【デュエマ】環境外デッキ備忘録(3) トリーヴァドンジャングル
家のストレージボックスを漁っていて、なにかおもろいデッキ組めないかなぁとぼんやり考えていた5月末。
一昔前に名を馳せた、あるカードが目に留まりました。
《ドンジャングルS7》です。
登場時にマナから7000以下をなんでも出せるほか、14000という並大抵のクリーチャーでは超えられない壁を8コストで作ってくれます。
チェンジザドンジャングルも現代のカードパワーには追いつけないよなぁ…。
本当か??????
デッキリスト
デッキリストは2024/06/06時点でこんな感じ。
従来のマナブースト+ドンジャングルのパッケージはそのままに、8コスト帯へと至るまでの足掛かりを現代カードパワーによって底上げしたデッキです。
基本的な動きとしては、最低限のメタで時間を稼ぎながらマナブーストしていき、《哀樹神官 グリッファ》や《ドンジャングルS7》を射出してマナからのコンボを狙うデッキです。
このデッキを選ぶ理由は主に3つ。
黒緑アビスの《謀遠 テレスコ=テレス》によるハンデスや、多種多様なデッキに搭載されているマッハファイター軍に対して、マナにコンボパーツを埋めて展開できるという回答がある
パワー14000は環境二大巨頭のマジックとアビスのパワーラインを大きく上回っており、相手に除去を強要することで長時間蓋をすることができる
最速4ターン目に《ドンジャングルS7》から《光神龍スペル・デル・フィン》を展開してロックをかけられる
これらの他にも様々な点を加味し、意外と刺さるのではと感じます。
また、このデッキの理想的な動きも記しておきます。
2ターン目、《フェアリー・Re:ライフ》や《地龍神の魔陣》でマナブースト。相手が次のターンに展開を狙ってきそうな場合は《ヴェネラック-F5》で1ターンもらう。
3ターン目、基本的に同様の動き。ここまででマナに《ドンジャングルS7》や《光神龍スペル・デル・フィン》などを用意できるとスムーズにコンボができる。
4ターン目、《ソーナンデス》を引っ張ってくることができれば、《ドンジャングルS7》にJチェンジすることでマナから好きなカードを出してロックする。なければ《哀樹神官 グリッファ》で時間稼ぎもしくは《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》や《ドンドン水撒くナウ》で追加のリソースを確保する。
あとは追加で展開しつつ、殴ってフィニッシュ。《ドンジャングルS7》の誘導効果で半端なカウンターは通らない。
今回のデッキは実際に回してみているので、採用カード解説とともにプレイングについてもメモっておきます。
採用カード解説
ヴェネラック-F5
《奇石 ミクセル / ジャミング・チャフ》に代わり使われるようになった現代の光メタクリーチャー。相手のターン限定とはいえ、コスト踏み倒しに幅広く刺さるメタを持っている。しかも、送り先が相手のシールドであるため、相手が能動的に触りにくい。
2つ目の効果もかなり凶悪。現環境では攻撃を起点としているデッキが多く存在するため、タップ効果は十分な時間を稼いでくれる。
このデッキは光マナが若干少ないが、《光神龍スペル・デル・フィン》を確実にマナ置きするので見た目よりは2ターン目に出すことが容易である。
フェアリー・Re:ライフ
受けにもなる初動マナブースト。マナから展開していくデッキとして、展開先の《メヂカラ・コバルト・カイザー / アイド・ワイズ・シャッター》や《光神龍スペル・デル・フィン》をマナに落とせるのはもちろん、中継ぎ役としての《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》を持ってくる動きも強力。
マナが余っていたらとりあえずバンバン使ってしまって問題なし。
地龍神の魔陣
《フェアリー・Re:ライフ》よりもマナに置けるカードに柔軟性がある初動。マナゾーンのカードが実質的な手札となるので、基本的にはマナブーストしか使わない。
例外的に、手札からプレイしたい《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》や《怒流牙 サイゾウミスト》、《哀樹神官 グリッファ》などを抱えておくために手札モードを選ぶ時もある。
この際は、常にハンデスのリスクを考えながらキープする必要がある。
ドンドン水撒くナウ
マナから展開できるこのデッキ的にはトリガー付きの2ドローバウンス呪文と同義のため、フル採用。
