夏のない四季なんて


こんなことやから、きっと夏休みも自由には動けなくて、蜜やから海も開かないんじゃないか。なんてことを思うと今から憂鬱で仕方がない。


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個人的な見解として、誰しもが17歳で一度人生のピークを迎える。このピークというのは、単に華やかさとか、リア充さとかじゃなく、感性の面でのピークの意味合いが強い。殊に17歳の夏が山の頂上である。Baseball Bearの「17歳」である。

自分の17歳の頃を振り返ると、夏休みをフルに遊んでいたし、それなりにいろんなところに行っていた。本もたくさん読んだし、部活も頑張っていた。(ここで勉強をしていなかったため高3で受験に間に合わない)そして何より、感性が今とは段違いに鋭かったように思う。部活帰りに電車から夕日を眺めるだけで泣きそうになった。文化祭準備に仲間と降りる坂道はもう二度と味わえない空間だ。

加えて、17歳の頃は、自分が天才なのではと錯覚するほどに沢山の歌を作詞作曲した。こっぱずかしい話ではあるが、その曲を今聴いても普通にいい歌だと思える。そして何よりまだあまり捻くれていなかった。

17歳から、人生の折れ線グラフは一旦下降すると思う。これは人によって諸説あるだろうが、大学時代が17歳の感覚を超えることはまあないだろう。念のため、もちろん20歳付近も貴重な経験を積むことは可能であるし、楽しいことは間違いないことは言っておく。

ただ、音楽とか本とか、映画とかそういうものの趣向は17歳あたりで確立するように思う。21歳の今いかにたくさんの曲を聴いても、17歳の頃ほど蓄積されない。自分の例で言えば、17歳で少女漫画、僕らがいたに出会って大きく影響を受けた。



四季のある国に生まれて本当に良かったと思うし、天気が目まぐるしく変わる国に生まれてよかったと思う。夏の夜風にあたりながら、フォークソングであったり、ビリージョエルなどのピアノ主体の曲をさらりと流して歩いていると、もうどうでもよくなる。

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人生の折れ線グラフがまだどこかでピークを迎えることができたら良いと思う。そして願わなくば、その季節が夏でありますように。

#夏 #コラム #日常

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