元想細片/150615

●魔女の爪(花)

 スイセンの一種と思われる花。1つの球根からは、太い茎と一体化した葉が5本前後生え、それぞれの先端に真っ赤な花が開く。この様子を地面から生えている緑色の五本の指と真っ赤な爪に見立てられ、魔女の爪と名づけられたとされる。
 花は非常に甘い匂いを漂わせているのだが、人が食すると腹を下す。時々やんちゃな盛りの子供がいたずらにこの花の蜜を舐め、急な腹痛に悩まされることもあるという。幸いなことに1日も寝込めば体調は回復するという。
 また、この魔女の爪の球根は幾つかの薬品の原料にもなるというが、生食するとやはり胃腸を壊すというため取り扱いには注意が必要である。

※この「 #元想細片 」は、架空の品物を扱った百科事典風の読み物です。
 詳しい説明はこちらのページをご覧ください。

次回の更新は「み」で始まる鳥です。

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