東外資職員】詐欺で半年分の家賃70万失ったよの巻【死活問題】
こんにちは。
大学臨時職員から中東航空会社職員に転職し先月末からドバイに移住したRacco(30)です。
今までの記事を読んでいただければ幸いなのですが、実家暮らし、時給制、任期残り三年の契約職員という甘ったれた生活をしていた私はええいままよ、と、いままでの下剋上を含めて思い切ってこのような決意に至りました。
ということでことはトントンと進み、1月末からドバイへやってきました。
会社が用意してくれたホテルで2週間生活していて、家を探していました。
姉が教えてくれた海外賃貸掲載サイトをみていたら、会社のバス(オフィスへ送迎してくれます)が走るバス停から最寄りの場所で、家具も全て揃っていて、電気水道込みとなかなか良い条件のもと、家賃が予算にあうものを見つけました。何これ最高じゃん。
周りの同期たちがいい家がみつからねー、困ったなーともがいているのを横目に、よっしゃ決まったわとめちゃくちゃうかれてました。
早速仲介サイトを通し、大家に連絡。
すると大家は、
・今は出身国にいるためその間ドバイで持っている家をこうして貸し出している
・安心した取引とするため入居者である私の自己紹介を簡単に送ってほしい
・安心できる取引とするため、直接自分の銀行口座への振り込みではなく、トリップアドバイザーを使って家賃を振り込むかたちとしている。そのため支払いや入居にあたっての詳細はトリップアドバイザーを通して送られるとのこと
・まとめての支払いができる場合、月毎に割引がきく
以上の条件を送ってきました。
安心安全だと思い込んだ私でした。
見学は国外にいるからできないってことだよねと思い、念のためアパートが実在することだけ確認しにいきました。(部屋には入らず外見のみ)
運良く同じ会社で私より少し前に入った人がそのアパート周辺にいたので中の施設を見ることができました。ジム、プール、テニスコート、ジャグジー、サウナ。こんなものもついてる。
夢に見たドバイ生活は予算内ですごく素敵なものになりそうだ。
会社から6ヶ月分の前払い住宅手当てが申請できることを知り、1週間ほどで口座に入金された。スムーズなタイミングでデビットカードとクレジットカードが届く。準備バッチリだ。
ホテルのチェックアウトも残りわずか。急がねば。誰か入居しても困る。
よだれをたらしつつ(比喩です)、大家にメールする。
保証金とあわせて5ヶ月分の家賃を支払いたいのだけどどうしたらいいですか、と。
すると
トリップアドバイザーに割引をきかせた内容で申し込みリンクを送るように伝えるわと。
その後すぐにトリップアドバイザーから来たメールを開きリンクをクリック。
カードで支払う画面へ。
しかし、何度行っても"Failed"の表示。
え、、なんで?
ちょうどその失敗した画面に吹き出しの絵が表示される。カスタマーヘルプの画面へ飛び、"I have a question"と"I have payment issue"と、選択できる。
無論後者をクリックすると、"Dan"という男の人のアイコンとともにHi how can I help you? May I ask your name?"と早速メッセージが。
カードで支払いたいのだけれどもうまくいかなくて、と私。
すると、安全な取引のため、パスポート情報を送ってもらう必要があるとのこと。
カメラでとるモードに移り、写真を撮り、送る。
つづいて、OPT(カードのワンタイムパスワード)がSMSで送られてくるはずなので、それを入力するよう指示が。え、ここに?(怪)と一瞬疑う。しかしトリップアドバイザー。リンクをみても、"Tripadvisor. xxx"とつづいている。
これなら本当だよねと信じたい私。
OTPを打ち込む。
すると、メールで"予約完了メール"が届いた。
領収書も、しっかりとデータが届いた。
同時に銀行からSMSが届く。
70万近くが引き落とされた、と通知。
うんうん、半年分の家賃払ったからね。
ちゃんと支払えてる証拠だ。
入居日は明日。
よっしゃーー!!!!
大家には支払いが完了したと告げてトリップアドバイザーから届いた領収書を送る。
ついでに、明日から入居なので鍵とか詳細の情報を提示してくれたら助かりますとメール。
ホテルに戻り、家のように置いていたメイク道具や服をすべてスーツケースに入れる。
あー、大変大変、とか言いながら顔はニヤけていた。だって、明日からあのアパート。
家族があそびにきてもゆっくり寛いでもらえるし、さすがドバイな感じの家だねとみんなが驚くことも想像してた。
翌日。入居当日なのに急に大家からメールこない。今まで返信はやかったのにな。
さすがに不安になりメールを開く。
すると"Booking cancelled" の題名のメールがトリップアドバイザーから届いていた。
は?と思いつつ開くと
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え、、?
