【100-card Historic Brawl】《オズワルド・フィドルベンダー》解説
概要
MTGアリーナ専用フォーマット、100枚構築ヒストリック・ブロールの《オズワルド・フィドルベンダー》デッキについて解説する。
4~5ターンで決着する環境最速のコンボ、アーティファクトサーチにより統率者を除去し続けるコントロール戦略、マナ加速から重量級フィニッシャーを叩きつけるランプ戦略を内包している。対戦相手に合わせて戦略をスイッチすることが可能となっている。
デッキリスト
統率者
1 オズワルド・フィドルベンダー (AFR) 28
デッキ
28 平地 (AFR) 263
1 幽霊街 (ISD) 240
1 爆発域 (WAR) 244
1 廃墟の地 (XLN) 254
1 埋没した廃墟 (JMP) 491
1 発明博覧会 (KLR) 284
1 宝物庫 (AFR) 261
1 アーデンベイル城 (ELD) 238
1 神々の思し召し (STA) 7
1 デジェルの決意 (AKR) 15
1 セジーリの防護 (ZNR) 37
1 命の恵みのアルセイド (THB) 1
1 星界の翼 (KHM) 39
1 モックス・アンバー (DAR) 224
1 トーモッドの墓所 (M21) 241
1 テラリオン (JMP) 488
1 発明者のゴーグル (KLR) 246
1 彩色の宝球 (JMP) 462
1 墓掘りの檻 (M20) 227
1 多用途の鍵 (M20) 230
1 航海士のコンパス (DAR) 225
1 更生の泉 (M19) 235
1 大祖始の遺産 (ALA) 218
1 魂標ランタン (THB) 237
1 ひっかき爪 (RNA) 238
1 皮の鎧 (AFR) 248
1 ポータブル・ホール (AFR) 33
1 跳ね橋 (ELD) 217
1 胆液の水源 (MBS) 110
1 予言のプリズム (KLR) 264
1 眠らせる矢 (IKO) 240
1 予備物資 (ZNR) 254
1 黄金の卵 (ELD) 220
1 ギルド球 (WAR) 239
1 治癒のポーション (AFR) 34
1 ガラスの棺 (ELD) 15
1 秘儀の印鑑 (ELD) 331
1 守護像 (JMP) 467
1 精神石 (WTH) 153
1 冷鉄の心臓 (CSP) 136
1 彩色の灯籠 (GRN) 233
1 合格通知 (STX) 256
1 マナリス (M19) 239
1 ドラゴンの財宝 (M19) 232
1 万神殿の祭壇 (THB) 231
1 糸車 (ELD) 234
1 耕作者の荷馬車 (KLR) 230
1 スカイクレイブの秘宝 (ZNR) 252
1 紋章旗 (ELD) 222
1 マナ晶洞石 (WAR) 241
1 パラジウムのマイア (M21) 234
1 複製する指輪 (KHM) 244
1 屑鉄さらい (KLR) 267
1 彫り込み鋼 (KLR) 302
1 闊歩するものの装具 (RIX) 183
1 異形化するワンド (M19) 247
1 作業場の助手 (KLR) 278
1 霊気貯蔵器 (KLR) 217
1 祖先の像 (JMP) 458
1 火想者の器 (WAR) 237
1 面晶体の記録庫 (JMP) 468
1 神秘の炉 (M20) 233
1 真面目な身代わり (M21) 239
1 ウルザの後継、カーン (DAR) 1
1 黄昏 /// 払暁 (AKR) 16
1 パラドックス装置 (KLR) 259
1 人知を超えるもの、ウギン (WAR) 2
1 彩色の宇宙儀 (M21) 228
1 大修道士、エリシュ・ノーン (NPH) 9
1 領事の旗艦、スカイソブリン (KLR) 272
1 圧倒的輝き (AKR) 30
1 精霊龍、ウギン (M21) 1
100枚構築ヒストリック・ブロールについて
1vs1の100枚統率者戦、ただしカードプールはヒストリック準拠の独自禁止カードあり。
初期ライフは25でフリーマリガン1回。プレインズウォーカーを統率者に指定可能。
低マナ域の生物の質が担保できず、初期ライフ25のルールもあってアグロにはなかなか厳しい環境となっている。それでも一定の人気があり、低マナ域のうち良質な部分を引き当てるとライフを消し飛ばしてくるので侮れない。
人気があるのは重量級統率者をフィニッシュに据えたランプ戦略、リソースに長けた統率者をフィニッシュに据えた除去連打戦略、少し下がって統率者を軸にしたコンボ。カジュアルフォーマットらしく多様な戦略が許容されていて、割となんでも居る印象だ。
《パラドックス装置》
メインを張る無限コンボの立役者。EDH禁止の強力なアーティファクトだが、ヒストリック・ブロールではまだ存在を許可されている。
《オズワルド》のサーチ能力により《パラドックス装置》にアクセスし、完走までに必要なパーツを簡単に揃えることが可能となる。
ゴールとなる無限ループについて。《パラドックス装置》《霊気貯蔵器》と合計4マナ以上出るようにマナアーティファクトを並べて《祖先の像》を唱える。《祖先の像》で自身を戻す無限ループで《霊気貯蔵器》を無限に誘発させ、《霊気貯蔵器》の起動で勝利する。
