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帯広空港でJALボーイング737を満喫 日帰りチャーターフライトに参加しました <巡航編その3>

前のお話はこちら…  click please !💕
ようこそお越しくださいました。
巡航編も3回目です。さぁ、いきましょう!

トラフィックインフォメーション!?

 ―左10時方向25000フィートから
  上昇しているトラフィック
  インフォメーションを受領しました。
  左側のお客様飛行機目視できましたら、
  トラフィックインサイトまで応答願います。

ん?🤔 なんですか?なんですか?
どうやら、近くを他機が飛んでいるようです。
窓が見えないのにキョロキョロしてしまいます。
ネガティブインサイト~😅

 ―トラフィックは9時から8時方向に抜け、
  コックピットからは生憎視認することは
  できませんでした。
  トラフィックがクリアになりましたので、
  21000フィートへの降下を許可されました。
  21000フィートへリクエストを出して
  おりましたが、このトラフィックの影響で
  安全なセパレーション・間隔を保つために
  一旦27000フィートへの降下指示と
  なっていました。
  このように、飛びたい飛行高度を
  リクエストした場合も、
  安全を保つためにFCコントローラ
  航空管制官は我々のフライトに対し
  指示を出してくださっています。

コックピットから見えないのなら、
他の人も見えなかったのかも。。
「見えた!」というざわめきも
聞こえませんでした。
残念です。。。天気悪いですからね~💦
様々な情報をやり取りし、みんなで見守りながら
安全な飛行が行われているんですね。

札幌コントロールへ移管

 ―現在ATCは東京コントロールから
  札幌コントロールへの移管を
  指示されました。
  左手前方鳥海山がご覧になれます。
  右側のお客様、秋田空港、
  田沢湖が雲の隙間から
  ご覧になれるかと思います。

隣の人の向こう側の窓をチラ見すると
鳥海山と思われる山が見えてきました。
普段の高度より低いので、山も近く見えます。
秋田空港が見えるということは、
ウェイポイントYTE(山形)まで来た
ということですね!

PM担当機長からのご挨拶

ここでPM(パイロットモニタリング)担当
機長からのご挨拶。

―ご搭乗の皆様こんにちは。
 本日はチャーター便にご搭乗頂き
 誠にご搭乗ありがとうございます。
 よろしくお願いします。
 まもなくしますと、右側下田沢湖が
 ご覧いただけると思います。
 左のお客様は男鹿半島がご覧いただけます。
 航空大学を卒業し、2001年に入社しました。
 そのため、帯広空港での航大説明の時に
 お話させて頂きます。
 その際はよろしくお願い致します。
 通常我々、コックピット内におり、
 皆様のお顔を拝見することが出来ませんが
 本日は帯広空港で皆様の表情を
 直接拝見しながら、お話できることを
 楽しみにしております。

有名な航大、間近で見学できるようです。
そして、どんな話が聞けるのかも楽しみですね。

運航時のスピード管理

秋田上空にさしかかり、このあたりは
地形の関係で機体のコントロールが
難しいことが多いようです。

 ―17000フィートは雲が近くなるのと、
  少し高くから見たほうがよく見えると考え、
  巡航高度を19000フィートに変更しました。
  コックピットから見ると経路上、
  そこまで雲は多くなさそうです。
  青森上空まではところどころ積雲系の雲、
  ぽこぽこした雲が続く様子です。
  通常の定期運航では、39000、
  37000フィートで巡航することが多いです。
  そういった高度では
  風も強くなってまいります。
  風向、風速の急な変化で
  飛行機の挙動が止まったりすることも
  あります。
  また飛行機には運用限界スピードも
  定められており、
  そのスピードをオーバーしないように、
  パイロットは巡航中に速度計のモニター
  などをおこなっております。
  オーバースピードを起こさないように、
  安全な巡航速度の決定、
  また風の急激な変化には
  スピードブレーキ等で対応しております。

飛行機って、速いスピードで飛んでいると
思ったのですが、進まなくなってしまう
ようなこともあるんですね。
地元の栃木では真冬の空っ風が強烈で、
陸橋の坂道でさえ、自転車が止まってしまい
前に進めなくなることも時々ありました。
そんな辛かった記憶がフィードバック。
(飛行機も辛いよね)

 ―現在秋田上空を飛行しておりますが、
  東北上空は山岳波の影響で揺れることも
  多くあります。
  強い西風が山越えとなり、
  その風が上空まで届き、
  オーバースピードとなることも
  よくあります。
  そのような路線の特性なども考慮し、
  安全なスピードで運航すること、
  事前にコックピットクルー間で
  共通の認識を持つことがそのような事を防ぐ
  大切なカウンターメジャーとなっています。

様々な注意を払って頂いているから
私達は快適な空の旅ができているんですね。
ちょっとこれからはパイロット目線で
地形や雲の様子も見てみたくなりました。

雲について

景色もだんだん見えるようになってきて、
ここで機長より雲について
詳しく教えて頂けました。

 ―モクモクとした雲は、空気中の水蒸気が
 (西から北に吹く風により)
  西の斜面を駆け上がることにより
  出来た雲です。羽田空港上昇後
  高度31000フィートあたりにありました、
  薄い霧がかったような雲は
  氷の塊の中を飛んでいる状態の雲です。
  上方に箒で掃いたような薄い筋状の雲は、
  氷の粒をもとにした雲です。
  右側は八甲田山系の山々をかけあがった
  水蒸気が作った雲で山の風上側には
  多く雲が出来ます。
  上空から空を見てどこまで降りられるか、
  どの雲が揺れそうかなど形から判断し、
  みなさまに快適な飛行空間を提供すべく、
  運航中も常に見張っております。
  飛行中や地上でこのような雲を
  ご覧になったら、
  パイロットの想いも思い出して
  いただけたらと思います。

これからは、地上から眺める雲も
飛行機から眺める雲も、どんな性質の雲なのか
気になってしまいそうです。
みなさんもきっと気になってきましたよね!
一緒に空を愛していきましょう~。

そろそろ北海道も近くなってきました。
よろしければ引き続きお付き合いくださいね。

<函館編>につづく click please !💕


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