EAの無料配布ってどうなの?
FXの自動売買(EA)について紹介しているwingです。今回のお題は「EAの無料配布には気をつけよう」です。
EAを無料で配布しているサイトや記事は沢山あります。もちろん、EAには良いものも悪いものもあります。そもそも、EA自体は良いも悪いもありません。
制作者の意図がEAには組み込まれています。EAはすなわち制作者がどう考えているかを素直に反映しています。
無料で配布されるEAには役割があります。それは、紹介する代わりに手数料を得るという目的です。これを否定する必要はありません。
ボランティアで配布する必要は無いわけですから。しかし、肝心なのはそのあとです。紹介ビジネスで考えれば良いわけですが、お客さんが儲かって繁栄すれば自分にもかえってくる。と考えるのか、できる限り自らが稼ぎたいのかでは、結果が雲泥の差になります。
EAを開発してショット売り(単発販売)するのであれば、販売時点で優位性の高いものを売り出します。ある程度の期間で調子がよければEAも売れるでしょう。
しかし、無料配布のEAでは状況が異なります。そもそもEAの開発費をお客さんにEAを回してもらうことで回収しようと試みます。
それであれば、お客さんを破綻させたらNGです。だからといって、取引回数が少なすぎても儲けになりません。そして、お客さんに使ってももらえなくなります。
つまり、程々に動作してくれて、かつリスクが少ないEAであれば支持される。という訳です。
これって、無料配布のEAに実現可能なのでしょうか?
3つのタイプでみてみましょう。
①ショット売り型の配布EA
これは、口座縛りで渡されるexファイルと呼ばれるものです。このEAは購入するのと同様なのですが、購入費用はゼロです。その代わりお客さん(受け取った側)は、IB報酬を提供するために指定のブローカーや口座を開設します。
この仕組みでずっと稼ぐのは難しいと思われます。配布者側の視点では、渡してしまった後のEAは変更ができないからです。
そのため、配布(紹介)者も、ある程度稼いでくれればOKと考えて配布していると想定されます。
そして、そのEAが相場と合わなくなったあとは使用者の損失で終わります。
②コピートレード型の配布EA
FXブローカーがストラテジーを提供するタイプのEAです。よくコピートレードと呼ばれている類いのものがこれに該当します。
この場合、コピー元が優秀であれば、提供者も使用者も稼げます。しかし、この手のものは取引が多いほど紹介元にIB報酬が入るので、無理な取引になりやすい傾向があると思われます。
その結果、ハイリスクハイリターンの取引が続くことになります。したがって、調子がよいうちは成績も抜群なのが特徴です。そして、破綻したときは、そのストラテジーを利用していた全員が全額を失う最悪な結果となります。
③監視型のEA
これは、通常はEAを配布ないしコピートレードの仕様で運用しておき、有事のときに人間の手で管理するものです。
この場合は、EAでは判断できないファンダメンタルズの影響を人間がカバーできるのが特徴です。
いざというときに、人間の目があることは安心感があります。
但し、このような仕組みであっても、数年に1度来るといわれるショック相場になったときには、人間の手では間に合いません。こういうときは諦めも肝心です。しかしながら、3つのタイプの中では一番よい可能性があります。
まとめ
今回のテーマである「無料配布のEAには気をつけよう」という部分でいうなら、厳密な損切り設定のあるEAか監視型のEAであれば、ある程度の損失でリスクを回避できる可能性が残ります。
そして、大事なことはやっぱりEAの仕様を使用者がある程度理解することです。投資は自己責任ですから、最終判断は自ら行えるようにしたいものです。
少しでも参考になれば幸いです。