なんで。どういうこと?
トリップアドバイザーのヘルプへ飛ぶ。
するとまたもや別の人物のアイコンが。
ヘルプデスクに問い合わせる。
なぜ予約したものがキャンセルされてんの?(怒)というと、(以下翻訳)
"支払いプロセスについて説明させていただきます。
ご注文を処理する際、最初のステップとして、お客様の銀行に対し、口座内の資金を「ブロック」するよう依頼します。これは**仮承認ホールド(pre-authorisation hold)**と呼ばれるもので、実際に資金が口座から引き落とされることなく、支払いに十分な残高があることを確認するための仕組みです。
何らかの理由で注文が完了しなかった場合、この仮承認のリクエストを取り消すよう銀行に通知するため、お客様の口座内の資金はそのままとなります。
この「ブロック」が解除されるまで最大10営業日かかることがあります。また、銀行側の処理によっては、取引履歴上で一時的に請求が完了したように見えることがありますが、最終的には消えるはずです。"
は?
そんなわけねーだろ!!!!
意味のわからぬことを言われ、嫌な第六感がはたらく。遅い。
もしかして、、信じたくないけどこれって、、
これって、、
詐欺?
いやいやいやそんな。
だってトリップアドバイザーじゃん。
え?だってしかも、賃貸サイトに載ってたんだよ?
あ、でもほら、受け取ったメールからまたアクセスすれば、と、今までトリップアドバイザーの予約リンクに飛べていたボタンを押す。
何度やってもGoogleの検索画面へ飛ぶ。
は?なんで?え?え?え?
過去のメールをさかのぼり、すべてリンクをクリックする。Googleへとぶ。
今何も検索したくねえよと泣きそうになる。
この辺で現実を受け止めはじめる。遅いよね。
血相をかえながらふるえる手で
"トリップアドバイザー 詐欺"と検索したところ、トリップアドバイザーを偽って金銭を騙し取る事件が発生しているとの記載。
ただ、本当のサイトはtripadvisor. から始まるとの記載もある。
走馬灯のように自分が安心した材料をたどる。
トリップアドバイザーからの画面には
大家の写真、プロフィール、それに今までに滞在していた人のレビューも載っていた。
そのサイトも本当にリアルで、URLを逐一確認したときも、tripadvisor. から始まるものだった。確認したのに。確認したのに。
悔しさとか、情けなさとか、絶望感で涙がでそうになるが涙もでぬ。
ドバイに着いて2週間で半年分の家賃費用を失うなんてありえない。70万がとんだ。
え、どうやって暮らしたらいいんだ?
日本に帰るか?
住宅手当てなしの、純給料から家賃を引いて生活したらかなりしんどい。
今絶望感を感じているあなたへ。
一文なしの日本人がドバイにいます。
これからどうするのかわかりません。
わかりませんけど、でも、一つ言えることは、どうにかなるよ、ということ。
こんな状況ですけど割と落ち着いてます。
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バカなのあんたと思われる方。
正真正銘の、ばかですよね。
あんなに同僚と上司が、
"詐欺に遭わないようにね"
"詐欺横行してるから気をつけて"って忠告してくれたのにもかかわらず、まんまと70万が一瞬で消えましたもの。笑
もうでも、怒っても嘆いてもお金は返ってこない。
あのお金は無かったものだとして、やはりお給料から家賃を支払って住めるところに住むことを考えてます。
半年乗り越えたら、月々の住宅手当をもらえるようになるので、いまはその日を迎えるまで、爪に火をともすような生活をすることを前向きに考えてます。
そして、今は淡々と目の前の仕事をやっていくしかありません。
逆にショッピングなんかの誘惑には手を出せないし、海外旅行も行けない(ハブ空港おるのに)ので、この間にめちゃくちゃ勉強してやろうと思います。
英語力だって他の同期の誰よりも遅れているし、覚えも悪い。
けどこの1週間ちょいで私は141個の空港コードと国コード、都市コードをほぼ覚えた。
なんの自慢にもなりませんけど、それだけ不屈の精神はあることが確かです。
かなりイタイ人の話になりましたけど、
こんな状況の人間も、こんなことすべきじゃないのに、チーズケーキくって、ガリ勉して生きてます(まじでやばいご機嫌太郎)
とりあえずみなさん、本当にこんな目に遭わないために、どうか上手い話には乗らないでください。(みんなそんなバカじゃないか)
いきなり調子のりまくったところからドン底に落ちた私の生活。またレポします!
さ、好きなものくって寝よう。