名目コストが高めのクリーチャーも採用してあるため、大抵のクリーチャーならバウンスできる。バウンスは任意効果なので、相手の《同期の妖精 / ド浮きの動悸》に触りたくない時などは重宝する。もちろん、バウンス+GSしてもよい。
一見するとマナカーブからずれているため疑問の採用と思われるかもしれないが、実はこのデッキは2-4-6マナカーブを目的としているため初手で《ドンドン水撒くナウ》を打つ必要はない。
むしろ道中でコンボパーツを適切にマナに埋めて、4ターン目に《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》や《哀樹神官 グリッファ》、《ソーナンデス》からコンボ始動を狙うのが再現性が高く、ロックも決まりやすい。
《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》をプレイされたらすかさず打って、リソースを稼ぎつつしっかりどかそう。《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》から打てば、盤面を作りつつどかせる。
闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ
上面は小回りの利く汎用マッハファイター、下面はいつでも打ちたいアンタップインマナブースト。マナ回収は任意なので、コンボパーツを回収したくない時もプレイできる。見た目よりマナが伸びるため、上面も結構素出しすることがある。残念ながら《ドンジャングルS7》から出すことはできない。
3ターン目にやることがなければ下面を打ってよい。ただ現代のデッキはほぼ確実に踏み倒しギミックを採用しているので、《ヴェネラック-F5》を展開したい対面ではそちらを優先したほうが楽。相手に除去を強要してターンを稼ぎながら、フリーズ効果で追撃を許さない。
逆に《若き大長老 アプル》や《キャディ・ビートル》といった、このデッキに刺さるメタカードはマッハファイターで除去する。
龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~
盤面を展開しながら追加でリソース確保に動ける汎用カード。《ドンジャングルS7》から射出できるのはもちろん、素出ししても十分強い。
下面も優秀で、《卍月 ガ・リュザーク 卍 / 「すべて見えているぞ!」》と同じ効果を打つことができる。時間稼ぎだけでなく詰める際にブロッカー軍団を突破するのにも使える。返しのターンの攻撃まで制限してくれる。つんよ。
しかし主目的はあくまでマナからの大型クリーチャーの踏み倒しのため、踏み倒され先のみの運用に留まるので3枚までの採用。
哀樹神官 グリッファ
最速4ターン目に出てきて(大体)1ターンもらいながらマナから(大体)なんでも出してくる12000のTブレイカー。要約するとかなりヤバいこと書いてある。
ジャストダイバー持ちのため場持ちは非常によく、ほぼ確実にマナから踏み倒しできる。また素のパワーは6000であるため《ドンジャングルS7》から射出できる。ほんとは12000もあるのに!!
踏み倒しの前にブーストを行うため、マナの総数を減らさずに展開できるのも大きなメリット。《ドンジャングルS7》の、マナが減って次のターンのアクションがとれないという弱点をきれいに補完してくれる。
ソーナンデス
上振れ要員。着地すれば、最速4ターン目に14000のジャングル野郎が降臨します。もちろんJチェンジせず、7000火力で相手のメタをはがしたりすることもできる。そうそう殴り返されることもないパワーラインなので、生存可能性も意外と高い。
離れた時効果も腐る対面がなく、任意で《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》を起動しながらマナと手札をいじることができる。
メインの動きにはあまり関与せず、あくまで上振れ要素として2枚採用。
ドンジャングルS7
盤面展開しながら14000火力で唐突に殴ってくるゴリラ。《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》以外はすべて7000以下で統一しているため、実質《生命と大地と轟破の決断》ですね(?)。
攻撃誘導効果は自身がタップしていないと発動しないため、しっかりマッハファイターで寝かせてあげよう。14000が唐突に出てきて超えられるデッキはそこまで多くないはず。《聖魔連結王 ドルファディロム》にも勝てるんだぜ!!