最速パターンを例示する。
平地平地から2ターン目にオズワルドを唱える。
次のターン、3マナの《マナリス》相当のアーティファクトを唱える
マナを出して《オズワルド》を起動し、《面晶体の記録庫》をサーチ。起動で2マナ出して1~2マナのアーティファクトを展開しても良い。
次のターン、《面晶体の記録庫》から2マナ出しておいて、《オズワルド》で《パラドックス装置》をサーチ。あとはガチャガチャする。
適当なアーティファクトをマナファクトに変換
マナファクトを経由して上のマナ域を目指す
《屑鉄さらい》をサーチ。ここからリソースが増え続ける。
マナファクトをリレーして上のマナ域に移行して
貴重な2マナ生成AFである《火想者の器》をサーチ
《作業場の助手》をサーチして無限循環システムを形成
《作業場の助手》の死亡誘発と《屑鉄さらい》で2枚回収して
マナを伸ばして
さらにマナを伸ばして
4マナAFを生贄にして《屑鉄さらい》で《作業場の助手》を回収
マナも安泰なので《オズワルド》無限起動で自由に盤面を作れる
邪魔だった《墓掘りの檻》をどけて
念願の《祖先の像》をサーチ。
ループ完成。50点砲で〆。
マナが不足しないように《屑鉄さらい》まで繋げば大体勝ちとなる。マナファクト+《屑鉄さらい》態勢を作る前にアンタップ権が尽きると失敗だが、完走できるか否かを走り出す前に判断するには練習が必要だろう。
マナが潤沢なとき、《祖先の像》から入る方が話が簡単なケースもある。
これも例示しよう。
3ターン目《マナリス》の類から《面晶体の記録庫》→マナファクトまで繋がったケース。
次のターン適当に4マナAFを展開して《パラドックス装置》に変換
1マナAFを展開、マナファクトに変換
3マナのアーティファクトを展開してアンタップ
ここまでマナが潤沢ならばいきなり《祖先の像》をサーチしてしまう方が話が早い。
《祖先の像》のEtBで自身が戻り
再度唱えて《パラドックス装置》を誘発させ、戻る
2マナAFを生贄に《彫り込み鋼》サーチ、《面晶体の記録庫》をコピー
これでマナファクトから4W出るので《祖先の像》で無限マナ無限アンタップ。アリーナで遊ぶときはQQでマナを捻って時短しよう。
《オズワルド》無限起動で適当な低マナAFを《霊気貯蔵器》に変換すれば終了。必要なら《屑鉄さらい》《作業場の助手》を探して墓地からパーツを回収する。
コントロールプラン
コンボが遠いとき、相手を減速させる選択肢の有無は勝敗に直結する。引き出しが多くて困ることはない。《オズワルド》経由でアクセスできるため、少ないスロットで相手統率者に干渉する選択肢を作れる。
《ガラスの棺》はアクセスしやすい2マナということもあり、軽い統率者に挨拶代わりにぶつけることも少なくない。統率領域に移動したら《ガラスの棺》を砕いても帰ってこないので、次のターン以降無駄なく3マナAFに変換することができる。
《異形化するワンド》はソーサリータイミングながら3回も対象のクリーチャーを破壊して2/4バニラの雄牛に変換することができる。これのおかげで4マナ以降の中量級生物ジェネラルには概ね有利に立ち回ることができる。
《領事の旗艦、スカイソブリン》はタフネス3以下のジェネラルの人権を奪う極悪兵器。ミラーマッチのコンボ以外の決まり手の一つ。《パラドックス装置》と同じマナ域であるにも拘わらずサーチ機会がそれなりに存在する。
ランププラン
3ターン目《マナリス》から《面晶体の記録庫》+2マナ展開の動きは非常に強力で、コンボにならずとも次のターン7マナのアクションが狙える。
4ターン目の土地を置いて
2マナAFをコストに《彫り込み鋼》をサーチ、《面晶体の記録庫》をコピー
4ターン目7マナのアクションが成立する
《精神石》などマナファクトを展開できていた場合、4ターン目に8マナまで伸びる。相手のデッキタイプによってはゲームを決めることもあるだろう。
これらの重量級打線、《オズワルド》を経由しての最速叩き付けに失敗しても普通にマナファクトを展開していけば5~6ターン目には問題なく唱えることが可能な二段構えとなっている。《オズワルド》で除去やカウンターを枯らしてビッグアクションで制圧する流れになりやすく、除去多めのアグロ~ミッドレンジへのメインの勝ちパターンとなっている。
結び
ヒストリック・ブロールの《オズワルド・フィドルベンダー》を紹介した。安定した高速の攻め手を持ちつつも意外と器用で、ロングゲームもそれなりにやれると白単らしからぬ柔軟性を持っている。
カジュアルフォーマットなのでリストもまったく固定化されておらず、好みでカスタムする余地がありそうだ。重いところを外して4ターンキルの精度を限界まで上げる、除去を大量に投下して盤面制圧の鬼になる、重量級打線を大量に積んでパワープレイに特化するなど。
久しぶりに《パラドックス装置》でガチャガチャしたくなったなら、是非とも試してみてほしい。
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