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医療現場の思考実験No. 14 ~意識レベル~

「思考実験」とは?

頭の中で推論を重ね、自分なりの答えを導く事です。答えが出なくても、そこまでの過程がとても重要だと思っています。
頭の中がLaboとなり、たくさんの実験を重ねる。
誰でもどこでもいつでもできる、頭ひとつあればできる実験なんです。
詳しくはWikipediaをどうぞ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%9D%E8%80%83%E5%AE%9F%E9%A8%93

医療現場に限らず、予期せぬ事態にぶち当たることがあります。
いきなりその問題を解決することは難しいかもしれません。
ただ、日々色々なことを想像し、自身の考えをまとめておくと、
急な選択を迫られた時に、自信を持って選ぶことが少しでもできれば
自分なりの正しい道を進むことができるのではないでしょうか。

というわけで、色々なお題を通して、思考実験を行うことで
自身を知り、様々な場面に対応できる力を鍛えておきましょう。

そしてもう一つ思考実験を行うことで重要なことがあります。
それは、同じお題でも様々な考え方がある事を知ることです。
様々な意見を知ることで
自分の”当たり前”が当たり前でなく、固定概念を崩すことが、
他者の理解へと繋がり、自身の考えの幅を広げるきっかけになればと思います。

私が”思考実験”が大切だと思った話は以下の記事にも書いていますので、
↓もご参照ください。

https://note.com/rabi4rtoa/n/ndbe1bbf14a05

では、前置きはさておき本日のお題に行きたいと思います。

意識レベル

私は病院で働く理学療法士。ここでは寝たきりの方のリハビリも多く、手足が拘縮にならないようにストレッチなど実施することが多い。寝たきりで、話しかけても返事はなく、目は開いていても焦点があっていない方に実施している。それでも、目を見てあいさつをし、今日の天気や痛みはないかを聞きながら実施している。もしかしたら聞こえているかもしれないし、何かを感じているかもしれない。決して回復しなくとも、人として向き合うのが私のポリシーだ。
いつものように寝たきりで反応のない方のリハビリを実施していると、すごく弱いがある声が聞こえてきた。
「ありがとう」
??
「いつもリハビリしてくれてありがとう」
私は耳を疑った。ただ、頭に直接流れてくる声は、目の前の意識のない患者さんからだ。いや、意識はあったのだ。
そこからだ、他の方の声も聞こえるようになった。
「痛くはないよ」「外はどんな天気なんだろう?」「足が痛いんだ」などなど
それに応えるように、私はリハビリを実施し、そして今まで以上に話しかけた。長く会話はできないが、それでも聞こえて、感じていることを確信して話しかけて実施した。今までのことは間違っていないんだと思いながら。
ただ、全ての方がそういうわけではなかった。患者さんの中には、何も反応がない方がいる。どれだけ耳を澄ませても呼吸の音しか聞こえない。この方は本当に意識レベルが低下し、”何も感じず何も発しない”のかもしれない。
確信で切るものでは無いが、それでも何も感じていないかもしれない。という思いが頭から離れない。この寝たきりの方の声が聞こえる方にも声が聞こえない方にも同じように接してきた。
しかし、意識が本当にない場合、話しかけながら行うことに意味があるのだろうか??

私自身も寝たきりの方に関わることが多く、意識して声かけを行い、聞こえているかもしれないし、感じているかもしれない、と思いながら実施しています。
ただ、相手がわかっているかどうかは確かめようもないので、確証の無いものを信じながらやっています。それが意味あると思って。仮に本当に何も感じていない聞こえないとわかった場合、話しかけることの意味は考え直さなくては出来ないなとも思います。

今回は以上です。是非コメント欄でみなさまの考えを書いていただけると幸いです。


ただ、他の人のコメントを否定することはしないで、自分の考えを述べていただき、色々な考え方があるんだなと言うことを知っていただければと思います。

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RABI(思考の試行こそ至高の嗜好)理学療法士してます。
読んでくれてありがとうございます。今の所好きなことしか書いてません。テーマをコメントに書いてくれたら、それについて書きます。その他のコメントも頂けたら嬉しいです。SNSで紹介してくれるとさらに嬉しいです!結局書いたら誰かに読まれたいってもんですからね私。