こいつを立てるのがゲームの目的ではあるが、出せば勝ちにつながるカードではないので慢心は禁物。追加でさらに面展開して、次のターンに物量で押すのが勝ちへの道筋。
怒流牙 サイゾウミスト
マナ基盤と受け札として2枚採用。1枚マナに見せるだけで相手のジャスキルプランを崩せるため、しれっと置くのもあり。必要以上に警戒してくれれば時間稼ぎができているのでよいし、突っ込んでくるようならお祈りするだけです。
STとGSが合計14枚採用されているため、盾に埋まっている期待値は1.8。つまりジャスキル+1ぐらいまでなら耐えられる。増やせば増やすだけチャンスは上がるのでとても嚙みあっている。
ほぼ出すことはないが《ドンジャングルS7》から出る。
光神龍スペル・デル・フィン
格安フィニッシャーで2枚採用。相手の呪文詠唱を完全に封じながら、相手の呪文数に応じてパンプアップされていく。基本的に手札に抱えておくメリットはまったくないので、ガンガン置いてしまおう。正規のコストを支払うゲームはありません。
早期に《ドンジャングルS7》から着地させてしまえば、一方的に有利なゲームを展開できる。
実は常に手札を見れる能力が意外と刺さる。手札がわかるということは、トップで解決されない限り相手がされて嫌なプレイをし続けられるため、実質無限EXターンなんだよね(?)。
フィニッシュの際はクリーチャートリガーが貫通してしまうので、相手のデッキと相談しながら刻んでいくか考えなければいけない。
Dの牢閣 メメント守神宮
殿堂カード。絶対にケアできないトリガーフィールドで出てきて、自軍を要塞化してくれる。《ドンジャングルS7》の都合上パワーが低いクリーチャーの採用からは逃れられないが、パンプアップやハイパー化といった抜け道を用意してあるので、意外とクソデカブロッカーが降臨する。
さすがにブロッカー4、5体+呪文完封+メヂカラの盤面を捲れるデッキなんていないでしょ…あびす?
Dスイッチで実質EXターンをもらえるのが強すぎるって話。
メヂカラ・コバルト・カイザー / アイド・ワイズ・シャッター
上面はコストのデカい《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》、下面は《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》で使える擬似的な《哀樹神官 グリッファ》。どちらも強力だが、《光神龍スペル・デル・フィン》を出すと上面の能力が死んでしまうのがちょっとかみ合いが悪いためピン採用。こちらも手打ちすることはあまりないため、マナに置いて基盤として活躍していただこう。
《流星のガイアッシュ・カイザー》などと違い、出た時に反応して攻撃不可を付与する誘発型能力なので、除去されても効果は続きます。えらい。
同期の妖精 / ド浮きの動悸
除去耐性がない《ドンジャングルS7》と《光神龍スペル・デル・フィン》の壁を厚くするためのピン採用。クリーチャーによる除去を打たれるときついため、横に添えてロックをより強固なものにする。いつも通りGSも吸ってくれるため、フィニッシュの際も引っ張りだこ。
今回はメインの動きを太くするため、多くは採用していない。色配分の都合上、あまり光マナの枠を使いたくないのも理由。
プレイング
あくまでカジュアルなプレイングです。競技勢ではないので、大目に見てくらさい。
オリジナル
黒緑アビス
微有利。
《謀遠 テレスコ=テレス》や《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》といったハンデスカードに対し、マナにパーツを埋めるという明確な回答があるため、ゲームテンポを取りやすい。
また捨てるカードも《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》の都合上呪文が多く、かつ登場時効果が単体でとびぬけて強いクリーチャーを採用していないこともあり、《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》のシビルカウントがきつくない。
《邪幽 ジャガイスト》や《フットレス=トレース / 「力が欲しいか?」》といった踏み倒しに対しても《ヴェネラック-F5》が刺さるため、相手に思うような動きをさせない。
また《ドンジャングルS7》を超えるクリーチャーが存在せず、《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》の確定除去に対しても複数体立てることで対策可能。
