<Vol.14>リラクゼーションセラピストの完成形(?)に出会った話。
つい先日のお話です。
都内のT駅に降り立ち(都内にはT駅の多いこと)、某R社(この業界にはR社もまた多いこと)の最上位ランクセラピストの施術を受けてきました。
仕事柄、年間数百人以上のセラピストさんとお会いし、訪れる店舗の数も数十店舗を超えるものの、、
今回の経験はかつてないものでした。
備忘録としても残しておきたいので、頑張ってまとめてみようと思います。
<優しさがもたらす安心感>
一言でいえば、
「あー、なるほど、これがリラクゼーションセラピストの1つの完成系か」
という感じでした。
とにかく「居心地」がいいんです。
ふ〜っと、体から力が抜ける感じ。
むしろ抜いていいんですよ、という安心感に包まれている感じ。
例えて言えば、、
何も予定のない日に、朝から大雨が降っているような感じ。
明日も明後日もお休みだし、やらなければいけない仕事もないし。外は雨で寒いけれども布団の中は暖かくて。時刻はまだ9時半。あー、今日はもうのんびりしてしまおう…というような感じです(表現するのが難しい…笑)
わかってもらえるでしょうか、この安心感というか、ふ〜っと力が抜けていく感覚を。
未熟なセラピストであればあるほど、
「揉んでやろう」「楽にしてやろう」
という、気負いやエゴが触れられた手から感じ取られます。
すると潜在意識のどこかで身構えてしまう一面があり、リラックスするつもりが余計に疲れてしまった…なんてことが起こります。
今回はそんなことが一切ありませんでした。
というよりむしろ、手技について考えることすらありませんでした。
<リラクゼーションセラピストの本当の意味>
「リラクゼーション」という言葉の定義は、リラックスすることでの「休養」「気晴らし」「緊張の緩和」のことをいいます(日本リラクゼーション業協会提唱:こちら)。
つまりそこには「肩こりをほぐす」や「腰をラクにする」といった手技に関わる要素は1つも含まれていません。
ただ街中にいるセラピストの多くは、
お客様の体のニーズをヒアリングして(「最近肩こりがひどくてさ」)
それに対する解決策として手技を提供してしまっている(「しっかり揉みほぐしていきますね」)
というケースが多々見受けられます。
しかしながら。
おそらく「手技」を提供しているうちは、まだ本物のセラピストになりきれていません。
スターバックスがコーヒーそのものを提供するのではなく、サードプレイスと呼ばれる快適な場所を提供しているように、
セラピストも手技ではなく「リラックスする環境(空間・体験)」を提供する存在になることで、ようやく一人前になるのだと思います。
「手技は1つのツール(手段)にすぎない」
このことを改めて認識する良い機会となりました。
いやぁ…世界は広いです。
僕自身ももっともっと成長していきたいと思います。
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