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井の中の蛙(3)

井戸の中、蛙は必死に努力をしました。誰とも会わずに一人で自分磨きをしていました。

そんな中でも、オス蛙が欠かさずに行っていたことがあります。
毎日、何度も何度も井戸の出口まで飛び跳ねて、美しい蛙を見に行ったのです。
あの美しい蛙の顔を忘れないように…
あの顔を見ればどんなに辛くても努力を続けられたのです。

ある日突然、一枚の手紙が井戸の底に落ちて来ました。
オス蛙がそれを拾い、ひっくり返すと…
手紙の裏には「オス蛙さんへ」と書かれていました。オス蛙は手紙を読んでみることにしました。

「オス蛙さん、こんにちは🎵毎日私のことを見に来てくれてますね✨私は前から気付いてましたよ」

オス蛙が毎日見てたのは、あの美しい蛙しかいません。オス蛙は嬉しくて嬉しくて思わず飛び跳ねました♥️

そこでオス蛙は返事の手紙を書きました。そしてそれを井戸の出口に置いておきました。
次の日、手紙は無くなっていました。
そして再び手紙が落ちて来ました。

こうして2匹の蛙は連絡を取り始めました。オス蛙はすっかり美しい蛙の虜になってしまいました。

...


数週間もの間、2匹のやりとりは続きました。

しかし、ある日突然、美しい蛙からの手紙が途絶えてしまいました。

「忙しいのかもしれないな。でも、もしかしたら飽きられてしまったのかな?もうお手紙はこないのかな...」

一人で悩んでいると、色々なことを考えてしまいます。
オス蛙はひどく落ち込みました。

次の日、オス蛙はがっかりしたまま、井戸の底に行きました。

なんとそこには手紙が✨
オス蛙は急いで手紙を確認しました。

そこにはいつも通りの内容が書かれていました。
しかし、昨日手紙を送れなかった理由は書いておらず、オス蛙にはモヤモヤする気持ちが残ったままでした。

オス蛙は手紙が来なかった理由を聞きたくて仕方がありませんでした。しかし、楽しいお手紙交換の時にそんなことは聞かないほうがいいかなと思い、聞くのを諦めました。

オス蛙はいつものように返事を書き、いつものように井戸の出口に置いておきました。

そして次の日…

オス蛙は手紙を待っていました…


次回、第4話「蛙の行く末」

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