しかし、前提としてこちらがアビス側よりも早く動けるという条件があるため、微有利に留まる。
最速で動かれるとロックが間に合わないため、トリガーで返してからでないと詰めれないのがきつい。
4ターン目に《ソーナンデス》から上振れを狙えればベストだが、できない場合は《哀樹神官 グリッファ》などで最低限革命チェンジだけは止めてお祈りするしかない。
受け札は豊富なため、思ったより受けきれる。
赤青マジック
五分。
《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》がきつい。《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》から《ドンドン水撒くナウ》を打てば、盤面を作りつつどかせる。ちなみにその前にこっちが死ぬ。
逆に《ヴェネラック-F5》さえ出せればこっちも動きを通せるため、初手に来ることを祈っておかないとプレミ。《哀樹神官 グリッファ》に繋いで2面を更に止めながら、ブーストとともに壁を立てていこう。《ドンジャングルS7》と《光神龍スペル・デル・フィン》が立つと詰ませられるため、ゴールは割と分かりやすい。
《単騎連射 マグナム》と《ファイナル・ストップ》で完全ケアされても、《Dの牢閣 メメント守神宮》から耐久ができるので意外と盾勝負ができる。とにかくタップ効果やブロッカー付与、バウンスを豊富に採用しているので、起点となるアタッカーを確実に止めること。
青黒COMPLEX
不利。
逆立ちしても勝てない。《ドンジャングルS7》と《光神龍スペル・デル・フィン》がどちらもほぼ刺さらず、踏み倒しもあまりしないので《ヴェネラック-F5》も刺さりが悪い。
メタは割り切って、《哀樹神官 グリッファ》のフリーズ効果を打ちながら《龍装艦 チェンジザ / 六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》などで早期に詰める。トリガーは祈る。以上。
巨大天門
微有利。
踏み倒しに対して《ヴェネラック-F5》、天門に対して《光神龍スペル・デル・フィン》が刺さるので、勝率はあまり悪くない。先4《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》から展開されても落ち着いて《光神龍スペル・デル・フィン》を出せば安定する。
その後はタップ効果やフリーズ効果でブロッカーを止めたり、バウンスを入れてビートを仕掛ける。体感は《哀樹神官 グリッファ》を複数体展開し、面を止めながら殴ると意外と貫通することがある。
《∞龍 ゲンムエンペラー》が飛んでこなければGSによる受けやトリガーも豊富にあるので、盾からもワンチャンある。
マトリクスループ
微有利。
メタカードがない場合が多いためこちらも動きは通しやすいが、向こうも安定5ターンループを目指して走ってくるため注意が必要。《ドンジャングルS7》から《光神龍スペル・デル・フィン》をできるだけ早期に射出して詰ませたい。
対面がテンプレ構築ならば、すべてのクリーチャーに対しパワー優位をとれているためマッハファイターで丁寧に盤面処理を心掛ける。序盤の《天災 デドダム》すら《アーテル・ゴルギーニ》の置換に使われてしまうため、とにかく盤面を残さないことが重要。
ラッカゴスペル
有利。
《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》を常に手札に抱えておき、必要に応じて墓地リセットを繰り返して相手の動きを妨害する。展開に余裕ができたら《光神龍スペル・デル・フィン》を着地させて詰ませる。
墓地リセットを挟まないターンにブーストを打ち、いつでも《ドンジャングルS7》から走れるようにしておくと余裕をもって対応できる。
《頂上混成 ガリュディアス・モモミーズ’22》を出されるときついので、呪文類は早めに打っておくこと。
アドバンス
やってないのでわかりません……
ということで、実は結構可能性を感じている環境外デッキ、トリーヴァドンジャングルの解説でした。いや、まじで結構戦えるんですよ。特にアビス対面が思った以上に強い。
というか、ハンデスで抜かれる心配をしなくていいのがまじで楽。
結局はファンデッキ止まりではありますが、週末のデュエマフェスとかに持ち込んで一喜一憂してみてはどうでしょうか。多分いろんなカードに驚かれると思います。
最後まで読んでくれて感謝。